前回まで3回にわたり2018年のキーワードとその戦略を解説しました。
2018年に業績を伸ばすために今から社長が立てる戦略とは?
省エネ・環境機器メーカーがチェックすべき2018年のキーワード[No.31]
設備の遠隔監視、管理代行がなぜ伸びるのか?
省エネ・環境機器メーカーがチェックすべき2018年のキーワード~その2~[No.32]
新規開拓を加速して受注率が上がる診断化とは?
省エネ・環境機器メーカーがチェックすべき2018年のキーワード~その3~[No.33]
まず、キーワード一覧は以下です。
・エネルギー、製品の”IoT化”、”見える化”
・設備の”遠隔監視”、”管理代行”
・営業の”診断化”
・製品の”周辺化”
今回はラストの「製品の”周辺化”」です。
自社の愛する素晴らしい技術の製品を売っている環境・省エネメーカーですが、
会社としては製品を売ることが目的ですね。
でも、お客様はその製品を買うことが目的ではなく、
その製品を買った先に目的があります。
例えば、LEDの場合はLEDを買うことが目的ではなく、
LEDに変えて省エネを(電気代を削減)することが目的です。
さらに、省エネだけでなく「デマンドを下げたい」、「作業環境を良くしたい」、
「ムダを省きたい」、「手間を削減したい」ことが目的です。
製品の周辺化はまさにこの部分で、カタログ等で記載はしていますが、
お客様次第となっていた部分をメーカーとして行うことです。
製品が実現できること、製品と関係する設備、機械も含めてお客様の目的を
達成するための方法を売るということです。
例えば、排水処理設備の場合、排水処理設備を導入することが目的ではなく、
排水処理設備を最適化して適正な排水を排出すること、汚泥量を削減することが目的です。
だからこそ、排水処理設備の設備だけを売るのではなく、排水自体の状態を遠隔監視するサービスを売ります。
排水の水質を適宜チェックできるようにして、汚泥量の状態を見える化し、
導入してからはお客様次第ではなく、導入してからもサポートすることです。
「これを使えば汚泥量を削減!」という企業と、
「汚泥量を削減するサービス」であればどちらがお客様にとって都合がいいか、ですね。
エスコは近い考え方です。
もちろん、無償でする必要はなく、お客様から対価をいただくサービスにします。
そのサービスを行うためには、自社だけでは開発できないこともあるので、
パートナー企業と一緒に進めます。
皆様の製品と同じ業界には様々なメーカーがあります。
そのメーカーと競合するだけでなく、お互いに相乗効果を出すパートナーとして
サービスを展開します。
排水処理のように生産状態によって負荷が変わるものこそ狙い目です。
「うちの製品だと厳しいね」という方はご相談下さい。
この周辺化ができない限り、いずれ「下請け」になってしまい売上が安定しなくなります。
いち早く始めた企業が勝ちですね。
頑張りましょう。