前回はABMでBtoB中小メーカーの営業効率がアップするのかという疑問に対して、
ABMとは何か、なぜ注目されているかを投稿しました。
今回は実際にABMで営業効率化するのかを考えていきたいと思います。
ABMはBtoB中小メーカーの営業効率がアップするのか?[No.45]
3.ABMは営業が効率化されるの?
つぎに、本当にABMは営業が効率化されるのでしょうか。
結論としては、営業が効率化されます。
しかし、経営者の方から成功しないというお声もいただきますが、
「やり切る」事が大事です。
日々のコンサルティングでマーケティング支援、販促支援をしていますが、
ABMの導入、定着を結果的にやっています。
ABMという言葉を使うと身構えてしまいますが、
「興味のあるお客様を増やし、興味のあるお客様へ抜けもれなく営業し、その受注率を高める」ということは、
結果的にABM、リストをベースにしたマーケティングを行うことです。
なぜABM、リストをベースにしたマーケティングで失敗してしまうのでしょうか。
ABMは4つのポイントを抑えると営業が効率化します。
1.ターゲットを”しつこいほど”明確にする
2.リストの精度を高め続ける
3.リアル、デジタルの販促を定期的に続ける
4.営業の流れを標準化する
まず、「1.ターゲットを”しつこいほど”明確にする」が重要です。
ターゲットは明確になっている、と社長によく言われますが、
実際は「工場」や「病院」などざくっとした定義になっている場合が多いです。
社長や経営層、トップ営業のような方はそれでも売上を作ることができます。
しかし、営業マン全員で考えると、その定義ではダメです。
もっと言うと、営業力の高い人であっても、さらに無駄打ちがなくなります。
だからこそ、ターゲットをしつこいほど明確にすることが大事です。
このターゲットがブレてしまうと、最初からやり直しになるので、本当にしつこいほど明確にします。
例えば、「1都6県の工場であり、従業員50名以上の金属加工業、キーマンは課長以上」といったレベルです。
ここまで定義すれば、ターゲットにドンピシャのランクA、ちょっと外れるB、対象外になるCといったように優先順位をつけることができます。
今、ターゲットとなるお客様を”人”レベルで細かくすぐに言えない場合や、
「お客様によって違うからなぁ」と感じている場合は、ターゲットを明確に理解していない証拠です。
ターゲットをしつこいほど明確にすることが大事です。
次に「2.リストの精度を高め続ける」ことが大事です。
会社にはリストの財産が多くあります。
現状のリストを見つめなおしましょう。
名刺管理ツールも発展しているので、これまでの全名刺交換先を共有しましょう。
Sansan(https://jp.sansan.com/)やCAMCARD(https://www.camcard.jp/)さんなど、色々なサービスがあります。
展示会やWEBサイトの問い合わせなど、活用できなかった名刺やリストも全て1つのリストにします。
すると、ほとんどの経営者が気付きますが、「ほとんどの人をビジネスに活用できていない、この名刺が最新かどうかわからない」となります。
これが大きい気づきの第一歩であり、これが自社の現状です。
次に、1で決めたターゲットを基準にして、ターゲットリストを作ります。
A、B、C、D、除外といったランクをつけます。
すると、自社として攻めるべきターゲットリストができます。
このリストが営業戦略のすべてになるので、ランク付けには時間をかけましょう。
社長同席の元で1人ずつやってもやりすぎではありません。
今度は「3.リアル、デジタルの販促を定期的に続ける」です。
いくらリストがあっても、販促をしないと受注できません。
しかし、全リストに一気に営業をかけることは難しいので、
ランクに応じた販促活動を営業戦略として決めます。
例えば、Aランクは営業マンが自分たちでアポをとり、月1回以上訪問する
Bランクはテレアポを外注して、A・B・CランクにはDMを送り、A・B・C・Dランクにはメルマガを送る。
こういったルールを決めます。
ポイントは”定期的に続ける”です。
狩猟的な営業では成果が上がりません。定期的にやり続けることが重要です。
定期的に行い続けることで、リストが常に最新となり、お客様が自然と興味を湧くようになります。
とにかく定期的に行い続けることです。
大手企業では当たり前に行っていますが、中小メーカー、商社では行っていない場合がほとんどです。
これを定期的に行い続けることで、「定期的に新規営業案件が生まれる」会社になります。
この時、「ランクの高くない企業は営業マンを使わない」で販促が可能になるので、
営業マンが効率的に営業できるようになります。
若手や女性が活躍できるように販促の仕組みを作った企業様ほど業績が上がっています。
さいごは、「4.営業の流れを標準化する」です。
営業マン全員が受注できるわけではありません。
さらに、経験の浅い営業マンもいます。
営業マンごとに受注率に差がある場合、その営業の流れを変える必要があります。 p>
具体的には、営業のフローを明確にします。
初回訪問、ヒアリング、二次提案、現場調査、詳細提案、クロージングといった流れです。
その営業フローごとにやることを決めます。
例えば、「ヒアリング」とざくっとやってしまうと抜け漏れがあるので、
「ヒアリングシートに沿ってヒアリングし、そのシートを管理ツールに入力する、社長はそれを週一で確認する」といった形です。
それを営業フローごとに決めます。
そうすると、営業マンごとにやるべきこと、どうしたら次のフェーズに行くかが明確になるので、受注率の差が埋まります。
当然、会社として販促のツールはPDCAを回す必要があります。
よく、「10年前に作ったカタログ」で営業する場合がありますが、伸びない企業の典型例です。
伸びている企業様ほど、販促ツールは日々改善しています。
人手不足時代だからこそ、「営業マンの能力」に依存する営業では会社が伸びません。
良い営業マンが入社することを期待してはいけません。
むしろ、入社1か月の新卒営業マンがバンバン受注できる仕組みにすることです。
当然ですが、そのKPIを管理することが大事です。
KPIの管理は現場任せではなく、営業のトップもしくは社長が確認する必要があります。
「売上上げろ!」ではなく「KPIを上げろ!」です。
KPIが上がりにくい場合は、それは経営者の責任です。
営業戦略の改善が必要です。
以上の4つのポイントを抑えると、ABM、リストをベースにしたマーケティングは圧倒的に効率的になります。
忙しい営業マンが今以上のパフォーマンスを発揮できるかどうかは、経営者次第です。
頑張りましょう。
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