大手企業による検査データの改ざん問題が最近多くなっていますね。
神戸製鋼のデータ改ざん問題に続いて日産自動車の検査工程での問題、そしてSUBARU(スバル)の問題、
そして新たに三菱マテリアルで検査データの改ざん問題が起きてしまいました。
それぞれの問題は各社によって内容が違いますが、
本質としてはコンプライアンス問題に帰着します。
どの企業も日本を代表する”超”大手企業です。
その影響は会社だけでなく、その下請け企業や取引先を含めると大きな問題です。
加えて、日本のものづくりへの信頼にも影響が出てしまいます。
”超”大手企業はコンプライアンス順守に向けて、研修やチェック体制が当然ありますが、
それでも発生してしまうことは非常に残念です。
これらの企業を責める気は毛頭ありません。
むしろ、「うちには関係ない」と考えている中小メーカーは危険です。
この問題から中小メーカーとして学ぶことがあります。
そして、中小メーカーにとってはチャンスです。
中小メーカーはブランドがなく、製品と営業の信頼が非常に重要です。
大手企業よりも製品の信頼性には特に気を遣う必要があります。
裏を返すと、
製品の信頼性を示す検査データ、検証データを持っていると、
大きな信頼につながります。
大手企業による改ざん問題、コンプライアンス問題が起きている今、
取引上でも「信頼性」は非常に重要視されます。
神戸製鋼、日産自動車、SUBARU、三菱マテリアルの問題によって、
今後の日本のものづくりはさらに進化します。
これからは
「信頼性データのない製品は価値がない」時代になります。
だからこそ、自社製品の効果や能力を示すデータはしっかりと用意しましょう。
その検査データが自社の信頼を高めることになります。
商談の場で信頼性データを”当然”のように出す時代が来ます。
もともと、化学や材料業界では一般的ですが、さらに厳しくなります。
環境ビジネス業界ではテストデータが必須になりますね。
BtoBの場合は特に事例だけでなく、正しい試験環境の元での試験データが必要です。
自社にテスト環境がなければ、各自治体で用意されております。
例えば、東京都では地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターで試験できます。
https://www.iri-tokyo.jp/site/jishou/kankyo.html
ほとんどの都道府県で用意されているので、必須です。
恒温槽ももちろんありますが、加速試験もできますし、
落下試験や衝撃試験、EMCなどの電気的な試験もできますね。
「こんなところあるのか」と思った中小メーカーの経営者は一度試験をすべきです。
問題が起きてからでは遅いです。
私自身、もともとメーカーに勤めていたからこそ、このような問題は非常に悲しいです。
隠ぺい体質の議論は各所で行われているので、
中小メーカーとして学ぶポイントにフォーカスしました。
今回問題が起きてしまった企業は、日本にとって欠かせない企業です。
だからこそ、ここで踏ん張ってさらに良いモノづくり企業になると確信しています。
頑張りましょう。