4月21日に環境ビジネス経営研究会が開催されました。
総勢で約120名の環境ビジネス関連企業が全国から集結しました。
http://www.eco-webnet.com/study/detail.html?sid=390
約70社が加盟しているメーカー分科会のゲストにはリコー様にご登壇いただきました。
圧巻でした。
リコー様と言えば誰しも知っている世界的超大手企業です。
そのリコーグループでは環境経営をグループを挙げて取り組んでおり、
やはり環境事業はその中でも最先端です。
そんなリコー様の環境事業は何がすごいのか。
私見として大きく3点があげられます。
1.環境事業をコストではなく”稼ぐ”から始めている
2.圧倒的なスピードで取り組んでいる
3.オープンイノベーションを本当の意味で”オープン”にしている
1.環境事業をコストではなく”稼ぐ”から始めている
大手企業の多くは環境事業を行っています。
CSRとしても企業ブランドの向上の意味でも重要テーマです。
一方で環境事業は”お金にならない”場合が多いです。
つまり、”コスト”として環境事業をおこなっています。
しかし、リコーグループは環境を”事業化”しています。
環境をコストと考えるか、事業として考えるかは実際に進めると全然違います。
リコーグループは完全に”事業”として環境に取り組んでいます。
だからこそ、新しい環境事業を始めるに当たり、まず”稼ぐ”から始めています。
会社、グループに利益をもたらし、その利益を元手に新たな環境事業を始めて利益を増やす。
結果として、CSR、企業ブランド、事業性の全てを両立しています。
しかも、事業としてとらえているので短期的なものではなく、環境事業が継続します。
この発想で進める事は容易ではありません。
最先端企業は違いますね。
2.圧倒的なスピードで取り組んでいる
次に、環境事業へ取り組むスピード感が違います。
御殿場の環境事業開発センターを視察すると、
素晴らしい”環境事業の拠点”があります。
しかし、元々は遊休状態の工場を再活用しています。
遊休状態の時の写真は何もなく、今の面影は一切ありません。
では、この状態まで作り上げるのにどの程度の期間がかかったでしょうか。
実は、実質1年です。
たった1年でここまでの状態を作り上げる事、
しかもそれを少人数でやりきっていること。
このスピード感は他に類を見ない事例です。
環境関連の企業、大手企業の方は一度視察に行かないといけないですね。
びっくりします。
https://jp.ricoh.com/environment/eco_business_center/
3.オープンイノベーションを本当の意味で”オープン”にしている
リコーグループでは新たな事業を創出する為にオープンイノベーションを行っています。
知名度はないが技術を持っている企業と積極的に新しい仕掛けを行っています。
一般的に、オープンイノベーションを行う場合、
”オープン”と言えど実際は”クローズド”な場合が多いです。
しかし、リコーグループでは本当に”オープン”にして新しい事業を求めています。
だからこそ、「この技術を持っている」、「この技術が欲しい」を明確に表現しています。
実際、御殿場事業所のオープンイノベーションコーナーでは募集している技術が全て公開されています。
さらに、新しい技術、事業の提案を行うための門を開いているので、
環境改善機器、省エネ機器のメーカーは一度話をしてみるべきです。
特に、「効果は出るが、原理がいまいち理解してもらえない」メーカーは必須ですね。
以上が今回のリコー様のご講演より私が感じたことです。
いやぁ、超大手企業がこんな素晴らしい事業、事業への考え方を持っていると、
環境ビジネスの未来が楽しみです。
実際、今回の参加者のアンケートでもリコー様のご講演内容への反響が大きいです。
業界にとってのインパクトが如何に大きい内容であったかを物語ってます。
後日、環境メーカーの経営者にお会いしても、「リコー様の考え方を取り入れたい」との
ご要望が多く寄せられています。
貴重なお話をしていただいたリコー様に改めて感謝いたします。
次回の環境ビジネス経営研究会は6月2日(金)です。
次回のメーカー分科会のゲストはオムロン様です。
省エネ大賞を受賞する工場の取り組みとは何か?
次回も楽しみです。
まだ入会されていない方は下記よりお問い合わせください。
https://www.funaisoken.co.jp/site/study/mfts_1183715781_4.html
そもそも研究会とは?という方はこちらからどうぞ
https://www.funaisoken.co.jp/study/#2
頑張りましょう。