工場の省エネというと事業所ごと、工場ごとに行なわれていますが、
最近は変化が起きています。
事業所ごとでなく、全社での取り組みとして本社が一括管理したり、
事業ごとの責任者が「省エネ委員会」のような情報交換をしている場合も増えています。
環境・省エネメーカーとしては、こういった企業へ導入し、
ヨコ展開を狙いに行くことが非常に有効です。
一度入ると実績が出来る事、業種が揃っているので効果を出しやすい事からも
メーカーとして狙っていくべきでしょう。
一方で、最近では企業の枠を超えた省エネのネットワークを組んでいるケースがあります。
環境・省エネメーカーとしてこういった動きも見ておく必要があります。
その一つにドイツ発祥のLEENがあります。
LEENは企業の枠を超えたネットワークによる情報交換、研修、診断を通じて省エネ、CO2削減を目指します。
工業団地や自治体など物理的に近い中で様々な企業が交流することが出来るので、
1社では実現できない効果を生みだすことが出来ます。
第0~2フェーズまでの合計3フェーズによって行われます。
第0フェーズでは参加企業を募集します。工業団地などが申し込むとスムーズでしょう。
第1フェーズでは省エネ診断をします。
この機会にエネルギーや設備の仕様状況を整理することが出来ます。
さらに、ネットワークでの共通目標を設定し、合意を取ります。
企業を超えた目標設定をすることにより、各社省エネに対して積極的になります。
第2フェーズでは定期的に会合を重ねながら省エネを実現します。
会社を超えて省エネ事例を共有するので、多くの情報量を得る事が出来ます。
このモデルは今後進んでいくでしょう。
今回はLEENを例に紹介しましたが、様々な団体、企業が同じようなモデルを推進するでしょう。
省エネ・環境メーカーとしては、新しい攻め方が生まれます。
業種ごと、会社ごとに攻めていくスタイルから、地域ごとに攻める形も生まれます。
実際、地域によって電力やガス、石油燃料、産廃費用などの価格はマチマチであり、
地域ごとに合った攻め方が必要です。
メーカーにとって既存顧客のヨコ展開は重要なので、新規開拓をすることはもちろんですが、
ヨコ展開に向けた仕掛けも必要です。
たとえば、○○工業団地限定の無料シミュレーション、無料1か月お試し設置、
既存顧客限定の謝恩無料お試し設置があります。
こういった攻め方で工場の担当者が「この機会に。。。」というように攻めていかないといけないですね。
頑張りましょう。