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骨にヒントを得た金属疲労に強い鉄鋼材料[No.22]

今日はちょっとした話のネタに使いたい話です。

 

たまたま見つけた新しい鉄鋼材料について。

https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/researches/view/97

骨のような壊れ方で、金属疲労に強いミクロ構造を、鉄鋼材料で発見

 

 


ざっくりいうと、機械等の故障の大きな原因である金属疲労に対して、

骨にヒントを得た構造にすることで金属疲労による破壊が起きてもき裂が大きくならない、ということです。


これ、すごいですね。

個人的に感心しました。

 

マイナビさんやBIGLOBEさんでも取り上げられてますね。

https://news.mynavi.jp/news/2017/03/16/216/

https://news.biglobe.ne.jp/it/0316/mnn_170316_1710015388.html

 

 

 

Science誌に構造金属材料の論文が掲載されることがまず珍しいようです。

鉄鋼材料というイノベーションが起きづらい、ある意味「完成された」技術の中で、

このような成果を挙げられることは感服致します。

 

詳細はScirnce誌を見ていただくことが確実なので割愛しますが、

この着目点は何が素晴らしいかというと、

「業界での競争の土俵を変えた」ということです。

 

 

これまでの鉄鋼分野では、材料の構成を変える事で機能性材料を作ることが

長らく勝負の土俵となっていましたが、この技術はパラダイムシフトをしています。

 

構造の工夫によって材料の力をさらに引き出すことになります。

ここでまた新しい市場が出来上がります。

 

 

このように、ある意味完成された市場であっても、着目点を変えると

新しい土俵、市場が生まれます。

 

メーカーならその業界での競争の土俵が「当たり前」になっていますが、

実は着目点を変えるだけで独自技術となります。

スペック表の中の「当たり前」の部分だけに固執するのではなく、

勝負する土俵を変えるだけで独自技術になります。

 

ビジネスモデルでも、”売り切り”ではない土俵にすることで

業界での一番化になることが出来ます。

 

 

新しく開発する要素は実はまだあります。

新しく始めるビジネスモデルはまだあります。

販売を強化する着目点はまだあります。

 

 

自身の製品についても、「違う着目点がないか?」

「違うビジネスモデルはないか?」、「だれも取り組んでいない技術はないか?」を

考えると面白いですね。

 

 

製品だけでなく、お客様が困っていることを基準に考えると、

案外出てくるものです。

 

お客様から引き出す方法は顧客へのヒアリング、営業マンへのヒアリングです。

一度もやったことのない企業は、是非やってください。

ヒアリング自体はいくらでも外注できるので、

その効果に驚くはずです。

 

 

頑張りましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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