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アメリカの部品加工業に学ぶマーケティング事例

アメリカの部品加工業に学ぶ、最新のデジタルマーケティングとは

このコラムをお読みくださっている方の中には、デジタルマーケティングに既に取り組まれている会社様も多いことと存じます。

そして私ども船井総研も、これまでのファクトリービジネス研究会の定例会をはじめ、機会があるごとにデジタルマーケティングのご提案をさせていただきました。

これまで私たちがご提案してきたデジタルマーケティングの根幹は、集客を目的としたWebサイト、所謂「ソリューションサイト」の構築でした。

これからの時代においても、ソリューションサイトがものづくり企業におけるデジタルマーケティングの根幹であるという点に殆ど変わりはないでしょうが、その全体像は少し異なってきています。

今回はその変化の表れについて、アメリカの先進事例を交えてご紹介したいと思います。

今回取り上げる先進事例企業は「The Rodon Group®」というアメリカのペンシルベニア州にある樹脂加工業(射出成形)で、1956年創業の従業員100名程度から成る企業です。

同社はこの取り組みを通して、3年間で売上を1.3倍以上に伸ばしています。では、同社が具体的に何に取り組んだのか、それがどのように新しいのかを見ていきましょう。

DXテクノロジーのスペシャリスト 経営コンサルタント 澤田 知輝

 

ポイント①:検索エンジン以外の集客チャネルに総力的に取り組む

まずは集客工程。これまでのデジタルマーケティングにおいては、集客手段はGoogleやYahoo!など検索エンジンが殆どでした。しかし同社は、検索エンジンは勿論のことですが、それ以外の集客手段も含めて総力的に取り組んだことに違いが見られます。

検索エンジン以外の集客手段の1つ目が、「ThomasNet」というサプライヤー発見と製品調達を目的としたWebサービスでアメリカおよびカナダで展開しているオンラインプラットフォームへのバナー広告出稿です。

更に集客手段として行ったこととして、日本のものづくり企業ではまだあまり上手く活用できている会社は少ないですが、各種SNSの積極的活用も挙げられます。日本でもお馴染みの「Facebook」や「Twitter」「Youtube」は勿論のこと、アメリカのビジネスマンは当たり前のように使っている世界最大級のビジネス特化型SNSである「LinkedIn」も漏らさず包括的に活用しています。

このように自社サイトへアクセスできるポイントを拡充させていったことが「The Rodon Group®」の取り組みの大きな特徴の1つ目です。

 

ポイント②:リード情報獲得手段の充実と自動化

もう1つの大きな特徴は、見込み客(リード)情報を獲得するための仕掛けを充実・自動化させていることです。

同社のサイトを一度ぜひご覧ください。まず右下にはチャットを行うウィンドウがあることがわかります。これは「チャットボット」と言い、チャット中に示される選択肢を選んでいくことで、それに応じ問い合わせへ繋げる動線を自動的に組んでくれます。

またWebサイトの閲覧内容や滞在時間に応じて、自動的にオススメのダウンロード資料がポップアップされることも、その仕掛けの1つとして挙げられます。

 

獲得できる顧客データの量を最大化することこそが、中小企業のデジタルトランスフォーメーションの要諦

以上のように、The Rodon Group®のデジタルマーケティングはこれまでとは全体像が異なるということをご紹介してきました。では同社はなぜそのような施策を採っているかをまとめして解説したいと思います。

以前も「製造業」経営レポートで、「私ども中小企業にとってのデジタル化とは『顧客データを如何にお金に変えるか』」だと申し上げました。

それを踏まえるとThe Rodon Group®の取り組みは、「顧客データとなり得る見込み客の情報を、自動的・恒常的かつ最大限に獲得する」ことを目的としたものと言えます。

言い換えると、獲得できる顧客データの量を最大化することで、変換できるお金の量を増やすことを目的としているとも言えます。The Rodon Group®はそのための施策を総力的に打っていったのです。

まだまだ現段階でここまでやっている日本のものづくり企業は殆どありませんが、数年のうちにこの流れは日本にも来ることでしょう。確実に新しいデジタル化の流れは形成されています。

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