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マーケティングオートメーション(MA)入門!分かりやすく解説

1.マーケティング・オートメーション(MA)とは

本稿では、マーケティング・オートメーションの入門ということで、導入を検討しているがどのように進めていけばいいかわからない方だけでなく、そもそもマーケティング・オートメーションとはどういうものなのかわからないという方にもお読みいただきたいコラムとなっております。

そもそもマーケティング・オートメーションとは、見込み顧客(リード)の情報を管理しながら情報を発信、その反応を数値化して成約の見込み度を評価できるようにすることで、マーケティング部門から営業担当者へ案件を渡すタイミングを図ることができるようになる仕組み、およびそれを効率的に実現できるデジタルツールのことです。

 

よく「マーケティング・オートメーション=メルマガ」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、それはあくまで1つの側面にすぎません。メルマガは多くのリードと低コストで簡単にコミュニケーションを取ることができる、あくまで『手段』の1つなのです。

マーケティング・オートメーションの中核的機能は、リードの属性と行動を管理することにあります。リードの属性とは、氏名や会社名、部署名、役職などです。一方、リードの行動とは、先に述べたようにマーケティング・オートメーションを使ったメルマガのように何らかの情報を発信することになりますが、それに対するリアクションについいても管理することができます。例えば、

・Aさんという方がいつ、どのメールマガジンを開封したか
・Bさんが自社のWebサイトのどのページをいつ見たのか

といったようなものです。

 

さてマーケティング・オートメーションは、一般的にどのようなビジネスと相性がいいのかというと、購買に至るまでの検討期間が長い業態や商材と相性が良いと言えます。何故なら、この期間が短い場合は商品サービスのことを知ってからすぐに購入しますので、マーケティング・オートメーションを活用して成約の見込み度を上げる必要がないためです。そのため、BtoBビジネスでは広く活用されているのに対し、BtoCビジネスでは不動産や住宅、自動車など単価の高い商品を取り扱うビジネスで活用されているケースが多く見られます。

なお、マーケティング・オートメーションと同じような顧客や商談に纏わるデジタルツールにSFAとCRMがありますが、こちらの違いについて簡単に触れたいと思います。

SFAとは、Sales Force Automationの略で「商談管理システム」とも訳されます。その名の通り商談案件の情報や進捗を確認するものですので、マーケティング・オートメーションで案件を営業へ渡したあとに活用されるシステムです。

一方、CRMとはCustomer Relationship Managementの略で「顧客管理システム」のことです。こちらは顧客企業やその担当者の情報や属性、更には過去発生した案件を管理するためのツールです。

 

 

2.今、マーケティング・オートメーションが求められる理由とは?

それでは、今なぜマーケティング・オートメーションが求められるのでしょうか?
一言で言うと、デジタル化の進展に伴い、購買・情報収集の手段が多岐にわたったことで、これまでの大衆に対するマス・マーケティングではなく、パーソナライズされた1on1マーケティングが必要になったためです。

例えばBtoBビジネスにおいて、昔の顧客は何か検討する際には営業マンを呼び、情報を集めていました。ところが現在ではインターネットの普及により、顧客は営業マンに聞くのではなく、自らネット検索で情報を調べた上で、営業マンを呼ぶ様に購買行動が変わったのです。

「Corporate Executive Board Company」が実施したBtoB企業の購買担当者1400名への調査結果によると、営業担当者の訪問時には既に商談プロセスの約6割が既に終わっていることが判明しています。その理由は、購買担当者は営業担当者の訪問前に、その会社のWebサイトを閲覧しているからです。Webサイトを閲覧した上で、その会社の得意分野を見極め、相談する内容を決めているのです。しかし、購買担当者が抱えている課題も多種多様にわたります。その多種多様な課題に対してマス・マーケティングでは対応しきれないため、1on1マーケティングが必要になったのです。

一方で現実問題として、人手のみで1on1マーケティングを実現させることはかなりの労力がかかります。そこに拍車をかけるように労働人口は年々減少の一途をたどっています。そのような背景・問題を受けて必要となるのが、人を増やさずに1on1マーケティングを実現させることができるデジタルツール。つまり、マーケティング・オートメーションが必要となっているのです。

 

 

3.マーケティング・オートメーションの4つの機能

マーケティング・オートメーションで効率化・成果を向上させることができることとして、大きく次の4点が挙げられます。

(1)見込み客を創出する(リードジェネレーション)
(2)見込み客を育成する(リードナーチャリング)
(3)見込み客を分類する(リードクオリフィケーション)
(4)見込み客のリストを管理する(リードマネジメント)

(1)見込み客を創出する(リードジェネレーション)

リードジェネレーションとは、リードつまり見込み客を創出するための工程です。リードジェネレーションにはいくつか方法があり、例えば次のものがあります。

①:日頃の営業活動で、営業担当者が名刺を交換
②:展示会やセミナーなど集客イベントに参加して名刺を交換
③:自社のWebサイトへ問い合わせや資料請求などをもらう

このうちマーケティング・オートメーションはデジタルツールですので、効率化が図れるリードジェネレーションは③の「自社のWebサイトへ問い合わせや資料請求などをもらう」になります。

そして、自社のWebサイトへ問い合わせや資料請求などをもらってリードジェネレーションを行うには次の方法があります。

1)自然検索対策(SEO)
2)PPC広告やディスプレイ広告
3)FacebookやTwitterなどSNS運用

マーケティング・オートメーションを使うことで、例えば1)の自然検索により獲得した問い合わせに対して、どのような検索クエリで問い合わせに至ったのか、つまりどのような検索クエリが問い合わせに至りやすいのかわかるようになります。それにより、SEO対策をすべきキーワードがわかるようになり、リードジェネレーションの効率化が図れるようになるのです。

(2)見込み客を育成する(リードナーチャリング)

マーケティング・オートメーションが得意なのはこの工程です。リードナーチャリングとは、例えば展示会やセミナーなどで名刺を交換しただけ、あるいは資料請求をしただけの人でまだ取引に至っていない担当者、または一度取引したもののリピートには至っていない企業などといった見込み客に対して、有益な情報を発信して見込み度を高めて、成約へと至らせる取り組みのことです。

相手にとって有益なコンテンツ(サイト記事やホワイトペーパー)を、メルマガを活用しながら配信することで、見込み客からの信頼を獲得、自社の商品サービスに対する興味を高めていくプロセスです。

(3)見込み客を分類する(リードクオリフィケーション)

リードクオリフィケーションとは、見込み客の中でも見込み度の高い人を選定していくプロセスのことです。

選定の仕方は様々ですが、例えば以下のようなものがあります。

①閲覧ページに応じた選定
マーケティング・オートメーションでは誰がどういったページを閲覧しているのか情報を取得することができます。例えば、「よくある質問」や「会社情報」のように具体的に検討している人がよく見るページを閲覧している見込み客を、温度感が高いとして抽出するという形です。

②スコアによる選定
見込み客ごとの閲覧ページを確認していくのは確かに手間のかかってしまうことなので、これをある程度機械的に行おうとするには、マーケティング・オートメーションのスコアリング機能を使うと便利です。

スコアリング機能とは、メルマガの開封やURLのクリック、どのページを閲覧したかなどに応じて得点を付与する機能となります。例えば先述のように、「よくある質問」や「会社情報」のように具体的に検討している人がよく見るページを見た場合は高い得点を付与するというルールにするというような形です。

しかしスコアリングを活用する場合、こういった行動に応じたスコアリングだけだと片手落ちです。言い方はあまりよくありませんが、特にBtoBですと、例えば案件を持ちえないポストの方がどれだけ自社サイトを見ていても、具体的案件につながることは殆どないことでしょう。そこで「行動スコア」に組み合わせたいのが、その人がどういう人かという「属性スコア」。例えば、稟議の起案者などキーマンの方が見ていた場合高いスコア付与を行うというスコアリングルールにすることで、スコアによる選定の精度も向上します。

(4)見込み客のリストを管理する(リードマネジメント)

マーケティング・オートメーションでは見込み客の情報をリストとして管理、そのままメルマガの配信リストに使用することなどが可能です。更に見込み客の情報というのは、メルマガや自社サイトにおける行動履歴なども含まれます。

 

 

4.マーケティング・オートメーションの導入にあたって

マーケティング・オートメーションの導入に際して主に必要となる準備事項として、次の2点が挙げられます。

①営業マンが持っている名刺を集約する
まず初めに行う準備事項は、自社における既存顧客および見込み客のリストを作成することです。
ただこれの基となるデータは実はどの会社にもあります。それは各営業マンが個別に保有している名刺です。営業マンがこれまでは個人個人で保管していた名刺を集約することで、マーケティング・オートメーションのリストとするのです。
その際、名刺管理ソフトを使用すると、集約の工程が非常に楽になります。

②顧客のランク分け
ただ①で準備した名刺を基としたリストはそのままだとマーケティング活動に使用するのは難しいです。
そこで、顧客のランク分けを行います。要は、「自社にとってどの企業が重要か」「攻めるべき担当者は誰なのか」について共通認識を持つ工程になります。
特に「攻めるべき担当者は誰なのか」について、とりわけ製造業で見られる事象として、「キーマン=決裁者、つまり部課長クラス」とは限らないということです。製造業でにおいて本当に攻めるべき案件を持っている担当者は、係長や主任クラス、つまり稟議の起案者です。
顧客のランク分け工程においては、こういった点について考慮しながら行う必要があります。

また、マーケティング・オートメーションの導入費用は本当にピンキリです。マーケティング・オートメーションが世に登場した10年ほど前は月額数十万円もするものばかりでしたが、現在は必要最低限の機能であれば月額1万円程度で利用することができるようになりました。

勿論、月額数十万円のものだとより機能は豊富になりますが、マーケティング・オートメーションの導入で重要なのはスモールスタート。費用はかけ過ぎずにまずは小さく初めてみることが大切です。

 

 

5.マーケティング・オートメーション(MA)ツールの選び方とは

マーケティング・オートメーション(MA)ツールの選ぶ際の観点は次の通りです。

①費用
月額費用は勿論ですが、ツールによっては初期費用も発生します。また月額費用はメルマガ配信数やリスト登録者数など機能によって変動するケースが多いです。

②機能
ランディングページのパーソナライズ化など高度な機能を保有しているツールもありますが、最低限の機能として次のものだけは外さないようにしましょう。

・メールマガジンの配信
・閲覧ページのトラフィックが取得できること

 

 

6.まとめ

いかがでしたでしょうか。
ここまでマーケティング・オートメーション(MA)の入門として、そもそもマーケティング・オートメーションとは何かというところから、導入にあたって知っておきたい事項などをご紹介させていただきました。
こういったマーケティング・オートメーションに代表されるツールを用いたデジタルマーケティングをメーカーや受託型製造業、生産財商社などではどのように展開していけばいいのか。業種ごとにご紹介しております。

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