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異業種に学ぶ高収益化の秘訣

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今の時代、勝ち残っていく上で「一番を持った企業になる」だけでは足りず、自社が「高収益企業になれるシナリオを戦略的にデザインしていくことが待ったなし」と言われております。

しかしながら、自社が高収益企業になれるシナリオとは、どのように発見し、どのようにデザインするのでしょうか。

実は、自社の関係する業種だけでなく異業種からヒントを得ることが遠回りのようで意外と近道になると言われております。

 

そこで、今回は「競争が激しく模倣されやすい」飲食業で高収益な企業を3社紹介します。

飲食業の営業利益率は、大企業の場合4%程度と言われておりますが、

模倣が当たり前の業界で平均を遙かに超える企業の取り組みには、数々のヒントがちりばめられていますので、本メールを機会に是非ベンチマークをしてみてはいかがでしょうか。

 

1.トリドール 「顧客にとって購買経験のない初めての商品を値上する」

 

トリドールは主に「丸亀製麺」という、有名な うどん店チェーン を展開しております。

2015~2019年の営業利益率推移は、4.8%・9.1%・8.5%・6.6%・1.6% になり、

2019年こそ減損損失の計上によって大幅減少しておりますが、2016年と2017年の利益率は、業界水準の2倍以上の利益率を記録しております。

このように急激に上昇した主な要因は何でしょうか。

 

ずばり「季節限定メニューの充実と値上」です。

 

丸亀製麺は1年中ある通常メニューの他に、期間限定の「季節限定メニュー」を展開しております。

以下に2015年~2017年の季節限定メニューを記載しましたのでご覧ください。

ここで気づくと思いますが、メニュー数の増加と値上を2015年から2017年で顕著にしていることがわかります。

しかし、この微妙な値上に気づいた消費者はほとんどいなかったようです。

 

それもそのはず、毎年同じ季節限定メニューではなく、違うメニューを出しているため、価格の変化に気づきにくいのです。

 

ここから学べることは「顧客にとって購買経験のない初めての商品」は値上げしやすいということです。

 

通常メニューは購買経験豊富で、値段を顧客が意識しています。このため、値上をすると顧客がすぐに気づき、「客離れ」が発生します。

 

一方で、「購買経験のない初めての商品」は値上をしても、大抵は気づきません。

しかし、ある程度は客数が減少するため、ラインナップを増やすことで補っているということです。

 

機工商に置き換えますと、例えば物販は一般的には相場が決まっていますが、工事・加工などのエンジニアリング案件は値段が決まっていないビジネスです。

 

また、遮熱・雨漏りなどの対策工事は季節性がありますが、毎年同じ工事、他社と似たような工事をアピールしていると、

顧客が相場を理解するので徐々に値下げ圧力が高まります。

 

このため、季節性があっても常にラインナップを増やすようにすることが大切です。

 

あるいは、受託加工業の場合は全ての商品が1品1葉ですが、顧客に全社の過去事例をいつでも見せられるように、事例をまとめておくだけでも効果的です。

 

何故なら事例は「顧客にとって初めての商品」だからです。

もちろん、各商品において同じ値段で全顧客に売り続けるのではなく、高めの値付けができそうな顧客属性を把握・整理して

適宜コントロールすることが高収益化には大切です。

 

2.コメダ珈琲 「長時間滞在を促す仕組み作りをする」

 

コメダ珈琲は喫茶店の街、愛知県名古屋市で生まれた全国区のカフェです。なんと利益率は常に30%超。

全国展開している飲食店としては圧倒的ナンバーワンと言えるのではないでしょうか。

 

コメダ珈琲は、枚挙に暇がないほど高収益のポイントがあるのですが、コメダ珈琲といったら、とにかくコーヒーが高い・・・

最も安いブレンドコーヒーでも税抜420円、スターバックスコーヒーなどよりも100円以上高額です。

何故ここまで高単価にできるのでしょうか。

 

ヒントは「滞在時間の最大化」です。

 

実は、店舗型のビジネスは「滞在時間と客単価・商圏」が比例するのはご存知でしょうか。

 

例えば、温浴施設に長く滞在するとご飯が食べたくなる、マッサージを受けたくなる、といったお風呂以外の需要が生まれます。

カフェも同様で、15分程度で出ていくのにコーヒーが420円では納得感がありませんが、30分以上しっかりくつろぐ場合は420円でも納得してお金を払う客層が一定数います。

 

また、滞在時間と商圏は大きく関係します。「長く居たいから、少し遠くてもくつろげるカフェにいくか」といった心理が働くためです。

 

このように、滞在時間の最大化という観点でコメダ珈琲の店舗を見ると、様々な発見があります。

フカフカで座りやすい椅子、周囲や店員と目線が合わないような店づくり、お冷を黙って足しにきてくれる店員、

一通りの新聞と雑誌、電源をほぼ全席常備(都市部のみ)、テンポがゆっくりで静かなBGM、チャイルドシート、子供向け商品など

「長期滞在を促す仕組み」がいくつもちりばめられていることがわかります。

 

これらの仕組みが遠くから訪問する動機付けにもなるのです。

 

皆さまにおかれましても、ターゲット顧客に訪問したい、長く滞在したいといった理由作りができているか、点検してみてはいかがでしょうか。

 

例えば、おもてなし、椅子などの完備はもとより、テストセンター、展示室、セミナーなどの訪問する動機作りは重要です。

 

あるいは、客先に商談や出前デモに伺う場合も、資料やネタをどれだけ用意できるかといった点も重要です。

 

ただし、訪問した側が長く滞在することは困難な面もありますので、頻度良く訪問する、メールマガジンやニュースなど訪問しないで

ネタ提供する方法を別途考える必要があると思います。

 

3.ブロンコビリー 「同じ顧客に3つ以上の自信の持てる商品・サービスを訴求する」

 

ブロンコビリーは、関東と東海地区を中心にハンバーグレストランチェーンを展開しており、営業利益率は11.6%です。

東証一部上場企業の中でナンバーワンの営業利益率を誇る高収益企業になります。

 

一般的には、通常のレストランチェーンよりも肉料理の方が高単価・高粗利なため、ハンバーグチェーンの方が利益率は高いのですが、

ブロンコビリーはその中でも何故圧倒的なのでしょうか。

 

ブロンコビリーの高収益ポイントは、ごはんとサラダに単価をかける点です。

 

実はブロンコビリーでは、ごはんの原価が通常の業務米の2倍以上で、サラダについても他社よりも新鮮なサラダを用意して通常のサラダバーとして提供しています。

 

ごはん・サラダ・ハンバーグの3点をしっかり高原価で作り込み、全てセットで提供することで

通常のレストランチェーン店の客単価は500~1000円、ハンバーグチェーン店の客単価は800~1200円、

対してブロンコビリーは1200~2500円近くという高単価を実現しています。

 

創業者の竹市靖公氏が、カンブリア宮殿のインタビューで

「ハンバーグだけならライバルに模倣される。サラダだけでも、ごはんだけでも模倣されるだろう。

しかし、ハンバーグとサラダとごはんと店内の雰囲気、4つ全部こだわれば、全て模倣するのは困難だ」と答えていました。

 

本質的にはコメダ珈琲も同様で、他社が模倣できない程、多くの要素を作り込んでいるため高収益で居続けられるのです。

 

ここで学ぶ点は「同じ顧客に3つ以上の自信の持てる商品・サービスを紹介できるか」といった点です。

 

1つでは顧客に刺さらない、あるいは他社でも同様の水準の商品・サービスを提供できる可能性が高いですが、

3つ以上出せると顧客に与える印象が変わります。

例えば、

 

①射出成形ならば、量産・金型・加工機

②画像検査ならば、搬送・ユニット・ロボット・ライブラリ 

③工作機械ならば、修理メンテナンス・中古機械・工具・予兆保全 

 

など複数の軸で、他社と比較した強みが説明できるようにすることが大切です。

 

また、ごはん・サラダ・ハンバーグのように、1人の顧客が全ての便益をほぼ同時のタイミング、あるいは連続で享受できるものにしますとより効果的です。

 

以上3社の紹介です。 いかがでしょうか。

 

3社の他に、磯丸水産・串カツ田中・かつや・あみやき亭・星乃珈琲店・日高屋・ダンダダン酒場などは高収益な飲食業態として有名です。

是非とも、お盆を活用し、異業種の高収益企業を視察・体験し、自社に置き換えた時に何ができるか、考えてみるのも良いかもしれません。

 

 

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