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ロシアのウクライナ進攻と、これからの見通し

ロシアのウクライナへの進攻をうけて、短期的には先行きがより不透明になってきました。

かねてからロシアは、プーチン大統領による事実上の独裁体制がしかれていました。そして、この独裁者というのは常に国家ビジョンが明確です。かつてのナチスドイツのヒトラーの場合は「我が闘争」という主著の中で、国家ビジョンを明確に述べています。ポーランド侵攻にはじまる第二次世界大戦も、そこにかかれていた国家ビジョンの一連の流れの中で実行されたものです。

中国でいえば、習近平氏の「一帯一路」が明確な国家ビジョンといえます。

ロシアの場合は「大ユーラシア構想」という国家ビジョンを、以前からプーチン大統領はうちだしていました。これは「ヨーロッパ」でもなく「アジア」でもない、「ユーラシア」という経済圏をつくり、そこの盟主にロシアがおさまる、というものです。今回のウクライナ進攻も、この「大ユーラシア構想」の一環で行われている、という見方をすれば、今回の問題が一過性の問題に終わらないことは容易に想像がつきます。

これから伸びる産業は何なのか?

今回のウクライナ進攻で、まず伸びるのはアメリカの天然ガス輸出です。アメリカはシェールガス革命のおかげで、いまや世界一の天然ガス輸出国です。
ウクライナ進攻が起きるまでは、EUは「ノードストリーム2」というプロジェクトで、ロシアから直接パイプラインを使ってドイツ経由で天然ガスの供給を受ける、という計画が進んでいました。そしてアメリカは、この「ノードストリーム2」には強いスタンスで反対していたわけです。

そして今回、ロシアがウクライナに進攻したことをきっかけに「ノードストリーム2」の計画がストップしたことで、EUはアメリカから天然ガスを輸入せざるを得なくなっています。先日の報道では、ドイツに天然ガス輸入用のLPG基地がつくられる様です。つまり今回の件で、言葉は不適切ですが最も恩恵を受けたのはアメリカのシェールガス産業です。

次に伸びるのは「原子力」でしょう。ロシアから天然ガスが輸入できなく(しにくく)なるとなれば、従来の再生可能エネルギーと天然ガスだけではエネルギー不足に陥ります。そうなると欧州では「原子力」で代替をせざるをえなくなります。欧州だけでなく、日本でもそうなる可能性が高いと思います。

さらに報道によるとロシアは今回の戦争で、1日2兆円もの戦費を使っているといいます。1日2兆円の戦費を使っている、ということは、どこかで1日2兆円近くの消費が行われている、ということです。
実際、欧州の工作機械メーカーはここにきて急激に工作機械の引合いが入っている、といいます。
例えばずっとコロナ禍で不振だった航空機業界。欧米の航空機業界というのは、その1/2が軍需産業です。航空機というのは材料からの削り出しで加工を行いますから、大型の工作機械や切削工具を大量に必要とします。そうした需要がでている、ということです。

また戦車の場合も、極めて高い剛性の特殊鋼を“立旋盤”をつかって砲台を精度よく加工する、といったニーズ他で大型の工作機械を必要とします。
日本の場合は回りが海に囲まれているので外敵が侵入しにくい。ところが地続きのポーランドやバルト三国といった旧ソ連圏内の国々をはじめ、欧州各国は戦々恐々としていることだと思います。
各国で軍事費が積み増された結果、日本で武器を製造して輸出するということはあり得ないと思いますが、前述の通り欧米各国が軍備を増強するプロセスの中で、日本製の生産財の需要が増えることは想定されると思います。

歴史的に大きな戦争が起こった結果、不景気になるケースというのはありません。かつて日本も第一次世界大戦の時には「戦争成金」が生まれましたし、戦後復興ができたきっかけは朝鮮戦争でした。
アメリカも1929年の大恐慌を立て直らせた本当の原動力は、ニューディール政策ではなく第二次世界大戦と、それに続く太平洋戦争だったといいます。

そして本当のバブル崩壊は、こうした大きな戦争の後に起きていますので、そう考えるとバブルの崩壊が先送りされた、という見方もできると思います。

二極化が進む生産財業界:今、業績を伸ばしている会社と苦戦している会社の違い

こうした中、足元の業界では大きく二極化が進んでいます

例えば先日ご訪問した、私の関係先で、船井総合研究所の“ものづくり経営研究会”会員企業の部品加工会社の場合、自動車部品を手掛けているティア2ですが「1年分の仕事が確保されていて、これ以上仕事がきても受けきれない」という活況です。同社ではシンジケートローンを組んで、新工場も着工しています。

また別の会員企業様では、「この3年間で営業利益率が3~4%から20%近くに上がった」という話もありますし、同じく脱炭素がらみで30億円近い商談を受注されているケースもあります。

かたや「半導体が景気がいい、と、いわれているが、ウチは全然仕事がない」といっている経営相談企業もありました。この経営相談企業の場合、半導体製造装置某A社がメイン取引先なのですが、仕事量が激減して困っている、といいいます。ところが私の関係先の好調企業は、この某A社からの仕事を大量に受けて好業績になっています。
つまり何が言いたいのかというと、「同じ会社であっても付き合う部署・部門や担当者によって全然市況が違う」ということなのです。

また先日、ある地方の加工会社の社長から経営相談を受けたました。私は、その加工会社の社長にある新規事業の提案をしたのですが、その社長は「考えます」とのことでした。その後、その会社の社長から「その後、地元の知り合いに相談したんだけど、その新規事業は難しいし儲からないといわれた」とのことで、新規事業を見合わせたい、と、言われていました。

ここでポイントは、失礼ですが、その加工会社の社長の知り合いの会社が、いわゆる「勝ち組」の会社なのかどうなのか、ということです。相談相手も地元の限られた情報しか持っていない様な会社であれば、当然ネガティブなアドバイスしか得られないでしょう。
今、同じ様な設備を持っていて、同じ様な仕事をしていても、10社あれば7社までは“ぱっとしない業績”にとどまっています。10社のうちアンテナを高くして情報を取り、様々な手をうっている2~3社くらいしか「勝ち組」の会社はないのです。大変失礼ながら、限られた経済圏で限られた相手からしか情報が取れていない会社というのは、総じて苦戦している様にみえます。

今、全ての会社が、すぐに取り組むべきこととは?

また、こうした苦戦している会社の共通点は「デジタル」へのリテラシーが弱い、ということです。

いま、いろいろな人たちが、いろいろなところでDX、DX、と、言っています。
では、なぜ、DX(デジタル・トランスフォーメーション)が必要なのでしょうか?

それは、「顧客の購買行動が変わってきている」からです。

従来は“人脈”であったり“出入りの業者”から情報を収集していた大手企業のバイヤーが、あるいは従来は“展示会”または“見本市”といった場で情報を収集していた大手企業のバイヤーが、現在では「インターネット」を通して情報収集を行う様になっています。特に大手企業のキーマンほど「リモートワーク」を行っていますから、インターネットはよりメインの情報収集源になっています。

つまり、今、あらゆる生産財業界の会社が考えなければならないことは、こうした「顧客の購買行動の変化」に合わせて、自社の営業体制やマーケティング体制が本当に対応できているのか、どうか、一言でいえば「自社のDXは時代に合ったものになっているのかどうか」ということです。

そうした中、私たち、船井総合研究所ものづくり支援室では、“部品加工業”“セットメーカー”“生産財商社”“生産財メーカー”の経営者の皆様を対象として、
・ものづくり経営研究会
という経営の勉強会を毎月開催しています。

そして来る4月5日(火)開催の「ものづくり経営研究会」は、我々の業界でも最先端のDXを導入して成果をあげている「プロトラブズ」の社長をゲスト講師としてお招きし、開催いたしますが、今回、本メールレポートの読者の皆様に限定して、『無料お試しご参加』を企画させていただきました。

<4月5日(火)開催の「ものづくり経営研究会」概要>
開催場所:船井総合研究所 丸の内本社(リアル開催)
※感染症対策等、万全を期してのリアル開催となります
時間:12時30分~17時

メイン講座: DXを駆使し、5年で売上高2.3倍を実現した
米国発 受託型製造業のモデル企業「プロトラブズ」社長講演

国内の試作・開発マーケットをメインターゲットとし、全国3,700社以上(2021年実績)の研究・開発担当者が試作・小ロット生産パーツ製作に活用するプラットフォームを構築。
DXを活用し、年平均19%と高い成長率を誇るモデル企業です。中小製造業がポストコロナの新常態で成長していくためのDXの方法について、同社今井社長様からご講演いただきます!

今回、1社1名様、経営者様限定で、「無料お試しご参加」を企画させていただきました。
上記への「無料お試しご参加」をご希望の方は、下記URLからお申込みください。

↓↓↓「ものづくり経営研究会」無料お試しご参加のお申込みはこちら!
https://lp.funaisoken.co.jp/mt/factory-business/factorybusiness-study.html

 

↓↓↓「ものづくり経営研究会」部品加工業経営部会の詳細はこちら

部品加工業経営部会

↓↓↓「ものづくり経営研究会」セットメーカー経営部会の詳細はこちら

セットメーカー経営部会

↓↓↓「ものづくり経営研究会」生産財商社経営部会の詳細はこちら

生産財商社経営部会

なお無料お試し参加ご希望の方には、上記開催日の前に、「事前ZOOMオリエンテーション」を実施させていただきます。本研究会は全国に100社以上の会員企業様がおられます。「事前ZOOMオリエンテーション」で本研究会の概要をご理解いただき、当日のご参加や人脈づくりをスムーズに行う為の事前説明となります。

今回、成長企業であるプロトラブズの社長の講演がリアルで聞けるのは、非常に貴重な機会だと思います。ぜひ、今回の「無料お試しご参加」をご活用いただいきたいと思います。

↓↓↓「ものづくり経営研究会」無料お試しご参加のお申込みはこちら!
https://lp.funaisoken.co.jp/mt/factory-business/factorybusiness-study.html

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