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川下から川上へ

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今年も毎年恒例の先端「町工場」視察セミナーを実施します。

この企画は毎年春・秋に実施、今回で第9回目となります。毎回、モデル「町工場」の普段なかなか見ることができない「現場」を見ることができる視察セミナーとして、毎回キャンセル待ちの人気企画となっています。

 

従来、こうした「町工場」は、親会社から図面を支給されて製造を行う、いわば「川下」の存在でした。

しかし今、急激な技術革新の中、今までは「川下」だと思われていた部品加工業が、「川上」にシフトできる超ビッグチャンスが訪れています。

現在の急激な技術革新の背景にあるのが、インテルの創業者であるゴードン・ムーア氏が唱えるムーアの法則があります。

ムーアの法則とは、「半導体は2年間で実装密度が2倍になり、コストが1/2になる」というものです。

この様に単位時間あたり量が2倍、そのまた2倍と増えていく増加のことを「指数関数的増加」といいます。

この指数関数的増加のわかりやすい例として、「紙を何回折ると月まで届くか?」というたとえ話があります。

例えば普通のコピー用紙が手元にあったとして、皆様はそれを何回折れば月まで届くと思われるでしょうか?

その答えは、わずか「43回」です。

コピー用紙の厚さを0.1mmとして、確かに

0.1mm × 2の43乗 = 35万Km

となりますので、月まで届く計算になります。

この様に、指数関数的変化とは、最初は小さな変化にしか見えない現象が、時間が経過するにつれてどんどん変化が大きくなり、予想以上の変化をもたらす現象のことをいうのです。

こうした指数関数的な発展を遂げている分野、言い換えればムーアの法則が効いている分野としては

・半導体

・バッテリー

・太陽電池

などが挙げられます。実際、現在のスマートフォンはアポロ計画の際に使用されたスーパーコンピューターを上回る性能を持っています。

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当時、30年後にスーパーコンピューターが手のひらサイズになって持ち運べる様になる、と予想できた人はほぼ皆無でしょう。

また、かつては電気自動車の航続距離はせいぜい50kmから100Kmが限界で、バッテリーで長距離走行は不可能、と言われていました。ところが昨年夏に発売されたテスラのモデルSは航続距離が600kmを超えます。

こうした劇的な変化が起きるなかで、各分野の大手企業は従来の自社を中心とした“下請けピラミッド”が従来ほど機能しなくなっているのです。

例えば完成車メーカーを例にとるならば、従来は内燃機関の車をつくっていればよかったのが、今はEV(電気自動車)の開発は絶対に外せないテーマです。そうなるともはや、従来の自社の系列企業に相談しても技術課題を解決することはできません。

つまり、現在はあらゆる業界、あらゆる分野において従来の系列や下請けピラミッドを超えたサプライヤー探し、パートナー探しが求められる時代になっています。それが昨今言われる“オープンイノベーション”ということなのです。

従って今、大手企業の開発者・設計者は「こんな加工はどうやればできるのか」「この加工の限界精度はどこまでなのか」といったことを、熱心にインターネットで調べたり、展示会や商談会で調査を行ったりしています。

言い換えれば、現在は優良企業の新規開拓を行うには絶好の機会であるといえます。

同時に、こうした加工技術のスペックを求める開発者・設計者に対して、部品加工業のスペックを訴求する媒体が必要であると、私たち船井総合研究所ファクトリービジネスグループでは考えました。

その結果、今年3月に発刊したのが下記「ものづくりVA・VEサプライヤー年鑑2017」です。

↓↓↓ものづくりVA・VEサプライヤー年鑑2017

https://funaisoken.ne.jp/factory-business2/Yearbook2017.html

 

先日、このサプライヤー年鑑をお読みになられた某自動車関連メーカーの技術部門トップから船井総研に連絡がありました。

ぜひ、詳しく話を聞きたい、と。内燃機関からEV、あるいはPHVという大きな変化の中で、車のつくり方を抜本から見直す計画があるそうです。

そして、このサプライヤー年鑑に掲載されている複数の部品加工業について、ぜひ紹介してほしい、まずは同社のTir1サプライヤーとマッチングしてもらい、段階を踏んで関係性を深めていきたい、と強いオファーをいただきました。

我々がこうした取り組みを行っている背景には、前述の技術革新の大きな変化に対して、加工技術のスペック売り(=加工技術の川上化)が必要であるとの考えがあります。

いずれにせよ、現在の大きな技術革新は我々にとって大きなチャンスです。そのチャンスをものにできる取り組みを、さらに積極的に進めていきたいと思います。

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