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海外視察レポート

米国にグレートカンパニーが生まれる土壌と、そこから学べること:2日目

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米国にグレートカンパニーが生まれる土壌と、そこから学べること

視察2日目:Face Book

「早く動かして速くやれ」
Face BookのMr.Rich Liu氏(Sales Consaltant)より、同社本社近くのコンファレンスルームでご講演いただきました。受入の関係からFace Book本社内の視察はできませんでしたが、同社のビジネスモデル・経営理念についてお話を伺いました。

Face Book Mr.Rich Liu氏 講演の様子
コンファレンスルームへ 講演の様子
コンファレンスルームへ 講演の様子

最後に「我々の旅路は1%終わった」 同社本社前の看板で記念撮影
最後に「我々の旅路は1%終わった」 同社本社前の看板で記念撮影

<講演の概要>

■ミッション・経営理念について
・同社のミッションは人間にパワーを与えることであり、つながることによって世界をOPENにすることである。
・パーフェクトをつくるよりも、とにかく仕事をこなせ、ということが信条である。「早く動かして速くやれ」というキャッチが社内いたるところにある。
・社員のモチベーションを上げるために、オフィスに有名人を呼ぶなどといった取り組みを積極的に行なっている。
・会議室の名前は、同社の経営理念に関する名前を冠している。
・マーク・ザッカーバーグ社長によるQ&Aセッションが毎週行なわれており、各部門にミッションが落とし込まれている。
・常に「THIS JOURNY 1% FINISHED」(我々の旅路は1%終わった)の精神で経営に取り組んでいる。

■SNSの機能について
・現在、全世界に8億人の会員が存在する。米国政府の1/3もFace Book上で情報発信を行っている。
・時流として、検索エンジンからSNS(ソーシャルネットワークサービス)という流れがある。事実、検索エンジンよりもSNSの方が成長率は高い。
・ソーシャルな力を使って、いかに世の中を変えるかが課題。例えば腎臓移植のドナー探しもFace Book上で見つかった。大災害の時も通信インフラとして活用された。
・広告の世界においてもFace Bookをつかってシェアする事例が増えてきている。スターバックスやトヨタ自動車など、先進企業は既に取り組んでいる。
・日本では他国に無い要求がある。例えば血液型の表示。そうした各国の要望に対してもきめ細かく対応していきたい。
・Face Bookのコミュニティーは平均100名前後であり、実名性もあってリアルな知り合いがバーチャルに移行している面が現状は強い。今後はバーチャルの面に力を入れていく。

船井総研 会長 小山より総評

・5~10年先の戦略は同社の場合、考えられないだろう。
・それよりもっと泥臭い、「報・連・相・打・根」(ほうれんそうだね)の中の、打ち合わせ(=だ)、根回し(=ね)が重要である。

視察2日目:Google

Googleを支える9つのルール

 GoogleのMs.Lauren Barbato氏(営業部門)より、同社本社内セミナールームにてご講演いただきました。社屋内は全面写真撮影禁止となっています。

Google視察の様子
Google本社前にて ビーチバレーを楽しむ同社社員
Google本社前にて ビーチバレーを楽しむ同社社員
<講演の概要>
■ミッション・経営理念について
・同社のミッションは、世界中の情報をどこからでも検索できるようにすることである。
・10万ドルの資金で起業。1998年には5つの製品しかなかったが、現在では50の製品がある。
・組織はフラットで意思決定の早さを重視している。
・とにかく仕事は速く行なうことをモットーとしている。
・服装はカジュアル。スーツを着なくてもシリアスになれる、がモットー。
・グーグルロゴにも反映されている通り、楽しみながら仕事をすることがモットー。
■採用・組織運営について
・採用のうち、新卒が50%であり新卒採用を重視している。
・採用において重視することは”グーグルらしさ”である。採用後担当する上長が直接採用を担当する。面接は複数回実施する。
・例えばMs.Lauren Barbato氏は、1度グーグルの採用試験で落とされた。しかし、その後手紙を書くなどグーグルへの入社意思を訴求し続けた結果、最終的にグーグルに採用された。
・教育について、エンジニアはOJTで育成、営業など間接部門は4週間のトレーニング機関が充てられる。
・Face Bookと同様、会議室には理念を反映させるネーミングがされており、具体的には各国の国名が付けられている。
■モチベーションについて
・グーグルは料理がフリーで食べることができる。しかもその料理はおいしい。
・仕事は独立して自発的に行なえる。周りの支援も受けやすい環境にある。
・頭の良い人が多い。そうした人と仕事できることがモチベーションになる。
■Google 9つのルール
1)Hiring is at the heat of all we do
私たちが取り組むべき全ての活動の中心は採用である。

2)Ideas come from everywhere and all people
アイデアは全ての従業員が持つ資源です。

3)Share all information
情報を共有せよ。

4)Vision must be shared
ビジョンは共有されなければならない。

5)Morph ideas, don’t just kill them
ボツになるアイデアも、ただ捨てるだけではいけない。

6)Move quickly iterate often
とにかく早く動け、繰り返せ。

7)Data drives all decisions
全ての決断はデータに基づく。

8)Put users first, not money
ユーザー第一主義、お金第一主義ではない

9)20% time is at our care
20%の独自の時間が、私たちの創造のコアである。

⇒中でも象徴的なのが⑨の「20%の時間は現在の仕事以外の時間(自己投資)に使え」というものです。
⇒同社のストリートビューやグーグルマップなど、現在の主要製品もこうしたルールから生み出されている。

視察2日目:Whole Foods

オーガニックで圧倒的一番の小売店

Whole Foodsはオーガニック、健康食品に強みを持つスーパーマーケットです。例えば一般の食品スーパーの場合は、リンゴなど果実の表面もワックスで磨き上げています。しかし同社の果物は文字通り無添加であり、また無添加のレベルが標記で分けられています。

 
例えば、同社では3代続けて無農薬の野菜・果物をオーガニックと称しています。またサプリメントやアロマなど、オーガニックとの関係性の深い商品も品揃えが豊富です。

 
初日に訪問したナゲットマーケットも、比較的所得層の高い層をターゲットとしていますが、実際にWhole Foodsに来店している顧客を見ると、ナゲットマーケットよりも所得水準が高い・商品へのこだわりが強い層が来店しているように、見受けられました。

 
ワインは葡萄銘柄ごとにカテゴライズされており、2000~2500アイテムのワインが揃っていると見られ、ナゲットマーケット同様にワインの品揃えは豊富でした。

 
いずれにせよ同社は「オーガニック」「健康」で衣食住の各分野において、圧倒的一番の小売業であり、グレートカンパニーの要件である「圧倒的一番」を満たす企業であると思われました。

Whole Foods視察の様子
Whole Foodsの外観 車中にて
Whole Foodsの外観 車中にて

 

▼視察先企業概要

サンフランシスコ視察先位置関係図(クリックで拡大)サンフランシスコ視察先位置関係図

・ナゲットマーケット(Nugget Markets)
・キンプトンホテルズ&レストラン グループ(Kimpton Hotel &Restaurant Group Inc)
・フェイスブック(Facebook)
・グーグル(Google)
・ホール フーズ マーケット(Whole Foods Market)
・ネットアップ(NetApp)
・ブロケード コミュニケーションズ システムズ(Brocade Communications Systems)
・セールスフォース・ドット・コム(SalesForce.com)
・ザッポス(ZAPPOS)
・ノードストローム(Nordstrom Inc.)
・バスプロショップ(Bass Pro Shops)
・ウォルマート・ストアーズ・インク(Wal-Mart Stores, Inc)

 

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