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2024.04.25
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目次
視察20社目:ノードストローム(Nordstrom)
GPTW61位(2012年)
であったが、OPENスタイルに建て替えがなされた。
●アメリカ合衆国ワシントン州シアトルに本部と本店をおく”アメリカ合衆国5大デパート”(他の4つは、シアーズ、J.C.ペニー、ヘクツ、メイシーズ)の一つである。
●創業者のジョン・W・ノードストロームはスウェーデンからの移民。アラスカでのゴールドラッシュでの成果を元手に、靴の小売業から同社の歴史をスタートした。
●同社のサービスには定評があり、米国内でも伝説的なサービスの話が数多くある。例えば白いワイシャツに青いカフスのシャツの要望があった時、売り場店員の判断で、白いワイシャツと青いワイシャツ2着をバックヤードのテイラーが組み合わせて、それを1着分の価格で販売した。
>>同社ではこうした判断も、現場の店員の判断で実行可能である。
●実質2着分のシャツを1着分の価格で販売する訳であるから、それは見方によっては「会社に損害を与えた(=罪)」ともなるし、「伝説のサービス(=英雄)」ともなる。「理念」があることによって、英雄が罪に問われることが防げる。
私たちはあなたを歓迎します。私たちの一番の目標は、お客様に格段のサービスを提供することです。理想はあなた個人としても、また本社社員としても、高く持ってください。私たちはその理想を達成できると確信しています。ノードストロームの規則はこうです。はじめに、どのような場面でも、判断力を有効に利用してください。それ以外には規則はありません。あなたの働く部門のマネージャーや、店舗マネージャー、あるいは地区のゼネラルマネージャーにも、どのような質問であれ、いつでも気軽に質問してください。
●ノードストローム家の後継者は、10歳の時から店の手伝いを行うことが求められる。
>>同族経営を行う以上、後継者は一般社員よりも10年早くキャリアを積むことが求められる。その結果、30代後半で全体のリーダーになることができる。
>>言い換えれば、同家の後継者は自社を継ぐかどうかの決断を10歳の時点で行わなければならない。
視察15社目:パタゴニア(Patagonia)
GPTW - 位
●素材を追求しながらも1980年代に業界の常識を覆すようなカラフルな配色のウェアを発売。
●パタゴニアのアウトドア用の衣料品・サーフィン用品・バッグ・靴などは丈夫でシンプルながら、機能性だけでなくファッション性も考慮しており、製品の数々はアウトドア志向の人々に長年愛されている。
●同社創業者の経営論「社員をサーフィンに行かせよう!」は、大学でテキストとなり20万冊のベストセラーになった。
●同社の社員は全員、目隠しをしてもミッションを暗唱することができる。それだけ同社にとってミッションは重要なものである。
●創業者は「石油資源よりも先に”きれいな水”が無くなる」と強い危機感を抱いている。創業への理念には、そうした強い危機感が反映されている。
●また商品づくりも、このミッションを前提に開発が行われている。
●できる限り自然に還元できる素材を使い、リサイクルを前提とした商品開発を前提としている。
●「不必要なモノを買うのを止めよう」というコマーシャルを、テレビCMには不利と言われている”ブラック・フライデー”の日にコマーシャルを流した。結果的に翌週の売上は約3割向上した。「買うな」と言われると買いたくなるのが消費者心理かもしれない。
●いらないダムを壊しなさい、環境に悪影響を与えるダムをつくるのを止めよう、という主張を行っている。不必要なダムがいかに環境に悪影響を与えているか、というドキュメンタリーをテレビCMで流している。
●ウォルマートに対して、パッケージの新しい提案を行った。その結果、パッケージの使用量を大幅に削減することができた。できるだけパッケージ無しのオペレーションが
●いかに地球環境を破壊しないか、ということに焦点を置いた商品開発が必要である。
>>理念を追求し続ければ、業績は後からついてくる。
●子供を持っている母親に対しては、託児所の費用を会社が援助している。また、本社に隣接して託児所がある。