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片山和也の生産財マーケティングの視点【機械工具商社が業績を上げるために必要なこと】

今、船井総研のコンサルティング先を見ていると、いわゆるルートセ
ールス業態の会社がみな、苦戦していることがわかります。

例えば機械工具商社は代表的なルートセールス業態です。

ではなぜ、今この時期にルートセールス業態が苦戦するのでしょう
か?それは「顧客ランク分け」が効きにくいからです。

営業マネジメントの第一歩は「顧客ランク分け」と、それに伴う活動
管理(日報などの運用)にあります。
顧客ランク分けは例えば下記の概念で行います。

・Sランク:従業員100名以上で、自社の月次売上100万円以上
・Aランク:従業員100名以上で、自社の月次売上100万円未満
・Bランク:従業員100名未満で、自社の月次売上100万円以上
・Cランク:従業員100名未満で、自社の月次売上100万円未満

上記は比較的大手企業を相手にしている機械工具商社のケースです。
例えば切削工具主体の会社の場合であれば、従業員20名・月次売上
50万円 で考えれば良いでしょう。

例えば上記ランク分けを行った場合、重点的に訪問すべきなのはS・
A・Bランクの顧客です。例えば週2回くらいは訪問するべきでしょ
う。

これに対してCランクの顧客は、訪問するなとはいいませんが、せい
ぜい2週間に1回の訪問で充分なはずです。

ところが多くのルートセールス業態の会社は、このS・A・B・Cラ
ンク全てに対して同じ様に訪問を行っているのです。

特に営業が配達を兼ねている様な会社の場合、ましてや顧客ランク分
けなど機能しません。
市場全体の需要が増加している時は、顧客ランク分けなど関係ありま
せんが、現在の様に大きく市場が縮小している時には顧客ランク分け
に応じた効率的な動きが必要なのです。

また機械工具商社で顧客ランク分けが進まないのには、もう1つ理由
があります。それは営業マンの意見を聞くからです。
仮にCランクであったとしても営業マンは「しかしそのユーザーはポ
テンシャルがあります!」といいます。こうした主張が多く議論がま
とまらず、結局のところ顧客ランク分けそのものが行き詰るのです。

ですからまずは、定量的につかむことができる「自社の売上」と「従
業員数」で、とにかく顧客ランク分けを行ってしまうことが大切です。
営業マンは「Cランクでもポテンシャルがあります」といったりしま
すが、たいがいそうしたユーザーというのは中小セットメーカーです。
従って買ってくれるときは買ってくれますが、それが長くは続きませ
ん。購入の山と谷が大きく、よほどうまく管理しないとダメです。

私がさきほど、従業員を100名できったのは理由があります。だい
たい100名を超えてくる製造業というのは自社ブランドを持ってい
るメーカーです。
あるいは鉄工所の場合、20名を超えてくる鉄工所は一貫加工に対応
していることが多く、エンドユーザーと直接取引をしています。
例外はあるでしょうけども、こうした定量的要素でまずはランク分け
を行ってしまい、あとは営業会議の中などで実務的にランクを入れ替
えれば良いのです。

まずは行動を起こすことが大事なのです。

また厳しい、といっても全ての商品が売れないわけではありません。
「加工」についていえば、どこの機械工具商社も売上が上がってきて
いる分野です。従来のナショナルブランド主体の商売ではなく、根本
的にビジネスモデルそのものを見直す時期がきている、といって過言
ではないでしょう。

ところが大半の機械工具商社が、そうした手が打てていません。
そこで来る7月5日(金)東京会場にて、機械工具商社向け経営セミ
ナーを緊急開催することに決定しました。
↓↓↓機械工具商社2013年夏以降 時流対策セミナー

3月開催の大阪会場がご好評につき、東京会場での開催といたしまし
た。もちろん3月以降の最新の事例を反映させ、現在の厳しい市況を
いかに乗り切るのか?というテーマのセミナーです。

機械工具商社経営者の皆様は、ぜひご参加いただきたいと思います。

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