本年もファクトリービジネスレポートをご購読いただき、心より御礼申し上げます。
今年も早いものではや12月末。経営者の皆様におかれましては、年末・年始を新たな年の新たな経営計画づくりにあてられるご予定かと存じます。
その中で、今、勢いのある部品加工業の社長が考えていることは次の3つです。
1)M&A
2)働き方改革
3)装置業への参入
例えば群馬県の株式会社郡協製作所(従業員50名)は、旋盤を主体とする機械加工の部品加工業ですが、5年ほど前に板金加工の会社をM&Aで買収しました。現在では、機械加工の部門で人が余ったら板金加工の部門の応援をする、また逆に板金加工の部門で人が余ったら機械加工の部門を応援する、といった異なる部門間での多能工化を進めて成果をあげています。
また客先に対しても、機械加工から板金加工まで一貫した対応ができることを訴求して業績を伸ばしています。
実際、同社はここ4年間、年商を4億2000万円から6億3000万円(今期着地見込み)と、一貫して伸ばしてきています。
ちなみにM&Aは、やはり簡単なものではありません。一般論としてM&Aの成功率は1/20くらい、と言われますが、M&Aを成功させるためにはM&A先の会社と自社を一体化させられる様な強い「理念経営」が求められます。
群協製作所の場合は元々そうした「理念経営」が実行されていたからこそ、前述の様なM&Aもうまくいったといえます。
次に「働き方改革」です。今、中小企業が人を集めるためには、給与以上に年間休日をいかに充実させるか、残業時間をいかに少なくするかが重要なポイントになっています。
群協製作所の遠山社長は「いかに生産性の高い仕事をひっぱってくるか」が最大のポイントであると語ります。
ですから同社の場合、従業員50名規模の会社としては異例ともいえる、取引先が何と2000社を超えています。
こうした多くの取引先の中で、利益率の低い顧客については値上げを要請します。値上げを要請すると場合1~2年以内に取引がなくなってしまうケースも多々あるのですが、遠山社長は「顧客よりも社員の方が大事」という観点で、「儲からない仕事は請けない」というスタンスを徹底しています。
もちろん、このスタンスを徹底するためには継続的な新規開拓が不可欠です。ですから同社ではWebを中心とした新規開拓を戦略的に行っています。
また同社では今年から「装置業」に参入しました。かねてから客先から要望のあった、省スペースタイプのレーザー加工機を商品化し、展示会への出展も行いました。部品だけでなく最終製品をつくりたい、というのは遠山社長の以前からの夢でした。
同時に、省スペースタイプのレーザー加工機は、従来のレーザー加工機メーカーからすると「小型で売上が上がらない領域」であり、本業が部品加工業である群協製作所だからこそできるビジネス領域であると、遠山社長は考えています。
この、1)M&A 2)働き方改革 3)装置業参入 という3つのテーマについて、遠山社長と船井総研 片山 との対談動画(無料)をYouTubeにアップしております。
↓↓↓下記より無料動画をご覧ください
ぜひ年末・年始のお休みに本動画をご覧いただき、来期の経営戦略づくりの一助としていただければ幸甚に存じます。
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