2017年の工作機械受注見通しが出ました。
今年は市場最高の1兆6000億円となり、過去最高を更新するのは10年ぶりのことです。
工作機械産業は1兆円産業といわれてきましたが、四捨五入すると2兆円産業ともいえる勢いになっています。
特にこの11月の受注実績は、昨年対比46.9%増という驚異的な伸び方で、12ヶ月連続のプラスとなっています。
うち内需が20.8%増、外需は何と65.5%増ということで、完全にバブルといえる様相を呈しています。
さらに半導体製造装置の世界出荷額も17年ぶりに過去最高を更新し、この2017年は6兆3000億円となる見込みです。
これはかつてのITバブルの時を大きく上回る数字であり、この11月の昨年対比も35.6%増となっています。
こうした「工作機械バブル」と「半導体製造装置バブル」の中、なぜか経済産業省も2017年度の補正予算で、1000億円の ものづくり補助金 を発表、3年ぶりに1万社支援を復活させました。
中小企業への設備投資補助金としては、IT・クラウド導入への補助金も含めると総額1500億円の補助金となり、過去最高の補助金となる見通しです。
この様に、足元の生産財業界は
1)工作機械バブル
2)半導体製造装置バブル
3)補助金バブル
と3つのバブルに包まれており、よりバブルの度合いが加速しているといえるでしょう。
当然のことながら、いつまでも好況ということは絶対にありえません。逆に、極めて好況の後には、極めて厳しい不況がおとずれるのが歴史法則であり、今回はバブルが大きいだけに、その揺り戻しもかなり大きなものになることが予想されます。
ちなみに、2009年のリーマン・ショック不況の際、不況期でも比較的早く業績を持ち直した会社の共通点をルール化した私の著書が、2010年2月に出版した下記の書籍です。
もしよろしければ、ご一読いただければと思います。
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