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社長の仕事とは(前編)

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7月7日に京都で開催する 部品加工業「社長」の仕事視察セミナー が非常にご好評で、現在 キャンセル待ちとなりました。

 

https://www.funaisoken.co.jp/seminar/020197.html#_ga=2.228021470.2118656102.1498993448-845576960.1487413431

 

今回の「社長」の仕事視察セミナーで見るべきポイント、そしてこの視察セミナーで私がお伝えしたいことは、実務的にいって 社長の仕事 は大きく次の2つ、だということです。

それは、

 

1.事業戦略をつくり、実行していく

2.人財戦略をつくり、実行していく

 

と、いうことです。

 

事業戦略 とは、新たな顧客をドンドン創造していくことです。あるいは新商品をドンドン創造していくことです。

生産財商社や受託型加工業の様に、自社ブランドを持たない会社の場合は、新たな顧客をドンドン創造していくことが 事業戦略 ということになります。

20世紀を代表する経営学者、ドラッガー氏は「企業の目的は顧客の創造である」と喝破しました。

ちなみに、今回視察させていただく 名高精工所様、クロスエフェクト様、最上インクス様 の場合は「京都試作ネット」という共通プラットフォームをもっており、顧客の創造そのものを仕組み化されています。

今、考えていただきたいことは「御社は、どの様な事業戦略をお持ちですか?」ということです。

 

ここで、よくある誤解として「新規顧客を苦労してつくらなくても、既存顧客に新商品を売ればいいじゃないか」ということが挙げられます。

実際、一般的な営業コンサルタントの人は、「売上=客数×客単価 だから、客単価を上げるためのクロスセルをしましょう」といった様な提案をよくされる様です。

クロスセルとは営業用語の一つで、既存顧客に「他の商品などを併せて購入してもらうこと」を指します。

確かに、飲食店などで「ラーメンください」というお客に対して「餃子もご一緒にいかがですか?」とクロスセルすると、1/4くらいの確率で同時に購入してくれたりします。

 

ところがBtoB営業、すなわちプロ相手の法人営業の場合、こうしたクロスセルは成り立たないケースが大半です。

なぜならお客の立場から見た時に、こちらのことを「専門家」としてみなしてくれないからです。

 

例えば切削工具をメインで売っている商社の営業マンが、同じお客に急に伝導商品をPRしても絶対に売れません。

なぜなら伝導商品を専門としている商社が既に出入りしており、お客はその商品に対して、こちらの会社のことを「専門家」とはみなさないからです。

特に高い専門性を求められる「生産財営業」の場合、「専門家」としてみなされない限りは、その商品を買ってもらえる、ということはありえません。

 

では、どうすればその分野の「専門家」とみなされるのでしょうか?

それは「実績」をつくるしかありません。

 

例えば下記セミナーは、わずか従業員8名の機械工具商社が、継続的に新規開拓が行える事業戦略を構築し、事業戦略実行からわずか半年で上場会社クラスの新規優良顧客を5社口座獲得、さらにその後2年間で中堅・大手優良企業を15社口座獲得しています。

↓↓↓機械工具商社 工事・メンテナンスビジネスモデルセミナー

https://www.funaisoken.co.jp/seminar/019665.html

 

同社の場合は「工事・メンテナンス」を切り口に、優良顧客の新規開拓を進めました。

もともと、既存顧客の中でも「工事・メンテナンス」の実績はありましたが、一部の既存顧客をのぞくと「工事・メンテナンスは御社の専門では無いでしょう」とみなされていた様です。

ところが新規開拓においては、標準商品をPRしても絶対に切り込めません。部品加工や工事・メンテナンスなど、自社のオリジナリティーが出せる商品をPRしなければなりません。

同社の場合は、新規開拓で「工事・メンテナンス」を訴求して実績をつくった結果、逆に既存客からも「工事・メンテナンス」の専門家としてみなされ、その結果として「工事・メンテナンス」の案件が増えています。

先日もご担当者の方から、2000万円ちかい工事案件の内示をいただいた、と喜びの声がありました。

 

また別の機械工具商社では、新規開拓の切り口として「工事」に力を入れた結果、既存顧客から何と3億円もの「工事」案件を受注しました。同社の場合も、まずは「工事」を切り口に新規開拓を進めた結果、その相乗効果で既存客からも「工事」の大型受注に成功しました。

同社はリーマン・ショック前の売上のピークが年商25億、リーマン・ショックの際には売上15億円まで下がりましたが、今期は年商35億円を突破し、明らかにリーマン・ショックを機に体質改善を図り、それが功を奏しました。

そして同社の場合、その引き金となったのが前述の3億円の受注だったのです。

 

建築家の安藤忠雄や指揮者の小澤征爾、あるいは絶対に緩まないネジのハードロックナットなど、日本では当初売れなかったサービス・商品が海外で大ヒットした結果、日本国内でも売れる様になる、というケースは多々見られます。

生産財営業の場合も同じで、固定概念にしばられている既存顧客に対して働きかけるよりも、自社に対して固定概念の無い新規顧客の方が取引や商談がスムーズに運ぶケースが多々あります。

 

また見方を変えると、新規開拓ができるくらいの競争力の無い会社は、既存顧客もいずれ競争力の有る同業他社に奪われる、ということです。

今は良くても世代が変わった時、会社としての事業戦略が確立されていなければ、現在の繁栄を継続することはできません。

それはどの様なビジネスでも同じことです。

 

そして、この「事業戦略」と車輪の両輪とも言える存在が「人財戦略」です。

「人財戦略」とは、小規模・中小企業であっても優秀な人材を獲得し、育成・戦力化していく仕組みのことです。

この「人財戦略」については、次回の本レポートで詳しく述べたいと思います。

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