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非常時の経営

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船井総合研究所 社長の中谷は、「これから企業は非常時の経営にあたらなければならない」と言っています。

では、非常時の経営とは何でしょうか?

リーダーには、

・トップダウン型(ワンマン型)

・調整型

の2種類があります。

今、業績の良い会社の共通点はリーダーがトップダウン型であることです。逆にリーダーが「調整型」の企業は総じて苦戦しています。

大手半導体メーカーR社や大手ディスプレイメーカーJ社がわかりやすい例ですが、こうした大手企業だけでなく、中小企業においても調整型リーダーの組織は総じて苦戦しています。

非常時はトップダウン経営でいかなければならない、ということです。

気がつくと世界中の指導者も「トップダウン型(ワンマン型)」の人物ばかりです。

歴史は繰り返す、といいますが、

・「王政」(=トップダウン型)はじまり、

・王政が堕落して僭主制となり、「貴族制」が取って代わる

・貴族制が腐敗して寡頭政治となり、「民主制」が取って代わる

・民主制が衆愚制となり、再び「王政」に戻る

 

と言われます。

こうした歴史サイクルを暦に反映させたものが中国の「干支(えと)」であり、60年1サイクルで構成されています。

干支は紀元前17世紀(今から4000年ほど前)に確立した、と言われています。今から1万年ほど前から農耕が行われる様になりましたが、農耕をうまくやるためには暦が必要で、その必要性から生まれたのが干支です。干支は長年の歴史に裏付けられた「経験哲学」であるといえます。

昔から時流予測は「干支」に基づいて行われることが多いですが、ここ数年の時流は次の通りです。

 

去年:2015年・・・乙未(きのとひつじ)

”乙”は草花の芽が曲がりくねっている象形文字からできているといいます。つまり「うまくいきそうだけど、なかなかそうならない」という意味だそうです。

また”未”は枝葉の繁殖を示す文字だそうですが、枝葉が茂ると暗くなります。つまり今年2015年「乙未」の年は、「うまくいきそうで、なかなかうまくいかない」「徐々に見通しが立ちにくくなる」年です。

 

今年:2016年・・・丙申(ひのえさる)

”丙”という文字は「横に燃え広がる」という意味で、また”申”は「伸びる」という意味があるそうです。

従って、2016年は2015年に起きた問題が盛んに広がり発展する、言い換えればパワーバランスや貧富の差が益々広がる、主流派が優位になる年です。

 

来年:2017年・・・丁酉(ひのととり)

“丁”は釘を表す文字で、“安定する”という意味合いがあります。また“酉”は果実が成熟の極限に達する、という意味があるそうです。

従って2017年の年回りは、例えるなら植物が成熟しきって一定の大きさに達する様な年、ということになります。

 

そう考えると、今年は大きく物事の差がついた年であり、あるいは決着がついた年であり、来年はそれがより決定的になる、と捉えることができます。

 

また再来年の2018年は戊戌(つちのえいぬ)ですが、この年は「良いものはどんどん良くなり、悪いものはどんどん悪くなる」だといいます。

 

企業経営も業績も大きく二極化していくことは間違いありません。

 

船井総合研究所の創業者、舩井幸雄最高顧問は「経営の根幹は三つだけ」と言っています。

一つは優秀なトップ。

二つ目は並の人間をいかにして人材にするか。

三つ目は長所伸展中心で短所是正はなるべくしない。

 

経営の根幹の一つ目について、トップの役割とは、まずワンマンであること。それから包み込める人であること。包み込むというのは、みんな肯定してまとめるということです。

そして経営の根幹の二つ目について言えば、優良企業はみな例外なく人材教育・人材育成に非常に熱心です。

また三つ目について言えば、自社の長所を正しく知り、極論をいうと自社でなければできないことは、手がけない方が良いというくらい、自社の強みを知る、それを伸ばすということが大切な時代です。

組織のトップは「時流」と「原理原則」の両方を押さえた上で、より二極化が進むこれからの時代を乗り切っていく必要があると思います。

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