今回のアメリカ西海岸視察セミナーで、私自身が初めてウーバーを使用しました。
ホテルからシアターまでタクシーで行ったのですが、どうしても帰りのタクシーをつかまえることができません。そこで、やむを得ず自分のスマホにウーバーのアプリをダウンロードしたわけです。
ウーバーのアプリを開き、行き先のホテルを入力しました。急遽、お客様と軽くレストランに行くことになったので、60分後に予約を入れました。ウーバーはタクシー会社ではなく、個人のシェアライドを仲介するサービスです。「本当に来るのか?」と不安になりましたが、ウーバーのシステムは良くできていて、「あと15分で到着します」「あと10分で到着します」とメッセージを送ってきます。
裏路地のわかりにくい場所のレストランでしたが、「あと5秒で到着します」というメッセージとともに、外で待つ私の目の前にシェアライドの車が停まりました。
ドライバーは親切そうな黒人女性で、車は日本製のカローラでした。行き先までの料金はGPSで自動計算され、カード決済でチップはいりません。行きは12.5ドルだったタクシー代が、帰りのウーバーは8.9ドルでした。タクシー代は半分を会社が持っていきドライバーの手元には半分しか残らないそうですが、ウーバーの場合は2割程度しか手数料を取らないので、料金も安くドライバーの手取りも良いのです。AIにより配車効率を上げられるため、ウーバーの取り分は少なくてすむのです。
この黒人女性のドライバー曰く、うまくやれば1日2万円程度稼ぐことができるそうです。ちなみにこの女性の本業は主婦で、家事が手すきになる夜など空時間に小遣い稼ぎをしているのです。
カリフォルニア州ではウーバーのサービス登場により、タクシーサービスの市場規模が3倍に膨らんだといいます。またタクシードライバーもウーバーのドライバーと比較されるので、サービスが向上した、といいます。ウーバーではドライバーが“食べログ”のごとく、乗車客によりランキング評価されるため、乱暴な運転や粗野なサービスをすると商売にならなくなるのです。
タクシーと比べても格段に便利なウーバーのサービスに、実際に使用してみて私は衝撃を受けました。
これからも数多くの既存サービスが、IoT技術により劇的に生まれ変わることでしょう。経営者の皆様は、海外に行かれたらぜひ自らウーバーを体験してみることをお奨めします。
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