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利益を上げるルール

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7月6日に開催の“複合機による「高利益率経営」視察セミナー”は、開催がまだ1ヶ月先にもかかわらず、全国の機械加工業の方から御申込をいただき、かなり素晴らしい企画になりそうです。

先日、本企画に向けてヤマザキマザックの方と打合せを行いました。

その中でわかったことは、機械加工においても利益を上げるルールが明らかに変化してきている、ということです。

今までは利益を上げるためには、いかに「工程分割」を行い、サイクルタイムを上げて1個あたりの生産性をいかに上げるかがポイントでした。また材料も、いかに削りしろを小さくして歩留まりを上げるかがポイントでした。

しかし多品種小量が当たり前の今の時代は、いかに「工程集約」を行い、設備を“かけっぱなし”の状態にしておくか、が利益を上げるポイントになっています。

またバー材や丸材から四角いワークを削り出すなど、「材料の節約」を考えるよりも、ワンチャッキングによる「段取り時間の節約」を考えた方が利益は上がる、ということが今までと真逆なことです。

繰り返しになりますが私が非常に興味深いのは、昔は「材料」が大切なもので、この材料をいかに節約して使うかが大事なことでした。

しかし今は「材料」よりも「時間」が大事です。「材料」は多少ムダにしたとしても、それよりも「時間」を節約することができる加工方法の方が儲かるのです。

これは口でいうのは簡単ですが、現場にとっては大きなパラダイムシフトです。

なにしろ、今までは「材料は大事につかえ」「端材もムダにするな」と言われてきたのです。

ところが本当にコストダウンにつながる加工方法とは、いわば材料をムダにする加工方法です。

複合機を導入したものの、思ったほどのコストダウン効果につながっていない、あるいは活用できていない、という声をよく聞きます。

これは前述のパラダイムシフトが、現場だけでは思った様に進まないことが理由だと私は考えています。

今回、7月6日に開催の“複合機による「高利益率経営」視察セミナー”で、現場の方のみのご参加をご遠慮いただいている理由がここにあります。

現場の社員に「勉強に行ってこい!」ということが主旨の視察セミナーではなく、前述のパラダイムシフトを起こすことが今回の視察セミナーの目的です。

従って仕事の進め方を変えることができる経営者の方、中小企業でいえば社長が参加しなければ、会社のパラダイムシフトは起きないのです。もちろん社長と現場の方と、ご両名のご参加は大歓迎です。

確かに考えてみれば、デフレでモノの値段はドンドン下がっています。

例えば日本における鉄の生産量は年間1億トンです。

ところが中国では年間8億トンもの鉄を生産しています。

しかもこのうち中国国内の需要はわずか1.5億トンで、それ以外の鉄は世界中にダンピングして輸出されています。

その結果、世界No1の製鉄会社タタスチールを始めとして、世界中の製鉄会社が赤字に陥っています。

こうしたモノのデフレはドンドン進むでしょう。

ところが、いかにデフレが進もうとも、時間の価値は変わりません。それどころかデフレの中でも人件費は上昇していること、また人手不足の現状を考えると、時間の価値はかなり向上しています。

まさに時間を制するものがビジネスを制する、そうした時代になったのだと改めて感じました。

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