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トップ企業が持つ哲学

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工作機械のトップメーカーであるヤマザキマザックでは、自社で生産した全ての機械において、補修部品を永久に供給するサービス体制をひいています。木型が劣化してしまった鋳物部品についても、場合によっては木型を新作してでも、部品供給を行います。

工作機械は1度購入すると10年、十数年と長く使える上に高価なため、購買品頻度が低い商品です。従って多くの工作機械メーカーが古いモデルの商品は部品供給をストップし、新しいモデルの購入を促す営業を行うのですが、同社の場合は正反対です。

なぜヤマザキマザックが、補修部品の永久供給にこだわるのかというと、それはもともと同社が修理専門の会社からスタートしたことに始まります。今では世界トップシェアを誇る日本の工作機械産業ですが、当時はヨーロッパ製やアメリカ製など海外のメーカーが幅を利かせている時代でした。

様々な機械を修理する中で、生まれのよい(=きちんとつくられた)機械は修理をすれば必ず精度が出る様になり、再び現場で使うことができる様になります。ところが生まれの悪い(=きちんとつくられていない)機械は、いくら修理をしても精度が出ないのです。

新品の工作機械をつくるメーカーになることを夢見ていた同社は、「いつか工作機械メーカーになった時は、修理すれば使い続けることができる、きちんとした機械をつくろう」と心に誓ったといいます。

修理すれば使い続けることができる機械をつくる、という強い思いが、補修部品の永久供給という同社のポリシーにつながっているのです。

その分野でトップになる様な会社は、外から見ただけではわからない深い哲学を持っているのだと、改めて感じました。

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