前回のブログでは、第89回戦略セミナーの様子をお伝えしました。
https://factory-business.com/blog/1181/
今回のブログでは、その補足をさせていただきたいと思います。
経営戦略セミナー2日目は、恒例の 船井総研グレートカンパニーアワードの表彰式が開催されましたが、今回はグレートカンパニーアワード 船井財団特別賞 に、ファクトリービジネス研究会 部品加工業経営部会の会員企業様、株式会社加藤製作所様(従業員105名:金属プレス加工業) が選ばれました。
船井総研の考えるグレートカンパニーとは、『社会的価値の高い「理念」のもと、その「企業らしさ」を感じさせる独特のビジネスモデルを磨き上げ、その結果、持続的成長を続ける会社のことです。そして、社員と顧客が「素晴らしい会社」と誇りを持つくらいの独特のカルチャーが形成されている企業』という定義です。
加藤製作所様の場合、今年で創業127年を迎えます。岐阜県中津川で村の鍛冶屋として創業し、現在ではボーイング787や三菱航空機MRJの仕事を受託するなど、まさに時流適応で進化を遂げておられます。
そんな加藤製作所様で、創業以来今も欠かさず続けられている1つの伝統があります。
それは毎年正月に、鉄の塊から剣を打ち出し、その剣を神棚に奉納するのです。
そしてその儀式は加藤家の当主とご子息、二人で行われます。従って加藤製作所様の神棚には、創業以来の127本の剣が奉納されています。
あるデータによると、50年続く企業は全体の0.7%、さらに100年続く企業は全体の0.3%しかない、といいます。
加藤製作所様の様に、創業の遺伝子を守る続けることが100年企業への第一歩だといえます。
また、毎年恒例の、経営戦略セミナー最終日に行われるファクトリービジネス研究会 分科会(機械工具商社経営部会と部品加工業経営部会の合同開催)では、『事業永続・300年続く会社をつくるポイント』というテーマで定例会を実施しました。
その中の講演で、船井総合研究所 取締役専務執行役員 大野潔 が興味深い話をされました。それは“経営”とは“お経を営む”ことだ、というのです。
ここでいう“お経”とは、会社の理念のことです。さらに“お経を読む”のではなく、“お経を営む”というところがポイントです。
つまり営むとは、“お経を唱え続ける”すなわち“会社の理念を語り続ける”ということです。改めて理念経営が企業永続の第一歩であることがよくわかりました。
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