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部品加工業における利益率アップのポイント

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受託型製造業である部品加工業において、利益を上げる方法としては次の2つが考えられます。

1)設備を増強して売上を伸ばす

2)収益性の高い仕事をして利益率を上げる

市場が右肩上がりの場合は1)の選択が有効だと思われますが、現在の様に先行き不透明な時代は、まず2)を考えるべきだと思います。

その時、今までの常識でいえば「既存客の仕事」のみをこなすことが、収益性を上げる有効な手段だと考えられていました。

逆に、「新規客の仕事」は現場が慣れておらず、不用意に新しい仕事を現場に入れると、収益性を損なうと考えられていたわけです。

ところが、ここ最近の現場の様子を見ていると、必ずしもそうとはいえない事例が多々見られる様になってきました。

例えば先日、経営相談があった既存客一筋のA社は、忙しいものの収益性が悪く、赤字すれすれから若干黒字の苦しい決算をここ数年続けています。

ところが、ここ2年間新規開拓に力を入れてきた機械加工業B社は、前期決算における経常利益が200万円だったのに対して、今期決算の経常利益は4000万円になりました。収益性でいえば何と20倍もの改善です。

A社とB社の明暗を分けたものは何だったのでしょうか?

A社がメイン顧客としている某大手電機メーカーは、かつては協力会社を育てる姿勢の強い、よい取引先でした。しかしリーマン・ショック以降は業績が恒常的に悪化し、協力会社にも無理なコストダウン要請を重ねる様になりました。

現場のことを熟知していたベテランの資材担当者は既に異動してしまい、今は加工のこともロクに知らない若手が担当者になっています。

彼らの口癖は「一律何%下げてください」「よそはもっと安いし品質もいいですよ」

彼らはA社のことを「業者」「便利屋」としか見ておらず、コストや納期で無理難題を言ってきます。

明らかに効率の悪い仕事、コストの合わない仕事もA社としてはしぶしぶ請けざるを得ません。それがA社の不採算の理由です。

それに対してB社は、2年前に新規顧客開拓に取組むことを決断しました。景気が良く、自社に余裕があるうちに特定業界への依存から脱却することに決めたのです。

その為にB社がまず行ったことは、自社の強みの分析・把握です。その結果、B社はある特定のパターンの加工において、競合他社より競争優位性が高く、収益性も高いことがわかったのです。

その後B社は、その自社が得意なパターンの加工をマーケティングにより、積極的に情報発信を行う様にしました。自社が得意なパターンの仕事を自社の言葉で語るのではなく、顧客である設計・開発部門の言葉に置き換えて語りました。

その結果、B社にはB社が得意とする収益性の高い仕事が集まり始めました。しかもB社の新規顧客は、B社のことを「業者」「便利屋」とは見ていません。

B社は初めから特定のパターンの加工に絞った、専門性の高い“見せ方”を行っていたため、新規顧客からは「専門サプライヤー」「開発購買パートナー」と見られていました。

従って取引先は、B社に対して便利屋的なコスト・納期だけを要求する様なことをしてきません。

さらにB社は“ものづくり補助金”“省エネ補助金”を活用して設備投資を行い、さらに収益性の高いパターンの加工が受けられる様に設備の入れ替えを行っていきました。

こうした一連の取組みが、経常利益200万円から4000万円への20倍ものアップという結果につながったのです。

この様に、今や既存顧客の仕事を無難にこなすことがベストの時代ではありません。収益性を高める為の新規開拓の手法とはどの様なやり方なのか、それが下記のセミナーでお伝えしたいことなのです。

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