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真の「生産性向上」のポイントとは何か?

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今、部品加工業界はどこも「バブル」といえる状態です。

実際、リーマン・ショック前の好況期を上回る仕事量の部品加工業も少なくありません。

ところが現場から聞こえてくる声は「忙しい割には売上が上がらない」「利益が上がらない」という声です。

なぜ忙しいのに儲からないのか?あるいは儲かりにくいのか?

それは加工チャージが依然低いままだからです。

今回の「バブル」が今までの好況と大きく異なる点は、忙しいからといって購買する側がネゴの手を緩めていない、ということです。

今は「円安」「原油安」「ものづくり補助金」「スマホ」「自動車」という5つのバブルの要素で好況です。しかし多くの経営者がこのバブルが長く続くとは考えていません。

従ってユーザーはネゴの手を緩めませんし、また国内での設備投資にはいまだに慎重です。

ですから「忙しい割に売上があがらない」「利益が出にくい」という現場の声につながっているのです。

ではどうすればよいのでしょうか?

その答えはズバリ、「生産性を上げる」ことです。

「生産性」とは従業員1人あたりの利益(付加価値)のことです。

「生産性を上げる」のに、現場のカイゼンなど合理化努力では、もはや限界があります。

真の「生産性向上」のためには「値上げ」、言い換えれば「適正な売価」への設定が絶対に必要です。

しかし、単に値上げをするとお客は離れてしまいます。

ですから次のステップを踏んで、自社にとって「適正な売価」にしていく必要があります。

そのステップとは、次の6つです。

 

ステップ1:自社の得意な分野を明確にする

例えば私の顧問先のA社の場合、幅が30cm前後、長さが1mを超える様な長尺ワークにおいて価格競争力があり、製造現場として極めて効率が良い仕事であることがわかりました。

またB社の場合は研削加工を含む6工程以上、精度ミクロン台後半の付加価値ワークにおいて、競争力があることがわかりました。

この様に、自社が伸ばすべき「長所」「特徴」を明確にすることがステップ1です。

ステップ1で大切な視点が3Cといわれるフレームワークです。3Cとは、「Company:自社・Competitor競合・Customer顧客」の視点で分析する手法です。自社の強みに対してどの様な競合がいるのか、顧客のニーズがあるのか、調査・検証することが必要です。

 

ステップ2:自社の得意な分野を設計者向け「コンテンツ」化する

上記A社の場合、「設計者向け金属プレート総合カタログ」をつくりました。A社は従業員25名の町工場です。メーカーでもなければ材料屋でもありません。しかし同社の加工実績をグループテクノロジーという技術を応用して分類し、体系化することで「総合カタログ」として見せることができます。

こうしたマーケティング手法のことを「コンテンツマーケティング」といいます。特に部品加工業界の場合は、設計者向け「コンテンツ」をつくる必要があります。

 

ステップ3:PULL型ビジネスモデルをつくる

前述の「設計者向けコンテンツ」を活用して、PULL型ビジネスモデルをつくります。通常の営業のやり方のことをPUSH型ビジネスモデルというのに対し、PULL型(=引く)ビジネスモデルとは、インターネットやホームページを活用して、お客キーマンから引合いが入る仕組みをつくることです。

具体的には「設計者向けコンテンツ」をもとに、ソリューションサイトをつくります。多くの会社が自社の会社案内を目的としたコーポレートサイトしか持っていません。

コーポレートサイトは、自社の名前を知っているお客(=多くの場合、既存客)に対しては有効ですが、新規見込み客に対しては効力を発揮しにくいものです。

新規見込み客を引き付けることを目的としたWebサイトのことを、ソリューションサイトといいます。

 

ステップ4:自社にとって利益が上がりやすい仕事を集める

前述のステップ2・ステップ3を実行することで、自社にとって利益が上がりやすい仕事が集まることになります。

 

ステップ5:顧客マトリクス分析を行う

縦軸に「顧客別の利益率」をとります“利益率が高い”“利益率が低い”という2つの尺度になります。

そして横軸に「顧客の競争力」をとります。“競争力が高い”“競争力が低い”という2つの尺度になるでしょう。

この縦軸と横軸でマトリクスをつくると、4つの象限ができます。

象限1・・・利益率が高く、競争力が高い顧客

象限2・・・利益率は低いが、競争力が高い顧客

象限3・・・利益率は高いが、競争力が低い顧客

象限4・・・利益率も低く、競争力も低い顧客

そして、現状の顧客をこのマトリクスに分類します。この時、その顧客への売上を円の大きさで示すと把握がしやすいでしょう。

当然のことながら、最も理想的な顧客は上記でいくと「象限1」ということになります。かつ、この象限の顧客で大きな売上がつくれている加工業は、非常に生産性も高く良い会社になります。

「象限2」については、さらに取引の幅を広げて利益率を上げていくことが課題です。「象限2」の顧客は「象限1」に移動させつつ、売上を上げていくことが重要です。

「象限3」のパターンは実際には少ないと思います。取引先の業績が厳しくて、こちらの利益率が高いというのは普通考えにくいことです。仮に現状そうであったとしても、いずれネゴがかかり厳しくなるでしょう。あるいは現状の売上が小さいか、どちらかです。

「象限4」の顧客については“値上げ”を行います。“値上げ”に応じない場合は取引を縮小させていかなければいけません。

従って「象限4」の顧客しかいない、ということになると非常に厳しい、ということです。

また“値上げ”を持ち出すと、多くの場合仕事を減らされます。あるいは最悪の場合引き上げられます。

ですから前述のPULL型ビジネスモデル、言い換えると「自社にマッチした顧客を」新規開拓できる仕組みが必要なのです。

 

ステップ6:実行

前述の「象限4」の顧客については“値上げ”のお願いをしなければなりません。

しかし繰り返しになりますが、“値上げ”のお願いは仕事を引き上げられるリスクもあります。ですから、そこをカバーできるだけの裏づけ、つまり「象限2」または「象限1」にあたる新規顧客がそろっていなければなりません。

 

ですからPULL型のビジネスモデルが必要なのです。

 

そしてこの6つのステップを実践し、成果を上げている会社の1つが、三重県の株式会社中川製作所です。船井総研では同社の中川社長を特別ゲスト講師に招き、“機械加工業 特定顧客・特定業界「依存脱却」セミナー”を3月18日(水)に開催することとなりました。

(詳細は次項セミナーご案内をご参照ください)

超多忙の今、ぜひ真の「生産性向上」に取り組んでいただきたいと思います。

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[部品加工業向けセミナーのご案内]

機械加工業 特定顧客・特定業界「依存脱却」セミナー

東京会場 ・・・ 2015 年3 月18 日(水)

大阪会場 ・・・ 2015 年4 月 8 日(水)

機械加工業の経営者様必見!

こうして私の会社は、売上の90%をひとつの業種に依存していた状態から、新規業界・新規顧客を開拓し、特定業界からの依存脱却に成功しました。

特別ゲスト講師:

株式会社 中川製作所   代表取締役社長 中川 雅弘 氏

↓↓↓ 詳細はこちら ↓↓↓

https://www.funaisoken.co.jp/seminar/315220.html

株式会社中川製作所は、これまでは売上の90%を紡績業界に依存している状況でした。しかし、現在では機械加工の中でも微細加工の分野に特化し、マーケティングにも積極的に

取り組むことで、今やその新規分野の売上が50%にも迫る勢いで成長を続けています。

しかも、自社の姿勢・取組みに共感し、それを価格面で評価して頂ける取引先に限ってビジネスを行っており、高利益率を実現しています。

どうやって中川社長はドラスティックな顧客の「選択」ができたのか?

どうやって自社の「強み技術」を見つけ、それを新規事業に育てたのか?

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セミナーでは、こうした取組みを行ってきたご本人、株式会社中川製作所 の 代表取締役社長 中川 雅弘 様を特別ゲスト講師としてお招きし、赤裸々なお話を語って頂きます。

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■セミナーの内容の一部をあげると・・・

  • 売上の90%以上を占める業界が一気に縮小!そのとき中川社長が決断したこと
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