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ドイツ企業の生産性が高い本当の理由

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ドイツの会社は生産性が高いことで知られています。例えばドイツ人の労働時間は日本人のそれよりも18%短いですが、国民1人あたりのGDPは日本よりも3%上回っています。いわゆる生産性(1時間あたりの付加価値)でいくと、日本が39.4ドルなのに対してドイツは53ドルにもなっています。

なぜドイツ企業の生産性は高いのでしょうか?

私はドイツグレートカンパニー視察セミナーの中の、メルセデス・ベンツ社の工場見学で、その理由の1つに気がつかされました。

例えば、同社のファイナルアッセンブリライン(=最終組立工程)を見学すると、ラインの作業者はかなり余裕をもって作業をしていることがわかります。私は日本の完成車メーカーの同工程も見たことがありますので、日本メーカーとの違いに大いに驚きました。

例えばトヨタや日産のファイナルアッセンブリラインでは、作業者は小走りで作業をするレベルです。ところがベンツの作業者は見学者の我々に挨拶するなど、その余裕度が日本メーカーとは全く異なるのです。

その根本的な違いは「商品単価」にあります。例えばトヨタのヴィッツは平均単価120万円ですが、1台あたりの営業利益は30万円前後と言われています。それに対してベンツの平均単価は1000万円前後。1台あたりの営業利益も300万円を超えることでしょう。いかにベンツが高級車とはいえ、ヴィッツ1台つくるのもベンツ1台つくるのも手間隙は根本的に変わらないはずです。

違いは商品を高く売るためのブランド力の有無です。考えてみればドイツ企業は商品をつくる前に、ブランドをつくっていることに気がつかされます。我々も学ぶべき点が多くあると言えるでしょう。

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