片山和也の生産財マーケティングの視点【今行うべき、B2Bダイレクト・レスポンス・マーケティング】
現在の様な不況期、といいますか根本的な市場縮小期というのは、既
存顧客のターゲティングと同じかそれ以上に、「新規開拓」が重要に
なります。
一般に、「新規開拓」は「既存顧客」を相手とする商売と比べて、6
~8倍ものコストがかかると言われます。ですから市場拡大期におけ
る、景気循環としての不況期であれば「既存顧客」重視で乗り切るこ
とができましたが、現在の様な“構造的市場縮小期”における不況に
おいては、この「新規開拓」ができるか、できないかが非常に重要な
要素となるのです。
前述の通り、通常の商売の6~8倍ものコスト(工数)がかかるわけ
ですから、普段からその準備、ビジネスモデルを整えておかないと新
規開拓はできない訳なのです。
こういう話をしますと、「今は不況だから大手企業も口座を減らす傾
向だ」と言われる方もいます。しかし実は、こうした“口座を減ら
す”大手企業というのは、一握りの存在です。例えばトヨタ・日産・
ホンダあるいは大手電機メーカーの様な、1次下請けとはいえ超優秀
なサプライヤー(=メガサプライヤー)を抱えている会社は、確かに
世界的な“メガサプライヤー”に発注を集中することにより、コスト
ダウンを図ろうとしています。
しかし、一部上場企業にも従業員500人のメーカーもあれば、10
万人規模のメーカーもあります。同じ“大手”というくくりだけで、
超巨大企業と普通の大手企業とを同列に扱うべきではありません。
大半の大手企業は、現在よりも良い取引先(=様々な提案をしてくれ
る取引先)があれば、実に容易に口座を開設してくれます。
この、既存顧客に対して6~8倍ものコストがかかる「新規開拓」に
おいて、最もコストのかかる工程が“見込み客の発見”です。つまり、
自社に対して興味・関心を持ってくれる客先(=見込み客)を見つけ
るコスト(工数)を削減することができれば、新規開拓も容易に行う
ことができるのです。
そうした手法が、船井総研の唱えている「B2Bダイレクト・レスポ
ンス・マーケティング」です。
この「B2Bダイレクト・レスポンス・マーケティング」の詳細につ
いては、私の次の2つの著書で詳細に解説しています。
・なぜこの会社には1ヶ月で700件の引き合いがあったのか?新規営業開拓の「しくみ化」(中経出版)
・「技術のある会社」がなぜか儲からない本当の理由~中小企業は国内で生き残れ!~(中経出版)
※上記2つの著書はアマゾンドットコムか一般書店でご購入いただけます。船井総研での販売は行なっておりません。
また前回のこのレポートでも書いた、VA/VE技術セミナーにより、
100名を超える中堅・大手企業エンジニアを集めた企画も、この
「B2Bダイレクト・レスポンス・マーケティング」なのです。
今、不況対策ということで業種を問わず様々な会社で、この「B2B
ダイレクト・レスポンス・マーケティング」に取り組んでいます。
また同時に、この2~3ヶ月で様々な成功事例がでてきています。
次回のレポートではこうした事例をもとに、大手企業に対する「新規
開拓」の重要性をさらに述べていきます。
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