片山和也の生産財マーケティングの視点【これから景気はよくなるのか?アベノミクスの実際】
新聞などマスコミの報道をみると、一見すると景気が良くなってきた
かの様に見えます。しかし生産財業界の現場は、4月になっても回復
は見られません。もちろん業界にはよりますが、今年の1月から4月
にかけての市況は、はっきりいってリーマン・ショックの時と同じか、
あるいはそれ以上に悪いと言って良いでしょう。
では、なぜ新聞やマスコミでは景気が良くなる、といった報道が多い
のでしょうか。その理由は、消費税法案の「景気条項」にあります。
来年の春から消費税率をアップする一連の消費税法案には「景気条
項」があり、消費税率を上げる前提として景気の回復が求められてい
るのです。
景気の回復とはGDPの上昇であり、GDPを上げるためにはインフ
レ誘導を行う必要があります。景気の回復、に対しての明確な定義は
無い様ですが、1つの基準がGDPで2%のアップです。従って当局
がインフレ目標を2%としていることも、ここにその理由があります。
株価が上がったことにより一部の投資家が高額消費を行い、百貨店な
どの売上は昨年対比であがっています。例えば銀座の百貨店では、1
本1000万円を超える高級腕時計が、例年であれば1年間に売れる
量が、1ヶ月で売れているといいます。また高級外車も売れていると
いいます。当然のことながらこれらは一種のバブルであり、実需に基
づく景気回復ではありません。
つまり景気が回復する、という前提にたって経営判断をすると、大変
なことになります。景気は良くならない、あるいは現状の景気が続く、
という前提にたって経営判断を行っていく必要があります。
では何をしなければならないかと言えば、まずは「新規開拓」です。
前回のレポートにも書きましたが、新規開拓は既存顧客維持の6~8
倍ものコストがかかります。特にB2Bの場合は新規開拓が大変なの
で、従来は新規開拓よりも既存顧客の深堀が有効な戦略とされてきま
した。しかし景気が回復しない、あるいは市場縮小期となれば話は別
です。逆に言えば新規開拓を行う体力の無い会社は、残念ながら淘汰
されてしまうと言わざるをえません。
B2Cの世界においては、昔からダイレクトマーケティングという概
念があり、零細・中小企業であっても広告を使って新規開拓を行って
きました。B2Bにおいては長い間、費用対効果に優れた広告手段が
ありませんでした。
ところが1995年からのインターネット革命により、B2Bの世界
においてもダイレクトマーケティングが可能になりました。インター
ネットは1995年に発売されたマイクロソフト社のWihdows
95の普及により、一般に広がりました。
従ってインターネットの歴史そのものが、まだ20年もありません。
そうしたこともあって、B2Bの世界ではまだまだダイレクトマーケ
ティングの概念が広がっていません。
船井総研では下記サイトから無料で、ダイレクトマーケティングの情
報発信を行っています。ぜひご覧いただきたいと思います。
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例えばB2Bダイレクトマーケティングを導入したある町工場(従業
員25名)では、自社工場で開催したセミナーに100名を超える大
手企業技術者の申し込みを集めました。またこの不況下でも仕事が溢
れ、24時間体制で工場を回しています。
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いずれにせよ大手企業が取るべきマーケティングと、中小企業が取る
べきマーケティングは全く違います。また、ここにきてB2B企業に
おいてもマーケティングが必須のものになったと思います。
現在の景気、現在の市況が普通の状態である、という考え方に立って、
全てを考えていく必要があるのです。
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