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片山和也の生産財マーケティングの視点【B2Bビジネスの特性】

先週の金曜日、船井総研大阪本社にて機械工具商社経営革命セミナー
2002を開催しました。今回はゲスト講師にK・マシン株式会社の
菊井社長をお招きし、多くの皆様にご来場いただきました(セミナー
の様子>>>https://katayama.typepad.jp/)
多くの地域密着型販売店が売上を落とすか横ばいの中、同社は過去5
年間で年商13億円から年商18億円に継続して成長し続けています。
同社の場合、10人の営業マンで年間40~70社の新規開拓を行な
っており、現在では売上高の50パーセントが過去5年間に開拓した
顧客から構成されています。

同社の場合、もともと京都エリアで7~8番目の規模でした。現在の
ように不況期には1番に客が集中することを考えれば、何も行なって
いなければ単純に売上は半減していた、ということです。

また神奈川県の従業員20名の部品加工業某社は、この10年間で2.
3倍の売上アップを遂げています。この会社は元々大手コネクタメー
カーの専業下請けでしたが、5年前から本格的に新規開拓(同社では
異業種参入と呼んでいる)を開始、今では過去5年間に開拓した顧客
による売上が6割を超えています。

同社は経営者が若いこともあってモチベーションが非常に高く、昨年
はフランスで開催される航空ショーにも出展、フランスの航空関連企
業から仕事を受注しています。
同社社長によると、フランスの同規模の鉄工所を視察すると、日本以
上の生産性を誇り、価格競争は一切行なっていないとのこと。また日
本企業はイタリア企業以上に納期対応で強みが出せる、ということで
同社は近々フランスに工場を設立予定です。
この不況期にこのような会社もあるのです。

ところが残念なことに、こうした事例を目の前にしても「それはK・
マシンさんだからできたんだ」「その会社は技術があるからできるん
だ」「ウチにはとても無理」といった話になります。
前述某社の社長も「せっかく同業他社の町工場を勇気づけようと成功
事例の説明をしても、“それは御社だからできのだ”“ウチは技術も
人材もない”とか、結局そんな話になるのですよね」と嘆かれていま
した。

船井総研は事例主義の会社です。事例の無いセミナーを開催すること
はありませんし、即時業績向上のために事例は重要です。この「事
例」ですが、スーパーマーケットなど小売業では全面的に受け入れら
れます。小売業はマス相手の商売をしているからです。
ところがメーカー・製造業・卸といったB2B企業の場合、特定顧客
との取引が多いので(マス取引ではないので)、この「事例」という
概念があまり受け入れられません。
「事例」の話をしても「ウチは特別だから」「ウチの業界はそんな簡
単な業界ではない」となるケースが多いのです。

実際には、どの業界もほぼ同じです。またB2B企業であっても、業
績を伸ばしている会社、組織のモチベーションの高い会社の経営者・
リーダーは多業界であっても成功「事例」に高い関心を示します。
同業界の事例はもちろん、多業界であっても「そこから自社に取り入
れられることは何か?」と真剣に考えられます。

船井総研の創業者で現在は最高顧問の船井幸雄は、成功の3条件とし
て「素直」「プラス発想」「勉強好き」を挙げ、船井総研の社員はこ
れを徹底しています。特に重視していることは「素直」ということで
す。
非常に厳しい世の中ではありますが、同業界はもちろん多業界の事例
にも学ぶこと、また成功の3条件についても実行していみる価値があ
るのではないかと思います。

生産財マーケティングのことなら生産財マーケティング.COM>>> https://seizougyou-koujoukeiei.funaisoken.co.jp/

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