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片山和也の生産財マーケティングの視点【変化への対応力】

生産財業界においても、成功のルールが変わってきているように思い
ます。

例えばある鋼材商社の場合、同商圏内の競合他社が昨年対比で昨年割
れのところ、同社は昨年対比2割アップ近い業績をあげられています。
同社の今までの成功要因は大手企業を相手にせず、中小企業の顧客を
増やしてきたことにあります。理由は価格競争に巻き込まれたくなか
ったからです。
しかし今、新規開拓している先は大半が中堅・大手企業です。今は下
請け型の中小企業を攻めると、逆に価格競争に巻き込まれます。それ
よりも生産技術スタッフが減少し、生産技術代行機能を求める大手企
業の方が適正な商売ができるというのです。

同じ傾向は設備メーカーにもみられます。従業員40名で18億円の
売上を上げる加工設備メーカーは、従来の取引先の大半は中小企業で
した。そして一握りのトップセールスだけが、人脈を頼りに限られた
大手企業と大型物件の取引を行なっていたのです。
しかしここにきてプル型営業モデルを立ち上げた結果、大手企業から
の引合いが、相手先から飛び込んでくるようになりました。
現在では一握りのトップセールスに依存しない営業体制をつくりつつ
あり、対象顧客の大半が大手企業です。

この両社の場合、今までの成功要因は中小企業を相手にしていたとい
うことよりも、とにかく客数を増やすことができたということだと思
います。客数を増やすことでリスクを減らすことができます。
理想は1社あたりの依存率を5%以下とするべきでしょう。多くても
15%を超えないようにするのが基本的な姿だといえます。
従来の営業スタイルだと、新規開拓となると飛び込みセールスくらい
しか方法がありません。大手企業の営業マンが飛び込みセールスをす
るのであれば、会社のブランド力で相手も話を聞いてくれます。
ところが、無名でブランド力の無い中小企業の営業マンが飛び込みセ
ールスをしても、相手は話など聞いてくれません。ですから中小企業
ほどマーケティングやブランディングが必要ですし、飛び込みセール
スに依存しないプル型営業モデルが必要なのです。

逆に導入期の商品開発ができれば、その商品は飛び込みセールスでも
売れます。例えばクラウドなど今はやりのITシステムや、ネット通
販会社向けのITシステム、あるいは一時の複合コピー機や太陽光発
電など、明らかにこれから伸びる導入期の商品であれば飛び込みセー
ルスでも売れます。
いずれにせよ「商品を変える」か、あるいは「売り方を変える」かと
いったことを真剣に考えなければならない時代なのです。

中国の道教の考え方によれば、歴史は60年サイクルで繰り返すのだ
といいます。「激動の時代」に始まり「教育の時代」「経済の時代」
「庶民の時代」「権力の時代」となり、そしてまた「激動の時代」に
戻るのだそうです。
今は明らかに「激動の時代」ですが、新たな業態・ビジネスモデルが
生まれるのもこうした時代だと言われています。
大きな変化をチャンスに変えられるかどうかは、経営者や組織のリー
ダーにかかっていると思います。

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