注目のキーワード

製造業・工場経営の最新ノウハウ資料を見る

片山和也の生産財マーケティングの視点【価格競争では絶対に勝てない】

今、工作機械受注は旺盛な海外需要を受けて毎月受注を伸ばしていま
す。私の関係先である大型工作機械メーカーH社も、2年半くらいの
受注残を抱えている状態です。

ところがライバルである大手工作機械メーカーS社は逆に、数ヶ月分
程度の受注残しか持っていないといいます。S社の元社員からの話で
すが、同社は必死になって注文をとろうとしているといいます。
こうした差が生まれるのはなぜなのでしょうか。

好業績のH社も、苦戦しているS社もともに生産しているのは門幅5
mをこえるような大型工作機械です。
大型工作機械というのは出荷前に工場内立会いを行い、出荷前検収が
上がれば機械を分解して出荷、現地で再度組み立てて現地立会いを行
い、最終検収となります。

ところがS社は出荷前立会いをせず、はじめから部品の状態で出荷し
ます。そして現地で組立・立会いを行ないます。
なぜ出荷前立会いをしないかというと、コストが上がるからです。つ
まり一度組立を行い、再度分解するという工数がばかにならないとい
うことなのです。
ですからS社の設備は価格が安いことで知られ、S社は価格優位性の
あるメーカーとして知られていました。
しかし不慣れな客先工場でいきなり組立、調整を行なうわけですから、
想定しないようなトラブルが発生すると、そのトラブルは中々解決す
ることができません。

出荷前立会いであれば何かトラブルが発生しても、そこは手馴れた自
社の工場ですから十分な対応を行なうことができます。

何より出荷前立会いをしておけば、不要な客先とのトラブルを避ける
ことができます。大型機は機械も重たいですから、基礎が悪いと機械
が歪み精度がでません。現地でいきなり立会いを行なうと、精度が出
なかったときに機械が悪いのか基礎が悪いのか水掛け論になることは、
例えば容易に想像がつきます。

このように、商品の品質を妥協して価格を下げるのは中長期的に自ら
の首をしめることになります。

また今はデフレの時代ですが、今後はインフレの時代になることが予
想されます。インフレになると原材料や仕入れが上がりますから、従
来のような低価格を維持することが困難になります。

ましてや、今までのインフレは高度経済成長下でのインフレでしたが、
今度のインフレは低成長化でのインフレになります。従って、薄利多
売といった考え方は成り立ちません。つまり価格競争のビジネスモデ
ルは、そのビジネスモデルそのものが破綻することになります。

安易な海外進出も一種の価格競争です。中小企業は価格競争ではなく、
自社独自の差別化により、「信者客」を地道に増やしていくことを志
向するべきなのです。

***船井総研がオススメする最新ビジネスモデル情報***
町工場が大手企業を“非価格競争”で攻略するポイントがわかります!

詳しくはこちら⇒ https://www.funaisoken.co.jp/consulting/solution/vave.html

生産財マーケティングのことなら生産財マーケティング.COM>>> https://seizougyou-koujoukeiei.funaisoken.co.jp/

製造業・工場経営の最新ノウハウ資料を見る

関連記事

アクセスランキング

製造業・工場経営.comを運営する船井総合研究所が提供する各種サービス

ものづくり経営研究会オンデマンド
ものづくりグロースクラウド

無料経営相談の
お問い合わせ