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片山和也の生産財マーケティングの視点【ザル営業と本物の営業の違い】

業績アップの基本は、営業活動を次の2つのプロセスに分離すること
にあります。
営業活動=集客+クロージング
集客がマーケティングであり仕組みで行うところ、クロージングは引
合いを実際の受注につなげるプロセスであり、人が行うところです。

きちんと自社強み分析、市場分析、競合分析を行い、マーケティング
戦略を立てれば、どんな中小企業でも、1日1件以上の新規引合いを
発生させることは可能です。

しかし実際の業績アップにつなげるためには、クロージングの部分が
徹底的に行えているかどうかがポイントになります。

例えばキーエンスの場合、引合いに対しては全件フォローが原則です。
キーエンスはFAX-DMや各種広告媒体で、多くの引合いを獲得し
ています。そして単なる資料請求であったとしても必ずフォローの電
話を入れ、面談を申し込み、訪問します。

私自身の経験でいっても断言できますが、その商談が決まるか決まら
ないかは、訪問してみなければわかりません。
電話口で「これは決まらなさそうだな」と思っても、実際に訪問して
みると受注に至るケースは多々あります。
生産財業界にも“ビギナーズラック”という言葉がありますが、初心
者が意外と大きな受注をするのは、ベテランのような先入観が無いか
らです。

それに、生産財の場合、本当に設備更新を行うタイミングは、10年
に1回とか5年に1回とかそんなタイミングです。
言い換えれば、そもそも60件の引合いに対して、本当に設備更新を
する可能性がある案件は1~2件かもしれない。
しかし、残る58件の案件にしても、もしかしたら半年後に買うかも
しれない、来年には買うかもしれない、ビジネスは全て確率論です。

つまり大切なことは、引合いがくれば基本は全件訪問、そしてその後、
いかにその引合いを継続するかがポイントになるのです。
引合いを継続するためには、メルマガやニュースレター、さらには営
業マン自身の定期訪問、手紙や年賀状を挙げることができます。

前述のキーエンスは引合い全件フォローが基本なのですが、多くの会
社は全件フォローができていません。
こうした状態をキーエンス流にいうと「ザル営業」というのだそうで
す。

キーエンスは新卒採用しか行いません。なぜか。中途採用だと前職の
「ザル営業」のクセが抜けず、結局キーエンスでは勤まらないのだそ
うです。

同じことが船井総研にもいえます。船井総研はコンサルティング会社
です。コンサルタントは24時間、365日仕事です。経営者と同じ
です。少なくとも、仕事とプライベートを分けたい人には勤まりませ
ん。こうしたマインドは途中で植えつけることが難しく、だから船井
総研は新卒採用重視です。もちろん中途採用も行いますが、少なくと
も「仕事」と「プライベート」を分ける人間は、その時点で採用しま
せん。

私の顧問先の機械工具商社で、こんな時期でも売上を落とさず、ピー
クと変わらない売上に至っている会社があります。この会社の社是は
「仕事の中に人生がある」というもの。このポリシーが理解できない
人は初めから採用しません。

「仕事」と「プライベート」を分ける時代は終わりました。これから
は死に物狂いで働く人間、組織、会社が、最終的に勝利を収める時代
になるでしょう。

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