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トヨタ自動車の7月の生産計画の発表によれば、今年10月の日当た
り生産台数は1万3000台前後と、4月時点での計画と比べると1
万台前後増加することになりました。今年5月を底に、徐々にではあ
りますが景気が回復してきているきざしはあります。

また私の顧問先のセットメーカーやエンジニアリング会社においても、
凍結されていた設備案件が7月ごろからは動きだすなど、良いきざし
が各地でみられるようになりました。

しかし多くの会社が国からの助成金無しに月次レベルで黒字化する
は難しい状態であり、以前厳しい状況であることは変わりありません。

しかし状況がいかに厳しいものであったとしても、生きていかなけれ
ばならないわけですから、そのためには何としても利益をださなけれ
ばなりません。これからの産業構造に自社のビジネスモデルがマッチ
していない結果、リストラをして利益が出る構造にするのか、あるい
は新規事業によって新たな利益を付加していくのか、何か手を打たな
ければなりません。企業にとって最大の罪悪は赤字であることです。

最近のコンサルティング依頼として、インターネットを活用したダイ
レクトマーケティング、あるいは通販ビジネスの立上げが増えてきて
います。当然のことながら、既存の営業幹部などは反対するケースが
大半です。先日のコンサルティングのプレゼンの際には、反対する営
業幹部に対して社長が「しかしキミ、今の営業戦略は完全に手詰まり
じゃあないか!」と一喝して、新規事業をスタートさせることになり
ました。コンサルタントの立場としては、仮にインターネット通販で
あったとしても、現業の営業幹部が反対していることを強引に推進し
ても、まず成功はしません。反対されている営業幹部の方にも粘り強
く説得を重ね、最終的には全員の方にご納得いただきました。

しかし新規事業以前のもっと戦闘レベルの問題として、営業マンはも
っと現状を打破すべく努力すべきでしょう。例えば機械工具商社の場
合、営業マンは少なくとも月次で120万円の粗利が無ければ赤字で
す。なぜなら中小企業の場合でも社員1人あたり月次で60万円の粗
利がでなければ赤字になるからです。普通、機械工具商社の場合、
業員の半分が営業社員です。従って営業マンは最低、月次で120万
円の粗利をださなければならないのです。

ところが不景気をいいことに、月次売上500万円にも届かない売上
しかあげられない営業マンが多数存在します。はっきりいって、機械
工具ビジネスで月次売上が500万円に届かないというのは、景気不
景気の問題ではなく、本人の意識の問題です。

人間というのは「自分ができる」と思っていることは達成できますが、
「自分にはできない」と思っていることは、そもそも達成することは
できません。「不景気だからしょうがない」というのは自らに「でき
ない」という暗示をかけているのと同じなのです。

さきほどの月次売上500万円に届かないケースというのは、単に
「活動管理」の問題です。つまり「行かなくてもよいお客」のところ
に足しげく通い、「行かなければならないお客」のところに行ってい
ないだけの問題なのです。このようなケースの場合、まずは全営業マ
ンの行動計画を「見える化」する必要があります。例えば大きなホワ
イトボードに、本日の訪問予定を朝の段階で書き込むのです。

しかも、こうした「見える化」について社長など企業トップがさせる
のはよくありません。このような戦闘レベルの問題は少なくとも営業
部長、できれば現場マネジャーの発案でやってほしいものです。

業績の話に戻りますと、私からいわせると皆、なぜそんなにあきらめ
るのが早いのか。と言いたくなります。

例えば具体的に、私も船井総研で部下を抱える管理職ですが、私が部
下に対して厳しく叱責するのは、はじめから「できない」というスタ
ンスで部下が臨んだときです。

例えばコンサルティングの仕事の場合、調査対象の会社に対して取材
を申し込んだりするような業務があります。当然、調査対象の会社に
は何もつてがありませんから、アポを申し込んでも交渉の仕方が
まずいと断られます。取材を断られてしまうとレポートが書けません
から、仕事にならなくなってしまいます。ある種リスクのある難しい
仕事であるといえます。
以前、私の部下に対して、ある会社に取材を申

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