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海外視察レポート

アメリカ東海岸グレートカンパニー視察セミナーレポート:5日目

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驚きのグレートカンパニー視察セミナー
 

2017年10月12日 (木)  このセミナーについて>>

視察12社目:マサチューセッツ・インスティチュート・オブ・テクノロジー(Massachusetts Institute of Technology)

MITのメイン校舎入口

メイン校舎裏側の芝生の広場

校舎内部の様子

(1)MITの概要

  • 創業1861年、寄付金4億2810ドル(2014年)、職員12,109名(うち教員1,036名)
  • ノーベル賞受賞者87名を輩出した、世界を代表する工科大学。

(2)MITとハーバード大学の関係

  • MITとハーバード大学は、地下鉄で3駅、徒歩圏内で結ばれている。
  • 相互に連携しており、学生間での交流も盛ん。相互の大学で取得した単位が自校の単位として適用される。
  • ボストンエリアにはMITやハーバード大学だけでなく、ボストン大学など多数の大学がある。グレーターボストンのエリアで60の大学がある。

(3)優秀な学生の争奪戦

  • GEが本社をボストンに移す。その理由の1つは優秀な人材の獲得。
  • 大企業は積極的にMITに学生を採用に来ている。

 

視察13社目:ボストン・レッドソックス(Boston Red Sox)

(1)大リーグのビジネスモデル

  • MLBはフランチャイズビジネス。Jリーグはこれを真似たビジネスモデル。
  • 日本のプロ野球は親会社からのスポンサー収入でなりたっている一方、こちらは各チームの独立採算。
  • リーグビジネスとリームビジネスの大きな2つ。
  • MLBは1兆200億円というフランチャイズ本部であり、アメリカ最古のフランチャイズビジネスといえる。
  • この5~6年間で5~6倍から10倍の収益になった。
  • ひいきの球団を見ようと思ったらケーブルテレビに加入しなければならない。3000億円が放映権での収入、放映権が上がっていることで球団の収入が増え、選手のギャラもあがるという循環ができている。

スタジアムの外観

スタジアムグラウンドの様子

吉村氏による講演

(2)レッドソックスのマーケティング

  • アジア事業戦略担当 兼 広報 吉村幹生 様による講演。スポーツビジネスに携わることを目標に渡米、13年滞在している。
  • レッドソックスはFSMというホールディング会社の傘下にある FSM Fenway Sports Group (FSG)フェンウェイスポーツマネジメント は ケーブルテレビの放映やプロ選手のプロデュースを行う
  • 大リーグでは球団のターゲット層を11歳の男の子に定めている。レッドソックスは特に子供・家族に焦点をおいている。理由は、
     1)野球人口が高齢化していることへの危機感
     2)3歳~5歳ではじめて球場に来ると生涯リピーターになる可能性が高い
  • 同社の調査によれば、3歳~5歳ではじめて球場にきたグループと、ティーンエイジャーで初めてきたグループ 球場に来る回数が65%変わる。
  • 子供のファンクラブは無料。ゲートK(=キッズ)と呼ばれる子供向けの入口をつくる。選手の人形がおいてあり、一緒に写真が撮れる。

スタジアムツアーの様子

グリーンモンスター席の様子

屋上で有機野菜を栽培している

(3)スタジアムツアー

  • 同スタジアムはメジャーリーグで最後の球場で105年の歴史がある。
  • 当初振るわないチームであったレッドソックスは、1933年にトム・ヨーキーという人物により4000万ドルで買い取られ、その後発展を遂げていく。
  • 1934年にスタジアムに屋根をつけ、外野席を増やした。またボックス席をつくった。
  • その後、グリーンモンスターという壁をつくり、そこに外野席をさらに増設した。
  • スタジアムは大リーグ30チーム中、25番目の収容能力である。38000人の収容人数に対して37000人の平均客稼働率98% レッドソックスは圧倒的に稼働率が高い。
  • チケットはどのチームと試合を行うかで異なる。価格は150ドル~500ドル。ヤンキース戦など、人気チームとの試合は高くなる。
  •  

    視察14社目:MASS ROBOTICS(マス・ロボティクス)

    フェルナンド・サウレス教授による講演の様子

    (1)マス・ロボティクスの概要

    • 2014年にスタートアップインキュベーションのNPOとして創業。
    • アマゾンロボティクスの技術責任者 Tye Btady氏と、iロボットCEO Colin Angle氏が設立に関わる。
    • ボストンにあるキバ・システム社をアマゾンが買収、アマゾンロボティクスを立ち上げる。その際の資金で立ち上げられる。世界最大のインキュベーターである、ケンブリッジ・イノベーション・センター(CIC)のロボット関連部門を切り離す形となっている。

    (2)ノースイースタン大学 フェルナンド・サウレス教授によるレクチャー

    • 同教授はMITの出身である、マス・ロボティクス共同創業者のアドバイザーでもある。
    • テクノロジーを使って新たな産業を起こさなければならない、その中でスモールカンパニーがイノベーションを起こしている。
    • 例えばAIベンチャーのnestは、Google・AIから30億ドルで買収された。
    • その中でアメリカの大企業の多くがこの波に乗り遅れている。例えばIBMは過去5年間で売上が25%ダウンしている。その要因は早く進化するテクノロジーについていけなかったこと。
    • またマイクロソフトはノキアを75ドルもの巨額資金で買収したが成果はでていない。アイフォンやアンドロイドに対して手を打てなかった。
    • 最大のポイントはサービスの上の概念であるプラットフォーム。プラットフォームに参画しているかどうかが命運を分ける。
    • 見習うべきはアマゾン。同社は Re Invent というキーワードのもと、徹底的にイノベーションに取組んでいる。
    • 例えばアマゾンのEブックは、本来の自社商品である書籍と競合するサービスであるが、取引先を説得して参入した。同社の理念は Innovation culture cannibalize your own core ということである。

    (3)マス・ロボティクスの狙い

    • シリコンバレーの様なイノベーションを生み出す様なエリアを創出するためには、
      1)資金
      2)優秀な人材を輩出する学術機関 3)スポンサーとしての大企業 が必要。
    • マス・ロボティクスはボストンをロボット分野でのイノベーションの地とすることを目的としている。
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