ニューヨークJFK空港に到着
視察1社目:ROUND1(ラウンド・ワン)
(1)ラウンド・ワン米国現地法人の概要
- 2009年4月にアメリカ現地法人設立。2010年8月に1号店がOPEN。
- 日本では107店舗、年商805億円の展開であるが、アメリカでは16店舗、年商72億円の展開となっている。来年はさらに6店舗増やし、2025年には300店舗と日本を上回る事業展開を計画している。
(2)なぜアメリカに進出したのか?
- アメリカのGDPは日本の2倍。またそれ以上にアメリカの人口は日本の3倍であり、かつこの10年間で人口が109%増加している。人口の面では中国を上回る成長を遂げている。
- ラウンド・ワンは余暇を楽しむ層がターゲットであるため、中国などの新興国よりも一人あたりGDPの高い先進国への進出を考えた。
(3)ラウンド・ワンのアメリカにおけるビジネスモデル
- アメリカでは百貨店が不振であり、商業施設からの撤退が相次いでいる。ラウンド・ワンでは、その撤退した跡地に出店をしており、賃料も安い。
- アメリカでの1店舗あたり投資額は日本の1/2であり、日本よりもアメリカの方が収益性は高い。
- 客単価は1500円(日本は1700円)、うちゲームの売上が約50%であり、ゲームの中でもクレーンゲームの売上が半分を占める。アメリカで手に入らない日本の景品が手に入ることも人気の秘密。
- 社員の行動指針として3Sがある。これは「スマイル」「スピード」「シンシアリティ(=誠実さ)」の頭文字をとったもの。
(4)ラウンド・ワンがアメリカで成功した理由
- 成功のポイントは、日本のオペレーションの責任者(同社No2)をアメリカに移住させ、責任者に据えたこと。
- 他のボーリング場が“賭けボーリング”など大人をターゲットにしているのに対し、ラウンド・ワンはファミリー層を狙っている。従って子供が喜ぶ、あるいは家族で楽しめるゲーム機の品ぞろえが豊富である。
- フェイスブックなど、SNSでの書き込みで顧客ニーズを収集している。例えば日本に旅行に行った米国人から「このゲーム機を導入して欲しい」といった情報を重視している。