製造業・工場経営の最新ノウハウ資料を見る
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2022.03.13
製造業マーケティングオートメーション(MA)の入門・選定方法解説!
1.マーケティング・オートメーション(MA)とは 本稿では、マーケティング・オートメーション(MA)の入門ということで、導入を検討しているがどのように進めていけばいいかわからない方だけでなく、そもそもマーケティング・オー …
2020.03.13
コロナ禍でも製造業が新規開拓を実現する方法とは?
▼無料ダウンロードはこちらをクリック コロナ禍の今、製造業がどのように新規開拓をするべきか。この記事では8つにテーマを分けてわかりやすく解説しております。 1.営業は営業マンの能力や知識、経験に依存している 2.今こそ新 …
2020.09.28
船井総研による中小製造業向けZOHO MA(マーケティングオートメーション)導入コンサルティングの概要
船井総合研究所は ZOHO認定パートナーになりました! この度、船井総合研究所はZOHO(ゾーホー)の認定パートナーになりました。 ZOHOはセールスフォースドットコムやマイクロソフトダイナミクスと並ぶ、世界標準のCRM …
2019.12.10
中小製造業が取り組むべき “SDGs”とは?
SDGsとは? “SDGs” というキーワードがあります。 これは持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)の略称で、2015年の国連サミットで採択された S …
2021.06.07
中小製造業における、人を増やさず売上を増やす次世代SFA導入の進め方
コロナ禍の時代、営業を営業部長に任せるな 一連のコロナ禍で明確になったことは、「営業を従来の属人的な営業活動」に任せておくと、世間並み、あるいはそれ以上に業績が落ちる、ということです。 非常時 …
現在では超大国のアメリカですが歴史的にはわずか230年しかなく、日本の約1/10程度の歴史しかない国です。しかし独立時の「理想の国家をつくる」という設計図、さらに「民主主義」というイデオロギーが極めてうまく機能した結果、現在の世界ナンバーワン超大国の地位に至った訳です。
さらにアメリカが躍進した歴史的土壌として「明白なる天命」(manifest destiny)という考え方があります。「明白なる天命」とは、彼ら白人(欧州からの移民者)にとってアメリカ大陸は神からもたらされた恩恵であり、さらにその勢力(領土)をどこまでも拡大することが神の意思であるという、それが「明白なる天命」という考え方です。
その結果、メキシコとの戦争、スペインとの戦争を経てテキサス州やカリブ諸島を手中にし、ロシアからアラスカを買い取り、さらに植民地としてハワイ、フィリピンを手に入れ、ペリーが日本に来日したのもそうした一連の流れの中での必然でした。
アメリカにとって武器となるイデオロギー(思想)は「民主主義」ですが、彼らを突き動かす真の理念は「明白なる天命」なのです。また多くの先進国で「政教分離」が図られていますが、アメリカは政教一致の国家です。事実、大統領就任式典では新大統領は聖書に手をおいて神の名の元に就任の宣誓を行ないます。
歴史の無い人口国家であるが故にアメリカは理念的な国家であり、理念に突き動かされるが故に世界の覇権を取るに至ったと言えるでしょう。
下の図表は日米におけるGDPの推移を比較したものです。
アメリカにおける転機は1980年代でした。この年代、アメリカは安い人件費と高品質を武器に攻める日本製品の脅威にさらされ、デトロイトでは日本車の打ちこわしが行なわれるなど、ジャパンバッシングが各地で発生しました。従来のビジネスモデルでは日本を始めとする新興国に勝てないと判断したアメリカは、産業構造を大きく転換するに至りました。
具体的には自動車を除く耐久消費財の生産からは手を引き、IT・ソフトといった新産業の育成に力を入れました。こうした流れを受けてGE(ゼネラル・エレクトリック)も冷蔵庫やテレビといった家電の生産からは手を引き、ジェットエンジンや医療機器など世界シェア1番、あるいは2番になり得る製品しか手がけないことを明言しました。こうした圧倒的一番の商品・技術をつくる、持つということはグレートカンパニーの要件の一つでもあります。
1980年代のIT・ソフト産業の新興がアメリカ経済再生の原動力と言われていますが、別の角度から見れば企業のさらなるグレートカンパニー化がアメリカ経済を継続的に成長させている要因と捉えることもできるのです。
~日本製工作機械キラー、米国Haas社について~
しかし最近、アメリカでシェアを拡大し続けている工作機械メーカーHaas社は、1990年代に工作機械事業に進出したメーカーです。同社の特徴はとにかく安いこと。かつアメリカ製であること。安さの秘密はとにかく機能を絞り込み、目的に応じた最低限の仕様であることです。例えば日本製工作機械の多くは多機能ですが、ユーザーはその機能の3割も使っていないのではないでしょうか。
また、同社のビジネスモデルは完全な直販です。平均単価が1000万円を超える工作機械でありながら、同社の商品はネット通販によって購入することもできます。
同社は「安さ」を”突き抜けた”強みとして持ち、IT技術とネットワーク性をオールドビジネスに持ち込んだ、生産財業界のグレートカンパニーであると言えます。
アメリカという国家を突き動かしてきた「明白なる天命」という理念は、多くのアメリカ企業に受け継がれています。今回のツアーの視察先企業で言うならば、
グーグルの理念は「世界中の情報を検索可能にする」、
フェイスブックの理念は「世界中の情報を透明化する」、
ザッポスの理念は「お客様のWow!!(驚嘆)を追求する」
といったことが彼らの「明白なる天命」となっているのです。
このように、「ストラテジー(戦略)」「ロジカルシンキング」に代表される合理性がクローズアップされやすいアメリカ企業ですが、実は「理念」が極めて重視されている国家の縮図としての企業であることが良くわかります。
「従業員満足」とは単に給料が高く、福利厚生を良くするということではありません。社員が自社・自分の仕事に誇りを持ち、会社の理念に共感して仕事を通して自分自身の成長を実感できる職場こそが「働き甲斐のある職場」であり、真の「従業員満足」なのです。また近年のビジネススクールによる研究の結果、「従業員満足」度の高い会社は収益性も高いことが明らかとなり、GPTW(グレート・プレース・トゥー・ワーク)という格付け機関が誕生しました。GPTWは毎年、全米の「働き甲斐のある会社ランキング」を発表しています(GPTWは日本でも同様の活動を行なっており、その結果は日経ビジネスに毎年発表されています)。
今回のツアーの視察企業は、このGPTWによる上位ランキング企業となっています。ぜひ今回のツアーを通して、今まであまりクローズアップされることが無かったアメリカ企業の「理念」とビジネスモデルの関係、さらに「働き甲斐のある職場」「従業員満足」と収益性の関係をポイントとして視察いただきたいと思います。そして今回の視察ツアーで発見したことを、ぜひ自社の経営に展開いただきたいと思います。