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アメリカグレートカンパニー視察セミナーレポート:4日目

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驚きのアメリカ東海岸版 アメリカグレートカンパニー視察セミナーレポート

(2014年10月9日 木曜日)
視察11社目:ハーバード大学
創業1636年  売上高8.4億ドル  職員約13,000名

 

(1)同大学の概要
●アメリカ合衆国マサチューセッツ州ケンブリッジ市に本部を置く私立大学です。
●あります。アメリカ最古の高等教育機関であり、アイビー・リーグの一校として、世界を幅広い分野でリードしています。
●現在に至るまでオバマ大統領を含め8人のアメリカ合衆国大統領や、150人以上のノーベル賞受賞者(うち卒業生が約70人)、13人のフィールズ賞受賞者を輩出しています。
●また、現在の億万長者(資産10億ドル以上)のうち62人はハーバードの卒業生です。
●アメリカの学部課程ランキングで1位にランク付けされ、タイムズ・ハイアー・エデュケーションや上海交通大学などによる世界大学ランキングでは、長年にわたって1位を独占しています。

 

キャンパス内の様子 キャンパス内に地下鉄駅がある 創業者の銅像

 

(2)同大学OBの講演より
●ハーバード大学の卒業生である、ダニエル アンドリュー氏からご講演いただきました。ダニエル アンドリュー氏はハーバード大学の在学中に教育関係の会社を設立、卒業して現在に至ります。
●ハーバード大学という名前そのものがブランドになっています。同大学はアメリカ建国前の1636年に設立され、最初は宗教色の強い大学であった。その後は世俗的になり、一般教育機関となった経緯がある。
●また当初は政治にウエイトを置いた教育を行っていたが、現在はビジネスにウエイトを置いている。その結果、ハーバード大学を中心とした人的なネットワークが生まれている。
●アメリカで2番目に寄付金の多い、エール大学の3倍もの寄付金を集めている。資金は重要であり、その資金によって大学が良くなり優秀な人材を輩出することができている。
●1900年代、当時の学長であるチャールズ エリオットがビジネススクールを設置した。MBAを輩出する同ビジネススクールの存在は、ハーバード大学を大きく成長させた。
●ビジネススクールでは本を読むというよりも、ケーススタディーを読むというイメージである。教授はファシリテーターであり、学生同士の議論が主体である。ダニエル氏は教授よりも学生が話す機会が多いことに驚いたという。
●ロースクールも同様であり、ソクラテスメソッドという議論主体の講義が進められる。成績の良し悪しも議論への参加の度合いで決定される。
●ハーバード大学の大きな特徴は”コラボレーション”ということである。
●また多様性を重視している。性別も含め、あらゆる地域の人種が多様にハーバード大学に入ってくることを志向している。
●ハーバードの卒業生はアルムナイと呼ばれるネットワークを持ち、就職など様々なシーンで便宜が図られる。ハーバード大学の財産は莫大な寄付金に加え、豊富な卒業生のネットワークであるといえる。

 

雅子様が滞在されていた学生寮(ローウェルハウス)の外観 キャンパスツアーの様子。同大学の学生が案内してくれる 同大学出身のアンドリュー氏からの講演。通訳は日本人在学生

 

(3)講演を受けての所感
●ハーバード大学はキャンパスツアーに力を入れています。前述の講演で通訳を務めた日本人女性も、ハーバード大学に入ろうと思ったきかっけは、キャンパスツアーだったといいます。
●本キャンパスツアーはインターネットでの予約も可能で、平日は毎日決まった時間に定期的に行われています(但し有償)。●世界一の大学と言われるハーfバード大学も、いかに自校のことを知ってもらうのかということに注力していることが、非常に印象的でした。
●またハーバード大学はキャンパスそのものが1つの街とも言える広大さを持っており、日本の大学とは物理的な意味での規模も全く異なります。
●学術的なレベルの高さだけでなくビジネス的な発想を強く持っていることが、同大学を世界一としているゆえんではないかと感じました。

 

視察12社目:ワイトリシティ(Witricity)
創業2007年

 

(1)同社の概要
●WiTricityは、マサチューセッツ工科大学(MIT)の著名な物理学研究チームが2005年に磁界共鳴方式と呼ばれるワイヤレス充電の原理伝送方式を発表した後、スピンアウトして2007年に設立した企業である。
●同技術を活用することにより、非接触で充電を行うことができる。電気自動車等への活用が進んでおり、トヨタ自動車や三菱自動車とも技術提携を行っている。
●同社のビジネスモデルは 1)技術開発 2)技術移転 3)ラインセンス供与 の3つである。

 

同社アーロン氏による講演 同装置のデモの様子。非接触でLEDに電力を供給していることがわかる。 電気自動車やモバイル関係を中心として応用が考えられている。

 

医療分野への応用が期待される 米国では軍事用途も研究されている

 

(2)同社技術の活用分野
●前述の電気自動車以外にも医療機器、特に心臓ペースメーカーなど充電が困難な人口臓器への活用が考えられる。体内に入る用途については当局の認可が必要なため、現在はテスト中。
●また携帯電話やモバイル等への活用が考えられ、日本のTDKとも技術提携している。
●米国においては軍用分野でも、採用の検討が進んでいる。
●コンセントなどダイレクトな充電と比較すると、充電能力は70~80%前後。あと問題になるのはコストである。一般消費者向けのデバイスで1~5ドル、供給源が10ドル前後を想定している。

グレートカンパニー視察セミナー まとめテキスト

今回の視察で得たことを、いかに自社に取り入れていくか

 

今回の視察で感じた、グレートカンパニー3つのポイント1.何で世界一になるのか決めている
①TFA・・・教育格差是正で世界一(世界展開できるプラットフォーム)
②スチューレオナード・・・顧客満足で世界一(ルール1、ルール2)
③IBM・・・人口頭脳で世界一(ワトソン)
④アトランティックヘルス・・・医療サービスで世界一(5つの信頼指標、組織で成長)
⑤KPMG・・・グローバル・トータル監査サービスで世界一(BIG4)
⑥ウェッグマンフーズマーケット・・・デリ(惣菜)で世界一(フードコート)
⑦MIT・・・工科大学で世界一(技術+芸術、学際で新たな価値)
⑧ハブスポット・・・インバウンドマーケティングで世界一
⑨マリオット・・・ホテルチェーン展開で世界一
⑩ハーバード・・・総合大学で世界一
⑪ワイトリシティ・・・非接触充電で世界一⇒ 原点は強い経営者の自己実現欲求!
2.「共感」と「双方向性(インタラクティブ)」
⇒ つまりは「社会性」「教育性」の追及!
3.「多様性」を認める
・差別しない
・傾聴する
・目線を合わせる
・女性の活用
・組織論(2:6:2 下の2割、1人の天才よりも普通の人のチーム)
⇒ 多様性を認めることがモチベーションアップにつながる!
今回視察したグレートカンパニーは、上記 1.2.3.を前面に打ち出すことで、働きがいのある職場を実現し、優秀な人材を集め育てている。

 

 

以上

 

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