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海外視察レポート

アメリカ中西部グレートカンパニー視察セミナーレポート:4日目

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視察11社目:AT&Tスタジアム

  • 世界最大のドーム構造の建物であり、大リーグ ダラスカウボーイのホームスタジアム。 総工費5000億円。稼動はイベントで毎日埋まっている。また毎日、スタジアムツアーに1200人が見学に訪れる。
  • 同スタジアムは9万4000人を収容し、エアコンが使用されているスペースとしては世界一。エアコンをフル稼働させた場合、光熱費は1日1億円かかる。
  • 同スタジアムの理念は「私たちのゴールは、来場者であるゲストがイベントに向かう瞬間から家に戻るまでの時間を、想定外の経験をしてもらうこと」である。
  • スタジアムの設計として、できるだけ人を並ばせない設計になっている。最大でも4分の行列ですむ様にしている。トイレも通常は女性用を6割としている。トイレはコンバーチブルタイプで、イベントの内容に応じて、トイレの男女比率を変えている。
  • スタジアムのメインスクリーンは三菱電機製。160フィート×70フィートのサイズ。2万5000のスクリーンから構成され、3500万個のLEDが使用されている。1平方フィートあたり1万個のLEDがしようされている。同スクリーンは防水構造になっており、2日間かけて水をかけて洗浄する。同スクリーンの価格は4000万ドル。
  • スタジアム内には3700台のテレビがあり、それぞれがIPアドレスを有している。
  • またスタジアム内には53ケ所のバーがあり、1日15万本のホットドッグが売れる。
  • VIPルームは50人が入れる。使用費用は1日600万円。

 

視察12社目:エクソン・モービル

(1)同社の概要

  • 同社は売上高4119億ドルの、売上高で世界最大級のエネルギー企業である。同社戦略部門のトーマス・エイミス氏より、同社が考えるエネルギー戦略についてご講演いただきました。
  • 同社には全世界に7万5000人の従業員がいる。同社は大きく3つのビジネスを手がけており、それは 1)アップストリーム 2)ダウンストリーム 3)ケミカル である。
  • アップストリームでは石油と天然ガスが主要事業である。同社は資産として920億バレルの原油を保有している。
  • ダウンストリームはガソリンの供給・小売などを行い、ケミカルは石油を原料としてつくられる材料・素材ビジネスである。

(2)資源ビジネスとテクノロジー

  • 地下資源を産出するためには、非常に高度なテクノロジーが必要である。また安全にエネルギーを産出することが何よりも必要。過去10年間で事故の発生率は半分になった。
  • テクノロジーを最先端に保つことが必要。アップストリームビジネスにおいては、オイルがどこにあるのかを把握することが大切。ただしこれはかなり難しい。
  • また世界の1/3のCO2を受け入れることができる、CO2の地中埋蔵技術を持つ。

(3)同社の今後のエネルギー戦略について

  • 同社は2040年に向けて、これから400億ドルの投資を行う。
  • また未来の需要についても予測をしている。具体的にはどこに、どの様に供給するのか?100ケ国のデータ・15のセクター・20の燃料のタイプ に分けて予測を行っている。
  • また今後必要なテクノロジーとポリシー、さらに貿易がどんな流れになるのかという予測が、エネルギー戦略に必要である。
  • アメリカは石油の輸入国から輸出国になる。2020年くらいから本格的に転ずる。

(4)同社が考えるこれからの未来

  • 未来を予測する上で2つの重要なポイントがり、それは 1)人口 2)GDP である。
  • これから世界の人口は70億人から2040年までに90億人に増える。そしてその大半が発展途上国である。その結果、エネルギーの需要は35%増加する。
  • また経済状態に恵まれたミドルクラスの人口20億人が50億人に増える。それはOECD加盟国(=先進国)ではなく、インドあるいは中国の市民である。
  • 世界中で都市化が進む。2040年までに都市に住む人口が全体の65%を占める様になるだろう。 1000万人都市が30都市増えることになる。

(5)同社が考えるこれからのエネルギー

  • エネルギーの消費において、発電の需要が最も高くなり50%以上上昇する。次に工業、運送、家庭用と続く。
  • 電力のエネルギーとして、天然ガスが石炭に追いつく・天然ガスは石炭よりもCO2の排出が少なく、再生エネルギーよりも安定的である。電力用のエネルギーとして最もバランスが取れているのは天然ガスである。
  • 運送についても、経済が発展すると需要が伸びる。7割需要が伸びることを想定している。特に経済成長著しいアジア圏において伸びる 
  • 工業については40%伸びる。特に化学系が伸びる。

(6)再生可能エネルギーと石油資源の埋蔵量について

  • 2040年になるとエネルギー全体の15%が再生エネルギーとなるだろう。原子力エネルギーは2倍に増える。
  • CO2は2030年までは排出量が増えるが、そこからは減少に転じるだろう。特にOECD加盟国においてはCO2が減少する。
  • 石油は6兆バレルが存在するが、2040年までに2兆バレルしか産出できないだろう。石油は少なくともこれから200年間の需要を満たすことができる。
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