視察8社目:ノースパークセンター
- 視察3日目はシカゴから空路ダラスに移動。到着後、ダラスのショッピングモール ノースパークセンターを視察。
- 同モールはブランド品など買い回り品が品揃えの中心であり、デリ・食品などの品揃えは無い。
中核店舗は百貨店のノードストローム。またダラス発祥の高級デパート(洋服が強み)、ニーマンマーカスのフラッグシップストアがある。 - 日本のショッピングモールの場合は両端に核店舗が配置されるケースが多い。ノースパークセンターは四隅に核店舗が配置されている。
- そのエリアで最も良い施設に入ると言われるアップルストア、トゥール・ビヨンの専門店がテナントとして入っており、ダラスでNo1のモールである。
視察9社目:セントラルマーケット
- 同マーケットはテキサス州を中心に展開するHEBグループが運営する、食品・デリを中心とするスーパーマーケット。テキサス州オースティンに1号店を出店、テキサス州内に6店舗を展開している。
- 高級住宅街の近くにのみ出店を行い、オーガニックなど高級食材が売りである。リンゴも10種類、ジャガイモも十数種類と、高所得者層をターゲットとしたMD(品揃え)となっている。
- ワインコーナーにはソムリエが常駐しており、夕食に合わせて最適なワインを選定してくれる。ビールも各国のビールが置かれている。
- 上図写真の通り、平日の昼間にも関わらず混んでおり、人気店であることがよくわかる。
視察10社目:エスキューワン(Sq1)
(1)同社の概要
- 同社は創業1996年の、コンバージョンに特化したインターネット広告代理店である。
- ここ4年で社員は14人から150人に増加しており、うち女性が6割である。
- 同社はコンバージョン・オプティマイゼーション・エージェンシーというコンセプトでビジネスを展開している。
(2)同社のビジネスモデル
- 具体的な成功事例として、ある店舗販売のビジネスにおいて、1ドルのネット広告で7ドルのリターンを上げられることを明確にした。
- 売上の内訳はコンサルティングで4割、ネット広告で2割、クリエイティブで1割、プログラミングで2割となっている。
- 85名がダラスに所属している。セクションとしては戦略部門、管理部門、クリエイティブ、開発、メディア、アナリティクス がある。
(3)同社の理念・カルチャー
- 同社はカルチャーを大切にしており、カルチャーを保ち続けられる人材を採用している
- そのカルチャーの中心となるコアバリューが4つある。それは、
- 1)フィアレス(恐れない)
- 2)ストラテジック(戦略性)
- 3)キュリアス(好奇心)
- 4)クリエイティブ(創造的)
- である。コアバリューを理解するためにも、コミュニケーションを大切にしている。
(4)働き易い職場環境づくりについて
- アメリカにおいても素晴らしい人材を採用するのは困難。そこで人を信頼することで、働きやすい職場環境をつくっている。
- 職場にペットを持ち込んでも良い、ペットの日がある。
- ウォーキングマシンの上で仕事ができるデスクがある
- シリアルバーなど、食べ物が充実した職場環境にしている。アイスをカートに乗せて、従業員に配る取組みも行っている。
- また瞑想してリラックスするための“禅ルーム”がある。禅ルームではパソコンの使用やコミュニケーションは禁止している。
(5)同社の意思決定と情報共有について
- 毎朝8時45分から10分間、幹部とミーティングを行っている。9人のリーダーの間で現状の課題を共有し、その後9時30分までに全員と情報共有を行う。
(6)同社の人材教育について
- Sq1アカデミーがあり、人材教育に力を入れている。社員の中から講師を選出しプレゼンやアナリティクスの手法などを教育している。またメンタープログラムが随時行われている。
- こうした取組みもあって、広告業界の中での「Best Places to Work」や、ダラスの「BEST PLACES TO WORK」に選出されている。