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中小製造業が取組むべきDXとは?IoTかAIか?

 

開発がらみが少し動きだしたこともあり、仕事量が急激に増えたというサプライヤーもみられるようになってきました。

そうした中でも、企業間による「二極化」の差が大きく、特に部品加工業(受託型製造業)に代表される中小製造業は、この「二極化」が広がっているようにみえます。

そして「二極化」の中でも「勝ち組」といわれている会社の共通点は、例外なく、「DX」に熱心に取り組んでいる、ということです。

従来、製造業の多くが取り組んでいる「DX」のテーマは次の様なものでした。

1)IoT
2)AI活用

IoTとは「インターネット オブ シングス(=あらゆるモノをインターネットにつなぐ)」の略語です。

製造業においては、主に現場の工作機械などの装置の稼働状況、あるいは組立工程などの作業工程の作業者の作業内容をデジタルに把握する、といった内容になります。

そして、その目的は主に「工程改善」「作業改善」ということになります。

例えば、工作機械ごとの稼働状況が“見える化”がされれば、「なぜこの機械は停止時間が長いのか?」といった問いを立てることができます。その問いの結果から、「段取り替えに時間がかかっていた」「治具が無いために段取りに時間がかかっていた」という分析ができれば、前述の通り「工程改善」につながります。

IoTのポイントは、いかに正しく電気信号を取得するか、にあります。

例えば、工作機械が古く制御装置から信号が取得できない場合は、パトライトから信号を取るとか、あるいは新たな端末を電気系統に追加することで信号を取る、など現場での工夫が必要です。

作業者の場合は、作業完了したら、バーコードリーダーで作業指示書のバーコードを読み取る、あるいはワークを移動させたらセンサーが感知する、といった現場での工夫が求められるわけです。

そして、生産現場のAI活用の代表格が、「画像検査」だと思います。

特に、ディープラーニングというAI技術の結果、従来は目視でなければ判別できなかったプレス加工のワークの外観のキズや、錠剤の表面のわずかなシミといった不良も、「画像検査」によって自動で判別ができるようになりました。「画像検査」にAIが実装されたことで、「画像検査」の精度は劇的に向上したといえます。

また、昨今注目を集めている「生成AI」の場合は、

・過去のデータを元に自動見積りを行う
・過去手掛けた図面の中から、今回の仕事に近い図面を探す
・過去手掛けたデータの中から、今回欲しいデータに近い情報を探す といったことが可能です。

実際、私のコンサルティング先の中でも、AI自動見積りを月額10万円前後のランニングコストで導入して、成果を出されている先もあります。過去の図面を探す生成AIも、かなり一般的に世の中に出回る様になっています。

この様に、製造業(中小製造業)におけるDXの定番は、

1)IoT
2)AI

なのですが、昨今はこの1)2)に加えて

3)CRM

を導入して成果を上げているケースが多くみられるようになっています。

 

製造業が利益を生み出す2つの方法

ここであらためて、製造業が利益を出すためには次の2つの方法があります。

それは、

方法1:原価を下げる
方法2:売値を上げる

ということです。

一般的に、日本企業は “方法1” が得意、とよくいわれます。
実際、先ほどの「IoT」や「AI」は、上記の“方法1”のあたる、「原価を下げる」為の方法です。

それに対して、欧米企業は、まず “方法2” を考える、とよくいわれます。

ドイツ企業やスイス企業であれば、自社のブランド力を高めることで売値をいかに上げるか、ということを考えます。トヨタや日産に対してベンツやBMWをみれば、それは明確だと思います。

あるいは米国企業の場合は、上記3)の「CRM」を積極的に導入し、利益率を高めています。

実際、日立製作所や三菱重工など、日本だと大手企業でも営業利益率が5~7%前後と10%をなかなか超えないのに対して、欧米企業のシーメンスやかつてのGEなどは、営業利益率10%を超えることが当然のことになっています。

なぜ、この様な収益率の差が大きくでるのか?

それは前述の通り、日本企業の多くが「原価を下げる」ことで利益を出そうとするのに対して、欧米企業はそうではなく「売値を上げる」ことで利益を出そうとしているからです。

ちょっと考えればわかることですが、「原価を下げる」というのはおのずと限界があります。

これに対して「売値を上げる」ことは青天井です。

そして「売値を上げる」ためのDXツールが、米国企業が徹底活用している「CRM」なのです。

 

日本の国際競争力が低下した本当の理由

では、この「CRM」とはどの様なものなのでしょうか?

CRMとは「カスタマー・リレーションシップ・マネジメント」の略語で、直訳すると「顧客管理システム」ということになります。

中小製造業は、この「CRM」を導入することにより、

・案件数を増やし
・受注率を高め
・平均単価を上げる

ことが可能になります。

実際、世界レベルでみると、米国の中堅・中小企業はCRMを導入して収益性を高めているのに対して、日本の中堅・中小企業の場合はその多くがCRMは未導入です。

具体的に、多くの中小製造業がITツールといえば生産管理システムがメインになっていますが、生産管理システム(販売管理システム)だけでは、管理が不十分であることがよくわかります。

下記のフローをご覧ください。

<製造業の仕事のフロー>
引合発生→商談化→見積提出→成約→生産(在庫・外注)手配→進捗(原価・品質)管理→出荷(請求・支払い)

ここで、多くの中小製造業の場合は「成約」よりも後工程しか管理ができていないケースが大半です。

つまり「原価を下げる」ことしか、コントロールができないのです。

本来的に、「売値を上げる」取組みをしようとすると、「成約」の前の工程、

つまり、引合発生→商談化→見積提出→成約

ここまでを管理することは当然のこと、過去の成約から後の工程も押さえた上で、全ての工程を管理(=把握)する必要があることは自明だと思います。

そして、これを可能にするのが「CRM」なのです。

ここに、1つの興味深いデータがあります。それは日米の中堅・中小企業におけるデジタル投資の差です。

総務省の資料によると、米国では従業員1人あたり年間521,360円のデジタル投資がなされています。これに対して、日本の従業員1人あたりデジタル投資は、わずか93,710円。何と米国の1/4以下です。

繰り返しになりますが、これは大企業のデータではなく、中堅・中小企業におけるデータです。

今や日本の1人あたり労働生産性はOECD加盟国38ケ国中31位。製造業に限定すると、米国のそれと比較すると、わずか6割ほどの水準にとどまります。

この凋落の原因は、やはり30年前から始まった「デジタルの波」に日本が乗り遅れたこと、その顕著な現象として、前述の中堅・中小企業のデジタル投資の差につながっているのです。

 

製造業はCRMの導入で強くなる!信じられないほどのコスト低減と競争優位を実現!!

その中でも具体的な話をすると「CRM」の導入の有無が大きいといえます。

米国では大半の製造業が当然の様に「CRM」を導入していますが、日本ではまだ大半が導入に至っていません。逆に、今年に入ってから船井総合研究所のセミナーでご講演いただいた、

・カネコ様(ネジ製造業)
・ヤマウラ様(大型製缶 他)
・関東製作所様(樹脂加工 他)
・吉岡興業様(生産財商社)
・イワサキ様(板金加工 他)
・東鋼様(特注工具)

といったモデル企業の皆様は、全て「CRM」を導入されています。

また、昨今ではZoho(ゾーホー)やセールスフォースドットコムの様に、ローコード・ノーコード・プラットフォームの機能を有するCRMが一般的となり、生産管理領域もこれらCRMプラットフォームで対応ができるようになっています。

Zohoやセールスフォースドットコムを活用した生産管理のメリットは、次の3つです。

<メリット1>
下記全てのフローを管理することが可能になる。その結果、業績が上がる。

引合発生→商談化→見積提出→成約→生産(在庫・外注)手配→進捗(原価・品質)管理→出荷(請求・支払い)

<メリット2>
ローコード・ノーコードにより、カスタマイズが容易である。また外注先まで管理を広げることができます。
従来はパッケージであったため、カスタマイズに難があり、社内でのみ利用するものでした。

<メリット3>
全てをZohoでカバーするのではなく、既存の最適なシステムと連携して、足りないところを埋められる。
従来はERPなど、1つのシステムで全てを何とかしようとしていたため、無理が生じていました。

このように、今、業績を伸ばす最先端のモデル企業はCRMプラットフォームを活用、生産管理にもそれを適用しています。そこで今回、CRMプラットフォームを活用した、中小製造業のあるべきCRM活用・生産管理をテーマとして、「部品加工業向けZoho生産管理セミナー」を下記の通り企画しました。

部品加工業向けZOHO生産管理セミナー

※本セミナーは、どこからでもご参加いただけるオンラインセミナーです。

特に今回のセミナーでは、CRMプラットフォームの中でも、驚くほどのローコストで導入が可能なZoho(ゾーホー)を、その具体的な題材として取り上げています。

ぜひ下記URLから、本セミナーの詳細をご確認の上、ご参加を検討いただければと思います。

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