デジタル時代のトップセールスが行っていること
いつの時代であれ、どの様な業種であっても「営業力」がその会社の業績を左右することは間違いありません。
特に現在の様に、同じ業種・業界の中でも“業績が凄く悪い会社”と“業績が凄く良い会社”とに二極化しているという「まだら景気」の中では、この傾向が特に強いのではないでしょうか。
特に生産財の流通を担う、機械工具商社など商社・販売店における営業力の重要性・必要性はあらためていうまでもありません。
その中で、「機械工具業界」の中で“営業力”を競うユニークな企画があります。
兵庫県・神戸市に本社をおく機械工具商社、吉岡興業株式会社が主催する営業トーク大会『トーキングダウン』です。昨年8月11日に開催された第1回大会では、関東から中四国、関西に至るまでの販売店と、トラスコ中山様など卸商社の営業担当者も参加しての企画です。
今年は7月26日に開催されます。
↓↓↓機械工具業界向け営業トーク大会の様子はこちら
https://www.yoshioka-kogyo.co.jp/talking_down01
↓↓↓メディア掲載・クラウドファンディングの様子はこちら
https://camp-fire.jp/projects/view/748825
吉岡興業様が率先してこうした取組みを行う背景には、機械工具業界(生産財業界)における営業の知名度・認知度向上に加え、より営業志向のある社員を採用することにもあります。
従って、いわゆる昔からある営業部門の「勘・経験・気合」といったことではなく、あくまでもロジカルに再現性高く、いかに経験の無い新人や、業界外の新人が営業担当者として稼ぐことができるか、という理論・手法論(=再現性)を重視しています。
こうした取組みもあり、吉岡興業様では大手優良ユーザーの新規開拓にも積極的に取組み、ここ数年は何と毎年1億円以上の新規開拓売上を実現しています。
特に直近の先期は何と1億7000万円もの新規開拓売上を実現しています。
中小企業が危機(=まさか)を回避するために必要なこと
よく中小企業経営には、
・上がり坂
・下り坂
・まさか
と、「3つの坂」がある、といいます。
好景気、あるいは誰もが右肩上がりの「上がり坂」の時には既存顧客のお守りだけで、業績を伸ばすことができるかもしれません。
ところが「下り坂」になった時に自社に“新規開拓スキル”が無ければ、下降する業績に対して何も手を打つことができなくなります。
ましてや現在の様に、EVシフトや、コロナ禍やウクライナ戦争によるサプライチェーン危機、大手完成車メーカーの検査不正といった「まさか」が当然の様に起こる今の時代、新規開拓能力(=企業ケイパビリティ)は必須のものだと思います。
もっというと、「自社商品」を持つ大企業は、何よりも「新商品開発」を重視しています。
同様に、自社商品を持たない販売店・受託型製造業(=部品加工業・セットメーカー)といった中小企業は、「新商品開発」を行うのと同様に「新規顧客開発」を行わなければなりません。
人・モノ・カネに制約のある中小企業のための「新規顧客開発」のやりかたとは?
では、具体的にどの様な手を打つべきなのか?
その答えの1つとして、米国の大手営業管理システムベンダーである、セールスフォースドットコム社が提唱する「ザ・モデル」という考え方があります。
この「ザ・モデル」は、あらゆる営業活動を次の4つの要素に分解することから始まります。
それは、
1)マーケティング(=集客)
2)インサイドセールス(=マーケティング・オートメーション/TELアポ)
3)新規開拓セールス(=取引口座の獲得)
4)ルートセールス(=顧客の太客化)
です。そして日本の多くの会社が、この4つの要素全てを営業部門が行っていたりします。さらにこれら4つの要素での管理も特に行っていないケースが大半です。
つまり「ザ・モデル」の考え方には基づいていない、ということです。
しかし例えば超高収益企業として知られるキーエンスの場合、この「ザ・モデル」に近い考え方を取り入れて事業戦略としています。また後述しますが、先ほど述べた年間1億円以上の新規開拓売上を実現している吉岡興業様も、この「ザ・モデル」と同じ考え方を取り入れているのです。
まずキーエンスの場合、どの様な「マーケティング」を行っているのでしょうか?
キーエンスの場合は何と50サイトを超えるソリューションサイトを持っています。例えば「外観検査.COM」「安全知識.COM」「FAロボット.COM」「測定器ナビ」「検査器ラボ」その他 多数です。
多くの会社が持っているホームページは“会社案内サイト”です。この“会社案内サイト“とは別にソリューションサイトを立ち上げるのです。ソリューションサイトは会社案内サイトに対して、10~20倍以上の集客効果があります。これがマーケティングです。
そしてキーエンスではかなり早い段階でマーケティング・オートメーションを導入しており、継続的にメールマガジンを前述の集客した見込客に対して送付しています。
マーケティング・オートメーションを導入していると、
・誰がメールマガジンを開封したのか
・その後、誰がメールマガジンに記載のあるURLをクリックしたのか
・さらにその後、誰が自社のどのWebサイトの、どのページ、いつ・どれだけ閲覧したのか
が手に取る様にわかります。
これらがわかれば、おのずとその見込客の温度感がわかります。
こうした温度感の高い見込客にコールセンターから電話をかけてアポをとります。
これが「インサイドセールス」です。
その後、営業担当者がアポの取れた見込客に訪問し、営業理論に基づく論理的な営業トーク展開を実施して受注、継続顧客となるわけです。
先ほど述べた「ザ・モデル」でおさらいをすると、キーエンスの場合は
1)マーケティング(=集客)
2)インサイドセールス(=マーケティング・オートメーション/TELアポ)
3)新規開拓セールス(=取引口座の獲得)
4)ルートセールス(=顧客の太客化)
私が知る限り、ですが、上記1)2)は分業を行っており、3)と4)は同一の担当者が行っているケースが多い様です。必ずしも全てを分業するというよりも、自社の実態に合わせて兼業をする可能性はあっても、業務プロセス(=管理)としては分けて考えるべき、ということです。
中小企業が「ザ・モデル」を取り入れて成果を出す方法
では、冒頭に述べた機械工具商社(販売店)の吉岡興業様の場合はどうでしょうか?
まず吉岡興業様も「マーケティング」を行っています。同社の場合は9つを超えるソリューションサイトを保有しています。
そして集客できた見込客に対して、社内の「インサイドセールス」部隊がキーエンスと同様にマーケティング・オートメーションを駆使してアポ取りを行い、営業担当者が見込客を訪問。
やはり理路整然とした営業トークで自社の顧客価値を訴求、共感された上で新規口座の獲得に成功しています。先期はその成果が何と1億7000万円もの新規開拓売上につながっているのです。
ちなみに、先に述べた「ザ・モデル」を提唱している米国のセールスフォースドットコム社は、ニューヨーク証券取引所に上場している大企業で、ダウ平均株価にも取り入れられている米国を代表する企業の1つでもあります。同社の時価総額は約30兆円であり、日本製鉄の時価総額が約3兆円、三菱重工の時価総額が約4.7兆円、日立製作所の時価総額が約15兆円であることを考えると、いかに高い企業価値を誇っているかがよくわかります。
ちなみに、このセールスフォースドットコムと同様に、「ザ・モデル」を実現することができるDXツールが「Zoho(=ゾーホー)」です。
「ザ・モデル」の実現には、マーケティング・オートメーションとSFA(営業管理システム)、さらにCRM(顧客管理システム)を統合した上で、販売管理システムと有機的に連携させる必要があります。
主に従業員4000名を超える様な大企業向けに開発されたのがセールスフォースドットコムであり、従業員500名未満の中堅・中小企業を対象に開発されたのがZohoです。
吉岡興業様はZohoを導入して、大きな成果を上げています。
さらに来る、2024年6月20日(木曜日) 東京会場(船井総合研究所 東京本社)にて、「機械工具商社2024年地域一番化戦略セミナー」にて、特別ゲスト講師として登壇(動画でのご登壇となります)される、京都市に本社を置くK・マシン株式会社の場合、この10年間で売上2倍を実現し、直近の先期は年商30を突破して過去最高の売上となっています。
「機械工具商社2024年地域一番化戦略セミナー」(2024年6月20日 木曜日:東京会場)
本セミナーの詳細・お申し込みはこちらからどうぞ!
↓↓↓
https://www.funaisoken.co.jp/seminar/114259
そして、このK・マシン様の場合も先ほどから述べている「ザ・モデル」と同じフレームワークを取り入れています。K・マシン様の場合は
1)マーケティング(=集客)
2)インサイドセールス(=マーケティング・オートメーション/TELアポ)
3)新規開拓セールス(=取引口座の獲得)
4)ルートセールス(=顧客の太客化)
1)については会社案内サイトとは別に2つのソリューションサイトとオンラインセミナー、リアルセミナー、さらにマーケティング・オートメーションの運用を行っています。
そして2)と3)を専門部隊が実施した上で、新規口座が獲得できたら4)のルートセールスにつなぐというやり方を取っています。
先ほど述べたキーエンス、吉岡興業様、そしてK・マシン様、各社「ザ・モデル」の考え方(=ありかた)を取り入れているとはいえ、実際の「やりかた」は各社バラバラです。
あるべき考え方、すなわち「ありかた」を熟知した上で、いかに自社で実施するのかという「やりかた」をどうするのか。
ぜひ「機械工具商社2024年地域一番化戦略セミナー」へのご参加を、ご検討いただければと思います。
「機械工具商社2024年地域一番化戦略セミナー」(2024年6月20日 木曜日:東京会場)
本セミナーの詳細・お申し込みはこちらからどうぞ!
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