そもそもSFAとは何なのか?
最近、経営相談として増えているテーマとして、
「コロナ禍もあってSFAを導入してみたはものの、思った様に使いこなせておらず、どうすればいいでしょうか・・・?」
といった話が増えています。
なぜ、SFAを導入してみたはものの、思った様な成果を上げることができていないのでしょうか?
その話をする前に、そもそもSFAとは何ぞや、という話をしたいと思います。
SFAとはSales Force Automation(セールス・フォース・オートメーション)の略語で、日本語では「営業支援システム」ともよばれます。
国内で流通している主なSFAのベンダーとしては、
・NIコンサルティング
・ソフトブレーン
・セールスフォースドットコム
・ナレッジスイート
といった4社がメジャーであるといえます。あるいは大手企業の場合は自社オリジナルのSFAをフルスクラッチで内製しているケースもあります。
SFAがブームになる理由
このSFAの概念自体は米国で生まれ、日本でも1995年頃に導入がされる様になりました。
そして2002年4月に発売された「やっぱり変だよ日本の営業(ソフトブレーン創業者 宋文洲著)」がベストセラーになったこともあり、SFA導入が一大ブームになりました。
当時はバブル経済が弾け、さらにはアジア通貨危機やITバブル崩壊を受け、倒産が相次ぎ多くの会社が不況にあえいでいました。明らかに従来と同じやり方では事態を打開することはできないわけですが、属人で旧態依然とした営業部門、ベテラン営業マンの動きは中々変わりません。
こうした現状に一石を投じたのが同書であり、SFAだったわけです。
そして再度、このSFAがブームとなったのは2020年に本格化したコロナ禍です。
コロナ禍になった結果、営業マンは従来の動きが全くできなくなってしまいました。アポなしで訪問しても、そもそも相手が対応してくれません。さらには営業の稼働が大幅に減少することを補うために、多くの会社がSFAの導入を検討して、実行したのです。
ところが、それが思った様な成果に結びついていない、というのです。
SFAの導入で、営業の生産性は本当に高まるのか?
SFAを導入した企業の目的は主に次の様なものです。それは、
・営業を「見える化」して営業の生産性を高めたい
といったことです。
ところが実際には、SFAを導入しても前述の通り思った様な成果に結びついていないケースが多いのです。
SFAを導入してみたはものの、思った様にいかない企業の「悩み」としては主に次の5つを挙げることができます。その“多くのSFA導入企業の悩み”とは、
<多くのSFA導入企業の悩み>
悩み1:SFAの導入が、自社の業績アップに貢献していない、あるいはよくわからない。
悩み2:そもそも現場で事実上、使われていない(入力率が上がらない)。あるいは使うことが目的となって
しまっている。
悩み3:SFAが自社の業務にマッチしておらず、カスタマイズしたいのだが費用が高すぎてカスタマイズ
できず、そのままにしている。ベンダーに相談しても「仕事の進め方を変えてください」と一方的
に言われるだけで困っている。
悩み4:現場はかろうじて入力してくれているが、営業マネージャーがSFAを使いこなせていない。つま
り、SFAを活用した営業指導ができていない。
悩み5:毎月の費用が高い。高いことは導入時から気にはなっていたが、費用対効果(成果)がハッキリし
ないことから、最近それが特に気になっている。
と、いったことなのです。では、なぜこうした悩みが発生してしまうのでしょうか?
~次回に続く~
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