コロナ禍の3~7月でも業績を落とさない会社が行っていたこととは?
「7割経済」という言葉があります。
今回のコロナの影響で、おしなべて需要が減少し、おしなべて業績が悪化している。何もしなければ売上が7割になってしまう、ということです。
実際、多くの部品加工業や生産財商社、あるいは生産財メーカーのこの7月の売上は前年対比マイナス25%~30%といったところではないでしょうか。
ところがそうした中で、今年3~7月も大きく前年対比プラスで乗り切っている会社もあります。
そうした1社が、新潟県燕市に本社を置く株式会社奉仕社(http://www.housisha.com/)という会社です。
同社は生産財商社。また新潟県は加工業の集積地域でありエリア的にも厳しい。そうした中で同社は今年3~7月を売上前年対比130%で乗り切っています。
同社の創業者でもあり現会長の加藤守氏は次の6つの「新しい」が今の時代のポイントだと考えておられます。
1)新規事業
2)新しい社屋
3)新しい地域(テリトリー)
4)新しい分野
5)新しい業界
6)新しい営業方法
実際、同社の本業は機械工具を扱う地域密着型の商社ですが、数年前に部品加工を手掛ける新潟部品加工株式会社という会社を立ち上げました。
奉仕社は新潟県内の地域密着のビジネスを行っているのに対し、新潟部品加工の方は新潟県外から新潟県に加工の仕事を取ってくる、というコンセプトでつくられた会社です。
そして上記6つの「新しい」の中の「新しい営業方法」、すなわちオンライン営業等を駆使して、前述の様な業績をたたき出されているのです。
(オンライン営業については本コラムの後半で詳しくご説明いたします)
コロナ「7割経済」は2年は続く
船井総合研究所 ものづくりグループは、常時200社を超える製造業・商社をご支援していますが、同社の他にもこの3~7月業績を落としていない会社があります。
このコロナ禍でも業績を落としていない会社の共通点とは、
・コロナ禍でも動きを止めていない
ということです。営業手法には次の3つがあります。
1)電話をかける
2)リモート商談システムでオンライン商談をする
3)直接訪問する
動きを止めない、の意味は、仮に上記3)ができないにしても、それであれば1)あるいは2)を行う。
あるいは従来「対面」で行ってきたことをいかに「非対面」で行うかを考える、ということです。
既に7月が終わり、今回のコロナについては認識を完全に変える必要があります。
すなわち、現在のコロナは一過性のものではなく、少なくともあと1~2年、場合によっては3~5年続く可能性のある構造的な問題なのだと。
当初、湿度や温度に弱いと思われていたコロナウイルスは、梅雨に入るか、あるいは梅雨が明けるかすると収束すると思われていました。最も情報を握っているはずの政府当局もそういう判断をしたからこそ、この7月からGOTOトラベルを企画したのだと思います。
ところが7月になっても8月になってもコロナは全く収まる気配が無い。むしろ勢いを増している。
と、なると、従来のやり方のまま「今はコロナだから仕方が無い」「しばらく様子を見よう」という考え方だと、間違いなく会社は潰れます。
「現在の7割経済は少なくとも2年続く」という考え方で、全てを見直していく必要がある、そうしたことに改めて気づかされたのがこの7月なのです。
今、重視すべき数字は「1.5」と「0.5」
では、どの様にしてこの「7割経済」に立ち向かうのか?
花王の澤田社長は「今、重視すべき数字は1.5と0.5だ」と言います。私もそう思います。
まず1.5の意味です。仮に市場が7割になったとしても、今の人員で現在の1.43倍の売上を上げることができれば、コロナ前の利益水準を維持することはできます。つまり1.43をキリのよい数字にすると1.5ということです。
次に0.5の意味。7割経済を乗り切るためには新しいことに取組むしかありません。例えば「新規事業」あるいは「新しい営業方法」。
そうするとすぐに「今の人員ではできない」「専任者をつけないと」といった話になります。今の時期に人を増やしたり、あるいは専任者をつけたりなどできるわけがありません。
だから1人でやるのではなく、0.5人でやる。つまり兼任でやる、ということです。それが0.5の意味です。
「7割経済」である以上、何もしなければ売上も3割減。それに合わせて固定費を削るか、あるいは、現在の人員で1.5倍の活動量を実現して生産性を上げる。
その結果、「7割経済」を乗り切る。
どちらを選ぶのかと言われたら、私は迷わず後者を選びたいと思います。
今いる人員で売上を1.5倍にする方法
では、どうすれば今いる人員で活動量を1.5倍にして、売上(あるいは利益)を1.5倍にできるのでしょうか?
これは従来のやり方では無理です。「デジタル」の力を使うしかありません。
ここで、「デジタル」の話をする前に、もっと原理原則の話をしたいと思います。
どうすれば売上を上げることができるのか?それを考えるためには売上を因数分解する必要があります。
ここでは次の様に売上を因数分解します。売上は下記の方程式で表されます。
売上 = 商談件数 × 平均単価 × 受注率
受注率というのは、受注件数を見積り提出件数で割り算したものです。SFAを導入していれば、この受注率は簡単に算出可能です。
いずれにせよ、売上を上げる為には、「平均単価」が変わらないのであれば、
・商談件数を増やす
あるいは
・受注率を上げる
このどちらか、あるいは両方を行っていく必要があることがわかります。
商談件数を増やし、受注率を上げるマーケティング・オートメーション(MA)
そして、商談件数を増やし、受注率を上げるためのデジタルツールがマーケティング・オートメーション(略してMA)です。
MAが適切に運用できれば、
・商談件数は1.5倍に増える
・受注率は5ポイント向上する
と、言われています。
(MAがどの様なものなのか詳細については、下記コラムをご覧ください)
https://seizougyou-koujoukeiei.funaisoken.co.jp/maker/10187/
これが前述の「新しい営業方法」です。
例えば先ほど述べた「売上をつくる方程式」で、平均単価が変わらないとするならば、
<コロナ前の従来の売上>
商談件数100×受注率30%=売上30
のところが、7割経済になると、
<コロナ後の売上>
商談件数 70×受注率30%=売上21
と、コロナ前の7割に売上が転落してしまいます。
ところが前述のMAを導入・運用して、仮に商談件数が1.3倍になり、受注率が3ポイント向上したとします。
そうすると、
商談件数 70×1.3×受注率33%=30.03
と、コロナ前の売上を維持することができます。
MAはオンライン営業を実現する上で中核となるデジタルツールです。
つまり「7割経済」を乗り切るための「新しい営業方法」とは要はオンライン営業のことなのです。
会わずに売り上げるオンライン営業のポイントとは?
では、このオンライン営業を自社でどの様に取り入れていけば良いのでしょうか?
その中で、皆様にご覧いただきたいのは、下記動画です。
↓↓↓2分間の無料動画:人を増やさず売上を1.5倍にする切り札
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