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中小製造業の名刺データ活用方法とは?

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直近数年分の中小企白書においても毎度言及されているキーワードの
1つに「デジタル化」があります。

このデジタル化ですが、その本質を一言で言うと、
「データをお金に変えること」にあります。

例えば、大手企の場合。

大手企においてデータをお金に変える方法は、IoTおよびAIの活用です。

ビッグデータをIoTで集めてAIを稼働させ、
人でなければできないこと、および人ができないことをAIにさせることでそのビッグデータをお金に変えるのです。

一方、我々中小企の場合、上記のようなことが可能かと言うと、AIを1つ構築するにも数千万単位からの投資が必要となり、残念ながら非常に難しいのが現実です。

では、中小企において「デジタル化」は結局不可能なのでしょうか?
いえ、そんなことは全くありません。

そこで、本メールマガジンでは、
(1)中小企にとって、データをお金に変えることとは何か?
(2)具体的にどうすれば、データがお金に変わるのか?
(3)デジタル化を実践されている企様の事例
をお伝えいたします。

(1)中小企にとって、データをお金に変えることとは?

中小企にとって、お金に変えるデータとは何でしょうか。

それは「顧客データ」、つまり営業マンをはじめ全社員が保有している名刺になります。

では、先ほどの大企の場合におけるIoTとAIに相当するものは何か

それは、新規開拓を目的とした集客用のWEBサイトとマーケティング・オートメーション(MA)です。

よって全体の構図として、中小企におけるデジタル化とは

集約された名刺情報を基に、集客用のWEBサイトを活用しながらMAを稼働させることで、
マンによる人力だけでは絶対に掴むことができない顧客ニーズを掴む

というものになるのです。

いかがでしょうか。

このような構図でしたら、ビッグデータやAIなどと違い、
「デジタル化」は決して実行できないものではないと感じていただけるはずです。

では、次に実際に顧客データを構築の上、お金に変える手順と、
実践された企様の成果をお伝えしたいと思います。

(2)具体的にどうすれば、データがお金に変わるのか?

顧客データをお金に変える手順は次の通りになります。

Step(1):社員の持つ名刺の集約とデータ化
Step(2):顧客のランク分け
Step(3):MAを活用したメルマガの配信

それぞれ具体的に見ていきましょう。

Step(1):社員の持つ名刺の集約とデータ化

まずは顧客データのもとになる名刺を社員から集約の上、データ化することから始めなければなりません。

その際にポイントとなるのが、SansanやEightに代表される、名刺管理ソフトを使用することです。

名刺管理ソフトを使用すれば、ソフトへの登録を以て、社員から名刺の集約ができますし手入力による手間と誤りのリスクが発生せずデータ化できます。

まだ導入されていない企様はまず名刺管理ソフトの導入をStep(1)として取り掛かられてください。

Step(2):顧客のランク分け

Step(1)のデータはあくまで名刺をデータ化しただけですので、次にこれを顧客データに昇華させないといけません。

具体的には、企およびその担当者を重要度ごとにランク分けを行うのです。

これにより名刺情報の羅列からMAでニーズを掴むための基となるデータへ変わることとなります。

ここでのポイントは、後者の担当者のランク分けです。

ついつい部課長クラスの決裁者に最も重きを置いてしまいそうになりますが、この点は要注意です。

BtoB、特に中堅・大手企においては、決裁者は稟議の承認を行うだけというケースも非常に多いため、
それ以上に重要になるのは、稟議の起案者、つまり係長・主任クラスになります。

この点を間違えてしまうとMAを活用する際、威力が半減してしまいますので、要注意です。

Step(3):MAを活用したメルマガの配信

ここまでが整いましたらあとは実際にMAを活用してメルマガを配信するだけです。

これにより、人力だけではとれない顧客の潜在ニーズを掴むことができるようになりますが、その際には次の2点がポイントとなります。

・メルマガではWEBサイトへの動線を必ず設ける
・誘導先のWEBサイトはニーズが掴めるような構成としておく

WEBサイトを介してニーズを掴むわけですから、メルマガにはそこへ誘導する動線を必ず設けないといけません。

またMAは誰がWEBサイトのどのページを見たのかが明らかになるというのは製造経営レポートでも何度もお伝えしておりますが、そのためには複数の情報が1つのページに載っている、というようになっていますと、結局その人が何に興味があるのかは掴むことができません。

なので誘導先の集客用WEBサイトは、ニーズがちゃんと掴めるような構成とすることは必須となります。

(3)デジタル化を実践されている企業様の事例

これまでお伝えしてきたデジタル化を実践されている企様がどのような成果を挙げられているのか、具体的な事例を最後に
お伝えしたいと思います。

まず、従員40人程度の製缶板金加工様の事例です。

ここの企様は過去に展示会にも何度か出展されており、それもあって名刺を600枚程度保有されていましたが、有効活用はされていない状態でした。

そこでこのようなデジタル化を実践してみたところ、とある月においては4件有望商談が発生いたしました。

次に従員20名弱の生産財商社様の事例です。

こちらの企様はそれまで地域限定の無料技術セミナーを開催されており、1500枚程度の名刺を保有しておりました。

そこから新規引合なども発生していましたが、更に深耕を行うべく上記のようなデジタル化を実践してみたところ、とある月においては8件有望商談が発生いたしました。

<まとめ>

つまり、これら2つの事例をまとめると、我々中小企がデジタル化を実践することで、保有している顧客データ数の約1%程度の商談が確実に発生して、お金に変えることができるということになります。

特に昨年より本格的な不況に入っていることから、
新規開拓が急務となっている会社様もいらっしゃるのではないでしょうか。

その際、まずは自社にある名刺情報を活用して、今回ご紹介したデジタル化を実践されてみてはいかがでしょうか。

ご不明な点等ございましたら下記よりお問い合わせください。
https://funaisoken.ne.jp/seizougyou-koujoukeiei/inquiry.html

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