インタビュー 今、注目の経営者 ~生産財商社~【和泉産業株式会社】
新規事業で「中古機械」ビジネスに取組む!
さらにRPAの活用で、業務自動化を目指す!
従来事業に新規事業を付加する様々な取組みと、その成果
和泉産業株式会社
和泉産業株式会社は、東京都品川区に本社を置く機械工具商社です。従来は空圧機器・伝導機器を主体とした事業を展開されてきましたが、それだけでは新規開拓や事業の拡大が困難と判断。
ECサイトによる通販事業に加え、平成27年4月からは中古機械サイトをオープン。中古機械事業に本格参入。さらに南東京技術セミナーなど新たな取組みをスタート。積極的に新規事業にチャレンジする同社の取組みを、以下の通りレポートいたします。
同社本社ビルの外観
明るい本社オフィスの様子
社員の皆様の様子
会社概要
会社名 | 和泉産業株式会社 |
業種 | 機械工具商社 |
従業員数 | 14名 |
創業 | 1963年10月 |
代表者 | 齊藤 直章 |
住所 | 東京都品川区平塚1-13-9 |
電話番号 | 03-3785-6171 |
URL | https://www.izumisangyo.co.jp/ |
東京都品川区の商店街近くで事業を展開
和泉産業は1963年の創業以来、機械部品・工具の販売、主に空気圧機器をメインとしつつ、作業工具や測定工具、工場伝導機器を販売してきました。同社は品川区の商店街近くに本社があり、まさに昭和の時代の下町の機工商を体現している様な業態でした。
その中で平成27年から現社長である齊藤直章氏が社長に就任。現業のままでは発展が見込めないと、新しい取組みを次々にスタートされます。
そんな同社がまず取り組んだのがECサイトによる通販事業。同サイトは「ルートワン」という名称で楽天内サイトとしてサービスをスタート。現在顧客リストは6000件近くまで蓄積されています。このうち約6割がBtoB顧客であり、このリストは今後の新規開拓で活用していく予定です。
そしてより現業に近く、かつ単価の高い商材のビジネスとして、同社が次に取組んだ新規事業が中古サイト立上げでした。
中古機械サイト「IZM東京」を立上げ!
同社にとって中古機械ビジネスは0からのスタートでした。ファクトリービジネス研究会 機械工具商社経営部会がきっかけとなり、同ビジネスをスタート。自社は都内のど真ん中ということもあり、在庫の中古機械は持つことなく、まずはWebサイトのみで中古ビジネスをスタート。サイト立上げ当初はほとんど引合いはこなかったものの、現在では週3件くらいのペースで問合せがくるまでになりました。
中古機械ビジネスは大きく「買取」と「販売」に分けられますが、同社が特に力を入れているのは「買取」です。齊藤社長によると、買取成功のポイントは次の3つです。
①Web広告の運用
②スクラップ業者との繋がりを密にする
③在庫保管業者を10社以上持つ
同社のWebサイトの中古機械画像は在庫保管業者から提供を受けていますが、齊藤社長によると在庫画像を提供してもらう在庫保管業者は数社程度で問題が無い、とのこと。今後さらに在庫保管業者の開拓と同時に、さらにスクラップ業者・海外輸出商社の開拓を進め、さらに注力していく計画とのことです。
そして中古機械事業をさらに伸ばす為、同社では当初立ち上げたサイトをリニューアルし、新たなサイトを立上げ、前述のECと合わせてWeb専任者を置き、さらに一連のネットビジネスについて強化をしていくつもりです。
RPAによる業務効率化にも着手!
さらに同社ではRPAによる業務効率化にも積極的にチャレンジしています。例えば前述の楽天サイトや中古機械サイトの商品更新作業の自動化、顧客からの見積依頼、受発注業務の自動化、請求書の発送を紙から電子メールに置き換えることによる自動化などを、R PAによ
り実現すべく取組み中です。
同社の中古機械サイト
また従来から続けている南東京生産技術セミナーもお客様に大変好評であり、仕入先メーカーだけでなく独自で発掘した設計事務所の設計士に講師を依頼するなど、セミナーにも独自色を出して好評を博しています。セミナーのコンテンツは意識して設計者が集まる内容として、その後の新規開拓につなげる戦略です。
前向きなチャレンジを続ける
同社代表取締役社長 齊藤 直章氏
そして2020年に注力したいと考えていることが工事ビジネスの強化です。前述のECサイトで集めた新規顧客や生産技術セミナーで集めた新規顧客に対し、新たに立ち上げる工事ソリューションサイトをマーケティング・オートメーションにより訴求するなど、2020年はさらなる攻めの年にしたいと意気込んでおられます。益々躍進を続ける同社から目を離すことができません。
南東京生産技術セミナー