成果出てます!我が社の取組み~生産財商社~【深江特殊鋼株式会社】
人的営業のデジタル化で、
生産ロスを減らし、業務効率を革新!
製造業におけるデジタルシフト事例!
深江特殊鋼株式会社
深江特殊鋼は特殊鋼の加工販売会社であり、S45CやSUS304などはもちろんのこと、高マンガン鋼鋳鋼品 (ScMnH)や超耐熱鋼のような特殊用途の鋼材も取り扱っております。単なる特殊鋼材の販売だけでなく、加工設備を持ち、加工ができる鋼材商社ということで業績を伸ばしております。同社は地場での強さを活かした、人による営業が主でしたが、このままでは業績の拡大につながらないと考えていました。
というのは、業績を上げるには1.取扱い商品の拡大、2.エリアの拡大、3.販売方式の拡大、のいずれかの方法を採るほかなく、地場と人的営業では限界がきてしまうからです。
そこで、様々なソリューションサイトを立ち上げるほか、販売エリアを拡大することで、業績を伸ばすことのできる体制を構築しました。
デジタルによる人のいらない営業で、人を増やさず業績向上
同社の課題は、いかに生産性を向上させるかということでした。生産性を向上させるとは、いかに人がやらなくてよい仕事を自動化・効率化するかということで、デジタルによる自動化・効率化を進めていくことが同社の課題でした。
そこで、同社ではBTA・ガンドリル加工材専門のBTA・ガンドリル加工.COMを立ち上げました。
このサイトの一番の特徴は、なんといっても自動見積という業界初の試みです。
特殊鋼の加工販売に限らず、ものづくり業界においては技術の専門性が高く、また規格品でないことも多いため、実際に見積を出してみないと価格がわからないという現状があり、リードタイムが長くなりがちです。このサイトでは、自動で瞬時に見積りが分かるため、依頼したい側も、受注したい側も、時間をロスすることがありません。ユーザーはインターネット上で、必要な情報のほとんどを入手できるため、意思決定がスムーズになり、リードタイムの短縮に繋がります。
そして、同社の営業の方たちは人間にしかできない業務に集中する方向にシフトしていっています。
同社が構想するのは、営業も加工もいらない新しいカタチのものづくりです。加工の依頼者と受注者を繋ぎ、日本のものづくり業界を活性化させる。その第一歩がこのBTA・ガンドリル.COMなのです。
同社は当サイト以外にもZOOMの導入や指し値サイトの構築など、新しい試みを次々と取り組んでいます。
「いまだ誰もやったことのないような、前例のないようなことにどんどん挑戦していきたい」という意思のもと、社員の方々が一丸となって取り組んでいます。
国内でも希少なBTA・ガンドリル加工の担い手
深穴加工は油圧部品、機械の主軸、航空機や船の部品、金型部品などに用いられ、製造業にとって必需品とも言える加工品です。しかしながら、そのBTA・ガンドリル加工ができるところは少なく、県内でできるところが一つもないということもあります。
同社は2台のガンドリル加工機を保有しており、最大ワークサイズは1,290✕2,200、加工径はφ4~32、最大加工長は1,500です。BTA加工機は3台保有しており、最大加工サイズはφ600✕13,000、加工径はφ33~265となっております。丸材・板材・形状物等あらゆるワークに深穴あけ加工が可能です。
このようなBTA・ガンドリル加工機を保有している企業が少ないこと、デジタルマーケティングで全国に向けて情報を発信できることによって、遠方からも問い合わせをしていただけるようになります。デジタルマーケティングの強みはまさに、この訴求を広範囲に行えることにあります。希少なBTA・ガンドリル加工ができることを知らないということも少なくなく、同社でも、サイトを開始したときに、以前からお付き合いのある企業様から「深江特殊鋼さんはガンドリル加工もやっていたのですか?」というお声もいただきました。
自身のやっていることを認知してもらうことがマーケティングの第一歩です。そして、自身の強みを広範囲に認知してもらうには、デジタルの情報発信が最適なのです。
既存営業もデジタル化
その他にも同社では人的営業のデジタル化をすすめています。
従来では、営業担当者がそれぞれの営業担当者ごとの人脈やスキル、経験を使って以下のようなプロセスで見積りを獲得していました。
<従来の「営業プロセス」>
ターゲティング ⇒ 顧客の情報収集 ⇒ 情報発信・ヒアリング ⇒ 問題解決提案 ⇒ 見積り提出
しかし、現在のお客様は情報を営業担当者からではなく、自らネットで調べることで得ています。
<現在の「顧客の購買プロセス」>
認知 ⇒ 情報収集 ⇒ 比較検討 ⇒ 見積りの取得
BTA・ガンドリル加工.comは認知から見積取得まで、人間を介することなく行うことができます。
また、潜在顧客の購買意欲が高まったタイミングを見計らったアクションも可能で、サイト閲覧中の潜在顧客に対するオペレーター対応や潜在顧客のサイト上での行動分析によるニーズの把握によって、適切なタイミングでの営業フォローを図ることができます。
本サイトでいえば、サイト閲覧者はチャット機能を通じて同社のオペレーターと気軽にチャットを開始することができ、チャットをしたい人=見込み客の温度感を高めることができます。さらに、本サイトの特徴は、こうしたチャットのやりとりをロボットが学習するという点です。ロボットにチャットの応答を学習させることで、ロボットが自動でチャットに応えることが可能になります。
すなわち、同社では既存営業をデジタル化することで、属人的な資質に依存していた営業プロセスも、効率化あるいは自動で行える体制を構築しようとしています。
次のステップへ ~指し値サイト~
現在、同社では指し値サイトの構築が進められております。
指し値サイトでは、同社は様々な加工の総合窓口となり、依頼者の問い合わせ・要望・その他相談を一手に引き受けます。その一方で、受けた依頼を多数の加工外注先に依頼することで依頼者の幅広いニーズに対応します。依頼者は指し値で加工を依頼することで、最適な外注先とのマッチングが行われます。
また、依頼者と加工受注者とのやり取りもサポートし、双方が安心して円滑に取引が進められるような仕組みづくりを行っています。
こうした取り組みにはデジタルの力が必要不可欠です。
例えば、依頼者と受注者が遠隔地の場合、双方がお互いを認知したり、打ち合わせを行ったりすることが難しい場合があります。その際に、指し値サイトで双方を仲介し、同社がサポートすることで適切な関係性を構築していくことができるようになります。
このように、デジタルツールを活用してものづくり業界に新しい価値を作り出そうとしているのが深江特殊鋼なのです。
会社名 | 深江特殊鋼株式会社 |
業種 | 生産財商社 |
従業員数 | 110 |
創業 | 昭和34年 6月 |
代表者 | 木村 雅昭 |
住所 | 広島県福山市曙町2丁目3-17 |
電話番号 | 084-953-4500 |
URL | https://www.fukae.co.jp/ |
主要設備1 | BTAマシン×4 |
主要設備2 | ガンドリルマシン×2 |
主要設備3 | ロボット付きガンドリルマシン×1 |
主要設備4 | NC旋盤×2 |
主要設備5 | NC立フライス盤×7 |
主要設備6 | NC両頭フライス盤×5 |
主要設備7 | 自動機×3 |
主要設備8 | 立型マシニングセンター×6 |
主要設備9 | 立型5軸マシニングセンター×1 |
主要設備10 | 門型5軸マシニングセンター×1 |
主要設備11 | 門型5面マシニングセンター×1 |
主要設備12 | 門型マシニングセンター×1 |