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成熟産業が取り組むべき「営業のデジタル化」とは?産業用紙袋・ポリ袋メーカーの取組みを解説

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破壊的なイノベーションの中で生き残る方法は?

今、注目の本に「対デジタル・ディスラプター戦略 既存企業の戦い方」(日本経済新聞出版社)という書籍があります。一夜にしてタクシー会社から顧客を奪ってしまうウーバー、同様にホテル・旅館から顧客を奪いつつあるエアビーアンドビーなど、デジタルを武器にする新興企業が成熟産業の顧客を奪い取ることが日常となりつつある中で、既存企業はいかにこうした新興企業に対抗していくべきか、ということを述べているのが同書です。

その中で同書の主張は「円熟した企業にはいまでもかなりの価値があり、業務と主要な内部プロセスをデジタル化することで、そうした価値を引き出せる」というものです。

私の専門分野はBtoBの製造業ですが、多くのBtoB企業にとってデジタル化すべきプロセスは「営業」であるといえます。一見、成熟産業に見える業種・業態でも、「営業のデジタル化」を進めることで今までつかめなかった様な顧客ニーズを把握することができます。

 

「営業のデジタル化」で、つかめなかった市場ニーズをつかめる様に!

例えば大阪市に本社のあるシコー株式会社(従業員200名)は、産業用の紙袋・ポリ袋を製造するメーカーです。典型的な成熟業種に見える同社ですが、各種ソリューションサイトやマーケティングオートメーションを導入することで「営業のデジタル化」を進めた結果、それまでは得られなかった市場ニーズが得られる様になりました。例えば「段ボールから紙袋への置き換え」ニーズです。通販市場が成長する中で、今まで想像もしていなかった新たなニーズが急激に増えています。また「漏れない紙袋」へのニーズです。昨今はIoTやAIが成長産業ですが、そうした分野で使用される電子部品の材料、はクリーンな環境で生産される関係から従来以上に紙袋に「漏れない機能」が求められるようになりました。

同社ではこうしたニーズを新商品開発に反映させることができました。またそれまで年間数100万円程度であった新規開拓が年間3000万円も行える様になりました。

「営業のデジタル化」に取組むことによって、成熟産業であっても成長業態に転換することもできるのです。

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