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「デジタルマーケティング」と「部品加工事業」でリスク分散を行うセットメーカー

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米国発・スイス発の金融危機!日本に及ぶ影響は?

広くニュースでも報じられていますが、米国でシリコンバレー銀行など複数の中堅クラスの銀行が経営破綻し、預金の引き出しなど混乱がおさまっていないと報じられています。
またスイスでは大手銀行であるクレディスイスの経営危機が伝えられ、「大不況が来る可能性が高い」といわれていたものの、予想を超えるレベルでの金融危機であると捉えることができると思います。

リーマン・ショックの時と比べると、預金の全額保護など当局の動きが早く、何としても金融恐慌を起こさない、という海外金融当局の強い意志は感じます。ただしリーマン・ショックの時も2008年9月15日にリーマン・ブラザーズが破綻して、その影響が日本に波及したのが休み明けの2009年1月初旬であったことを考えると、この5月のゴールデンウィーク(大型連休明け)あたりに、日本にどんな影響が及ぶのか注視する必要はあると思います。

経営者は「数年に一度、経済危機が襲ってくる」覚悟で経営を!

とはいえ本質的に先行き不透明な昨今、今後は数年に1度くらいの頻度でウクライナ戦争の様なサプライチェーン危機や、あるいは今回の金融危機の様な「経済危機」が襲い掛かってくることを想定して経営を行っていく必要があるのではないかと思います。

そうした時代のキーワードは、間違いなく「分散」ということになると思います。

例えば自動車業界。おりからの半導体不足に加え、EVシフトによる様子見から設備投資は低調です。例えばトヨタ系のティア1に専用機を提供している工作機械メーカーH社は、非常に苦しい状態だといいます。
ところが同じ専用機系の工作機械メーカーでも、スズキに専用機を提供しているK社は絶好調だといいます。
スズキはインドで高いシェアを持っており、インドではEVシフトはまだ先のことなので内燃機関系の工場にも旺盛な設備投資を行っているからです。私の関係先の治具メーカーは、ほぼ全ての工作機械メーカーに取引を「分散」していることから、リスクをヘッジできています。特定のメーカーとのみ取引していたら、もろに減産の影響を受ける可能性が高いといえます。

同じことは部品メーカーにもいえます。
トヨタ系もホンダ系も、今年は開発案件がほとんどでてきておらず、金型をはじめとする新作案件は非常に厳しいといいます。しかしそうした中でも、日産系の一部は新作案件がでてきており、私の関係先の某部品メーカーは、ほぼ全ての完成車メーカーと取引を行っていることで、先期も今期も黒字を維持できています。

可能であれば自動車業界以外の業界を含む、複数の異なる業界から仕事を獲得するリスクヘッジがベストではありますが、それが難しいのであれば同一業界の中のあらゆる顧客との取引を目指すべきでしょう。

「デジタルマーケティング」と「部品加工事業」でリスク分散を行うセットメーカー!

そうした中、徳島県阿南市に本社工場を置く株式会社岡部機械工業(従業員95名)では、まず「装置事業」の特定顧客依存リスクを解消するため、ソリューションサイトを立ち上げて「デジタルマーケティング」に取組んでいます。こうした取組みの結果、徳島県阿南市という地方都市にありながら、遠隔地から4000万円を超える高額案件を新規受注し、今期に入ってからは8000万円以上の新規受注に結びつけています。

地方都市からでも、「デジタルマーケティング」によって高額な装置の新規受注が可能なのです。

また同社では従来からの「装置事業」に加えて「部品加工事業」に参入・強化、現在では「部品加工事業」の売上が装置事業と並ぶ様なレベルになっています。
こうしたこともあり、同社では近隣の後継者難で悩んでいた部品加工会社のM&Aを行い、さらにグループ経営を強化されています。

なお、こうした同社の取組みは、“セットメーカーである我が社が「デジタルマーケティング」と「部品加工事業」に取組む理由”というテーマで、前回2023年2月度の「ものづくり経営研究会 セットメーカー経営部会」の中でご講演いただきました。

その際のご講演動画は、下記Youtubeチャンネルからご覧いただくことが可能です。

↓↓↓【動画】「セットメーカーである我が社が「デジタルマーケティング」と「部品加工事業」に取組む理由」

ものづくり経営研究会 セットメーカー経営部会への「無料お試し参加」のお知らせ!

この様に、ものづくり経営研究会 セットメーカー経営部会では隔月の定例会(勉強会)の中で、こうした業界のモデル企業経営者様の講演を、毎回企画しております。

そして来る、2023年4月度の ものづくり経営研究会 セットメーカー経営部会のテーマは、「SFAの活用による業績アップ」です。
今回は実際にデジタルマーケティングの導入により、取組み1.5年で6億円以上の新規商談創出に成功した和歌山県のセットメーカー、株式会社メイワ様の副社長を特別ゲスト講師にお招きし、同社のSFA活用に向けた取組みについてご講演いただきます。

<ものづくり経営研究会 セットメーカー経営部会 4月度定例会>
日時:2023年4月14日(金) 11時~16時30分(受付開始 10時30分~ )
場所:船井総合研究所 東京本社(丸の内)にて開催(リアル開催です)

なお本研究会は1社様1回限りにつき、「無料お試しご参加」にて無料でご参加いただくことが可能です。

詳しくは下記URLからご案内ページをご確認の上、「お試し無料参加」のバナーからお申込みください。

↓↓↓【無料お試しご参加】は下記URLからお申込みください!
https://seizougyou-koujoukeiei.funaisoken.co.jp/event/subcommittee/10611/

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