現在のテーマは、いかに「7割経済」に対処するか
先週の金曜日、船井総合研究所が主催する製造業の経営勉強会、ファクトリービジネス研究会 部品加工業経営部会 と セットメーカー経営部会 が開催されました。
今回のテーマは、ズバり「7割経済」にどう対処するか?です。
今回のゲスト講師は3社。
1社は従業員120名の部品加工業なのですが、現在のコロナ不況の結果、売上は前年対比で15~30%近く落ち込んでいますが、利益率が15ポイント以上アップする施策を取ることができたため、売上が減少しても以前の水準に近い利益がでており、前年なみの賞与を支払っても必要な利益がでているモデル会員企業様です。
同社はこの8月に新本社に移転をして、秋には予定している新工場の建設に着手します。なお同社からの情報によると、中国での半導体需要が旺盛になっており、6月くらいから引合いが増えており、7月、8月と売上が上がってきています。
そして2社目は兵庫県に本社を置くエンジニアリング会社(従業員約60名)ですが、同社はこの4~6月は前年対比売上1.5倍で、今期2020年12月末決算は過去最高の売上となる見込みです。要は工場の自動化ニーズを捉え、自動倉庫案件やAGV案件を受注することができたので好業績を維持することができています。
さらに3人目の方は政策大学院大学 名誉教授の 橋本久義 先生です。橋本先生は元、経済産業省のキャリア官僚で、3100社以上の工場の現場を知る「現場」重視のキャリア官僚として名をはせている方です。政府中枢にコンタクトが可能なその人脈、そのネットワークから、現在のコロナの見通しをはじめ、今中小企業の社長が必ず押さえておかなければならないポイントをわかりやすくタイムリーにお伝えいただきました。橋本先生曰く、このコロナ不況を乗り切るためには、中小企業の「DX(デジタル・トランスフォーメーション)が必須である」と語られていました。
現在の人員で1.43倍の活動量を実現できれば、利益の維持ができる
ただし一般の市況は厳しく、この7月はおしなべて前年対比△15~△30%くらいの会社が多く、8月は稼働日が少ない影響もあってかさらに厳しく前年対比△50%の会社も多くみられます。もっというと、今まではコロナ前の受注残で何とか売上を維持してきたものの、今や手持ちの受注残が少なく、秋以降が非常に厳しくなる会社も増えてきています。
話が一瞬飛びますが、先日の日経新聞の記事で、この4~6月の各国のGDP前年対比が発表されていました。
それによると、
・中国 +3.2%
・米国 ▲9.5%
・日本 ▲9.9%
・ドイツ ▲11.7%
・イタリア ▲17.3%
・イギリス ▲21.7%
一般報道機関は不安をあおるために年率で報道していますが、上記は実質の数値です。
この数値は、見事に前年の人手に対して今年の人出の増減の数値と比例しており、いわゆる医療崩壊が起きずにロックダウンの期間が短くてすんだ国はGDPの落ち方が少なく、医療崩壊が起きた結果ロックダウンの期間が長引いた国は大きくGDPを落としています。
例えばイギリスはドイツと比較すると1ヶ月ロックダウンの期間が長かったわけですが、その結果がドイツの2倍近いGDPの落ち方に結び付いています。
つまり、活動量が落ちればGDPは落ちるわけで、政府当局が批判を浴びながらもGOTOトラベルとかを進めている理由、緊急事態宣言を出さない理由も上記数値と各国の結果を見ればよく理解できます。
これは企業の売上も同じことです。
コロナ不況「7割経済」に合わせて活動量を落とせば、当然のごとく売上は減ります。そうではなく、前述のモデル企業2社の様に、現在の人員で現在の1.43倍の活動量を実現することができれば、売上あるいは利益は従来水準を維持することができます。
そこがコロナ不況を乗り切るポイントになるのです。
今いる人員で利益を1.43倍に増やすDXを3ヶ月で導入する方法
今いる人員で活動量を1.43倍に増やそうとすると、デジタルの力を使うより他に方法はありません。
今や新聞等で「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」の文字を目にしない日は無いくらいですが、DXとはデジタル技術を活用してビジネスモデル全体を見直すことで、業績を上げていく取組み、あるいは生産性を上げていく取組みのことです。
そこで今回、船井総合研究所では無料小冊子「今いる人員で利益を1.43倍に増やすDXを3ヶ月で導入する方法」を執筆いたしました。
本無料小冊子は下記URLより無料にてダウンロード可能です。
↓↓↓メーカー・製造業編:今いる人員で利益を1.43倍に増やすDXを3ヶ月で導入する方法
https://lp.funaisoken.co.jp/mt/factory-business/dltext08-dl.html
↓↓↓商社・販売店編:今いる人員で利益を1.43倍に増やすDXを3ヶ月で導入する方法
https://lp.funaisoken.co.jp/mt/factory-business/dltext07-dl.html
船井総合研究所ものづくり支援室では、このような情報を中堅・中小製造業の経営者様向けに発信するためにオンラインセミナーを開催しております。
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