この10月8日~10月14日の1週間、アメリカ東海岸(ニューヨーク・コネチカット・ボストン)で開催されたグレートカンパニー視察セミナーに、講師として参加してきした。
今回の現地での5日間で視察したのは次の16社です。
1社目 ラウンドワン
2社目 オキュラス・ワンワールド
3社目 ブルームバーグ
4社目 タイムワーナーセンター(AMAZON BOOKS)
5社目 グーグル ニューヨークオフィス
6社目 You Tubeスタジオ
7社目 ワービーパーカー
8社目 NYブランド最新情報講演
9社目 マリオット インターナショナル
10社目 ウッドベリーコモンズ
11社目 indeed
12社目 マサチューセッツ工科大学(MIT)
13社目 ボストン レッドソックス
14社目 マス ロボティクス
15社目 ハーバード大学
16社目 リーガル シーフード
視察セミナーのレポートは、近日中にWEBサイトにアップいたしますが、下記フェイスブックより画像をご覧いただくことができます。
↓↓↓片山和也フェイスブック
https://m.facebook.com/kazuya.katayama.963
海外によく行かれる方はおわかりかと存じますが、今や都市のインフラやホテルの施設、店舗の様々なサービスは日本の方がはるかに上です。これはアメリカであってもヨーロッパであってもです。
ところが、日本も、あるいはヨーロッパにおいても、アメリカにかなわない点が1つあります。
それはイノベーションを生み出す力です。
イノベーションとは、従来のビジネスのルールを変えることです。
例えば今回視察したブルームバーグは、かつて世界の報道の覇権をにぎっていた英国ロイターを抜き、現在は報道配信で世界トップの会社となっています。
そのイノベーションの源泉は、「ブルームバーグ端末」とよばれる、いわば金融機関にとってインフラともよべる“端末”の提供にあります。
またワービーパーカーは従来の店舗販売からオンラインSPAという業態を世に訴求し、このオンラインSPAという業態は、今やユニクロが最も恐れる業態の1つとよばれています。
またYou Tubeは、コンテンツ配信会社がコンテンツをつくる、という従来の常識を塗り替え、自身はコンテンツをつくらず、クリエイターに場を提供し、そのために世界中にYou Tubeスタジオをつくっています。
さらにindeedは、従来の求人媒体による求人から、採用情報検索エンジンによる求人に世の中の流れを変えつつあります。
またボストン レッドソックスのホームスタジアムは、稼働率が常に98%を超えるという圧倒的なファンを抱えています。
同スタジアムは古いながらも、その古さを伝統としてうまく訴求し、しかも少しずつ改造を加えながらストーリーを売るプロデュースが非常にうまくなされています。
日本から進出したラウンドワンも、従来のアメリカのボーリング場がセミプロの様な顧客層を対象にしていたのに対し、ファミリー層に受けるボーリング場につくりかえ、現地で圧倒的な人気を誇っています。
では、なぜ、アメリカの企業はイノベーションを生み出せるのでしょうか?
それは、ミッション(=自社の使命)が明確だからです。
イノベーションの目的は、ミッションの実現にあります。従ってミッションが明確でなければ、そこにイノベーションは生まれません。
今回視察した全てのグレートカンパニーには、明確なミッションがあります。
その上で、今回視察した16社をルール化すると、イノベーションの起こし方として次の4つのパターンがあります。
(1)デジタルの活用
→従来人が行っていたプロセスをデジタルに置き換える
→人は人でなければならない業務に集中する
ex)ワービーパーカー(オンラインSPA)、indee
(2)エコシステムをつくる(場を提供する)
→「人」「モノ」「カネ」「情報」を結び付けて壮大な使命を
実現するための組織体をつくる
ex)You Tube、マス ロボティクス
(3)プラットフォームをつくる
→世の中になくてはならない必需品であることが前提
ex)ブルームバーグ、グーグル
(4)本業を徹底的に掘り下げて熱狂的なファンをつくる
→ストーリーを売りながら常に変化し続けていく
ex)ボストン レッドソックス スタジアム
まずはミッション、自社の使命を明確に設定するところからイノベーションは始まります。
では自社のミッション、自社の使命はどの様に設定すれば良いでしょうか。
それは自社がどの分野で「日本一」あるいは「世界一」を目指すのか、というポイントを決めることから始まるのではないでしょうか。
ぜひ自社のミッションを、改めて考えていただきたいと思います。
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